November
 
世界を魅了する着物が華麗に舞う 日本橋
東京都・KIMONOで世界旅行「2017年度の新作をはじめ33ヵ国をお披露目」。23日に日本橋 三井ホールにて『制作発表会2017』を開催する。
一般社団法人イマジンワンワールド(代表理事高倉慶応)では、日本が世界から注目されるオリンピックイヤーの2020年、さらにそれ以降に向け世界196ヵ国それぞれの歴史や文化の素晴らしさを表現した、オリジナルデザインの「振袖」と「帯」を制作する「KIMONO PROJECT」」を展開しているが、新作をはじめ33ヵ国の作品の披露と現在の進捗状況、196ヵ国制作完了までのスケジュールなどを「KIMONO PARTY」と題して発表する。
「196の国々を等しく「想い」、それぞれの国に文化や伝統を「想い」、1つ1つの作品が作られてきました。世界の舞台でも披露され、高い評価を得ている美しいKIMONOを存分にお楽しみ下さい」と主催者。

  小春日和に着物が・・ 長町武家屋敷跡
石川県・28日の県内は、高気圧に覆われて青空が広がり、正午までの最高気温は、金沢16.1度、輪島15,0度と平年より3度ほど高く、小春日和となった。
金沢市は2日連続の晴れとなり、長町武家屋敷跡では、ぽかぽかとした陽気の中、コートなど冬の装いの観光客に交じって着物姿で散策する人も見られた。観光客は穏やかな日差しを受ける紅葉などを見て楽しんだ。
長町界隈は、かつての藩士が住んでいた屋敷跡であり、土塀の続く町並みの中では今も市民生活が営まれている。石畳の小路を散策すれば、当時の雰囲気がしのばれる。

  衣類スチーマー使用 プロによる着物のお手入れを伝授
東京都・パナソニックは、発売以来ハンガーに服をつるしたままサッとシワ伸ばしが出来ると大好評の衣類スチーマーの新たな使い方提案として、日本橋三越本店で開催される「田中伝半巾帯オーダーフェア ~パナソニック 衣類スチーマー×三越きものゴコロ~」にて、衣類スチーマーを使った着物ケアを実際に体験できるイベントを実施する。
期間は29日から12月5日までで、
西陣織工業組合総代・田中伝三代目店主田中慎一氏を講師に迎えての着物ケアのレクチュアーもある。
詳しくは http://panasonic.jp/iron/steamer/campaign/event2017.htm

  伝統産業に“弟子入り” 成果を作品に
京都市・京都精華大(左京区)の学生が京の伝統工芸、地場産業の工房・企業に“弟子入り”した成果を発表する「京都の伝統産業実習」報告展が28日、同大学内ギャラリー・フロールで始まった。手仕事の現場で学んだ技術に、学生らしいみずみずしい感覚を注いだ作品が会場を彩っている。
1980年から続く学外実習で、今年は計42人が2週間、染織、京版画、漆芸、組紐、香、文化財修復など21の工房・企業で、職人らの指導を受けた。
竹工芸の工房を体験した学生は、編み上げた柔軟な竹材に革と籐を組み合わせたモダンデザインの竹かばん、リュックサックを発表。植物染料特有の色の深みがある藍染めハンカチ、漆を施したスマホケース、錺(かざり)金具の技術を生かしたパズルなど自由な発想の約100点が並んだ。
綾部の黒谷和紙の工房で実習した日本画コースの宇野初乃香さん(20)は「和紙はとても丈夫で、(墨や絵の具が)いろんなにじみ方をして面白い。日本画を紙から作ってみたいと思いました」と話していた。12月2日まで。無料。

  秩父銘仙マルシェ 展示販売
埼玉県・秩父市や県秩父地域振興センターなどは12月2~3日、イベント「秩父夜祭絹市~ちちぶめいせんマルシェ~」を買継商通り、黒門通り(番場町)で開く。地元の伝統的な絹織物「秩父銘仙」の着物など絹関連の商品を展示・販売する。県外からも多くの人が集まる秩父夜祭に合わせ、地域の伝統技術をPRする。
イベントは昨年に続き2回目で、今年は市民が集めた昭和初期の秩父銘仙を展示して会場を彩る。着物のほか、財布やかばんなどの小物も展示・販売する。会場は秩父鉄道の秩父駅から徒歩3~5分ほどの買継商通りと黒門通り。
絹産業が盛んだった秩父市ではかつて絹市を開催していたが、産業の衰退とともに開かなくなった。昨年から伝統技術の振興を目的に復活させた。

  和琉服仕立組合を設立 手縫い職人の育成目指す
沖縄県・琉服や着物などを仕立てる職人でこのほど発足した「県和服琉服仕立協同組合」。手縫いで和服や琉服を仕立てる職人の後継者育成のため、県内の職人ら5人で立ち上げたもの。
熊谷和・琉裁きもの専門学院院長の熊谷フサ子氏が、同組合の代表理事を務めるが、このほど県庁記者クラブで会見し、設立を発表した。
挨拶では、「沖縄県和服琉服仕立協同組合」が去る10月3日付けで認可されました。趣味の多様化、衣生活スタイルの超スピードで変る中、「ゆとりある衣生活」への提案、手縫技術の継承につとめていきます。 ご支援・ご指導を宜しくお願い申し上げます」と述べた。

  和装PR 元トップアスリート
大阪市・日本代表で活躍した元トップ選手らでつくる一般社団法人「アスリートネットワーク」(大阪市)が27日夜、大阪市内で開いた支援者との交流会で、和装文化をアピールした。北京五輪陸上銅メダリストの朝原宣治さんらメンバーが着物で登場。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、和装の魅力発信に取り組むことも誓った。
同ネットワークは、スポーツ選手の豊かな経験を次代につなぐ組織として、元バレーボール女子日本代表監督の柳本晶一さんや朝原さんらが設立。昨年から交流会を開いており、今回は全日本きもの振興会(京都市)が協力した。
催しでは、柳本さんや朝原さん、朝原さんの妻でバルセロナ五輪シンクロナイズドスイミング銅メダリストの奥野史子さんら男女6人が、羽織はかまやみやびな着物姿で登壇した。競技を引退後に西陣織の織元の家業を継いだ元ヨット日本代表の佐竹美都子さんは「日本を代表する選手たちで和装の文化を伝えたい」と意気込みを語った。

  西郷どん、龍馬も登場 出水武家屋敷
鹿児島県・「着物で出水武家屋敷を歩こう会」が26日、出水市の麓武家屋敷群であった。西郷隆盛や坂本龍馬にふんしたそっくりさんも登場。
県内外から参加した45人は、武家屋敷の赤く染まったモミジを背景に、“偉人”たちと記念撮影を楽しんだ。
藩政時代の雰囲気が残る街並みを生かすイベントとして、地元有志でつくる実行委員会が主催し11回目。参加料8000円を払えば、着用した着物と帯、足袋を持ち帰れる仕組みが人気を集めている。

  着物で武雄温泉散策 佐賀女子短大生
佐賀県・佐賀女子短大(佐賀市)の学生が25日、武雄市の武雄温泉周辺を着物姿で散策した。国重要文化財の楼門など歴史ある建造物が並ぶ温泉街を華やかに彩った。
観光や教育、町づくりなどさまざまな分野で協力する協定を結んでいる武雄市と同短大が、着付けの授業を観光に生かす連携企画として初めて実施した。
1年生57人は武雄市で開かれた講義で自ら着付けをして町中へ。観光施設や旅館を訪ね、PRなどに使う写真撮影に協力した後、武雄温泉に向かった。
白地に紺やピンクの小紋の着物は楼門の朱色に映え、温泉客も足を止めた。初めて着物を着た学生も多く、「何だか気分が違う」「背筋が伸びる」など語り合いながら、近くにある紅葉の名所の廣福寺なども訪ね、晴れ姿を友人とともに写真に収めていた。

  和装の魅力見直して 鳥取で模擬婚礼
鳥取市・昔ながらの婚礼を再現する催し「昭和嫁入りものがたり」が26日、河原町で行われた。着物文化や伝統的な結婚式に関する研究会「神々の郷 ふるさと和婚 女子会」(河原町)が、和装の魅力を発信するために開催。文献や地域住民の聞き取りから、花嫁行列などの風習をよみがえらせた。
夫婦役を務めたのは、同会メンバーで鳥取市の会社員竹内大輔さん(32)と、倉吉市の会社員徳田秋美さん(33)のカップル。将来、結婚を考えている2人が「和装の結婚式を体験してみたい」と名乗りを上げた。
同会によると、県東部では1950年代頃まで、新郎の家族が、婚礼の朝に新婦を家まで迎えに行き、新婦一家や嫁入り道具を運ぶ人たちとともに「花嫁行列」を作って、新郎の家まで歩いたという。催しでは、同会が地域の住民から、衣類を収納した「
長持」などの嫁入り道具や、新郎新婦の衣装などを借り受け、当時の情景を忠実に再現した。
この日は、はかま姿の竹内さんと白
無垢むくを着た徳田さんらが、新婦の家に見立てた料亭を出発、「河原歴史民俗資料館」まで、約700メートルを練り歩いた。 沿道から、住民らが「きれいやね」「似合っている」などと声をかけていた。
その後、2人は親族らに見守られながら三三九度の儀と披露宴に臨んだ。徳田さんは「きれいな衣装を着て歩いて、最高の1日になりました」と笑顔。竹内さんは「地域の人が喜んでくれたのがうれしい。和装の魅力が広がるきっかけになれば」と話した。

  県文化賞受賞 岡山で佐藤氏祝う会
岡山市・中区の染織家佐藤常子さん(79=日本工芸会正会員)の岡山県文化賞(芸術部門)受賞を祝う会が23日、県内外の工芸作家、文化関係者ら約90人が出席して同市内のホテルであった。
発起人代表の黒住宗晴(黒住教名誉教主)らが「伝統産地でない岡山に染織文化を切り開いたかけがえのない存在。文化振興に一層力を発揮してほしい」などと祝福。佐藤氏は「うれしさとともに賞の重みを日々感じている。体が許す限りこの道一筋に、若い人にも学びながら進んでいきたい」と謝辞を述べた。
佐藤氏は自家栽培の草花などから絹糸を染め、
はたで着物を創作。身近な四季の情景を表現した独自のしま模様が染織界で高い評価を受けている。日本工芸会中国支部染織部会長として後進を育成、今年は染織の勉強会「たつきの会」を立ち上げ、染織文化の普及にも努めている。

  姫路の中心街で着物イベント 26日
兵庫県・姫路の中心商店街や姫路城周辺で「姫路きもの祭り」が26日、開かれる。11月を「姫路着物月間」と名付け、その中心行事として城下町情緒を盛り上げようと企画された同イベント。
同日、着物で訪れた観光客は姫路城や隣接する姫路城西屋敷跡庭園「考古園」への入場料が無料となるほか、中心商店街の飲食店や商店で、さまざまな特典が用意される。
姫路城と姫路駅を結ぶ大手前通りには記念撮影コーナーが設けられ、姫路城にゆかりのある千姫やよろい姿の姫路甲冑隊らと一緒に写真を撮ることができる。姫路駅前芝生広場をスタート地点に千姫とともに着物姿の参加者が商店街を練り歩く「千姫さまとそぞろ歩き」も予定されている。二階町商店街では特設ステージが設けられ、日本舞踊、三味線などの和のショーが繰り広げられるほか、中心街の随所で、抹茶の楽しみ方や和菓子作り体験など和の体験コーナーも用意される。
主催者の1人、大森正雄さんは「たくさんの着物好きの方に集まっていただき、年に1回でも姫路の城下町が着物姿で埋め尽くされる日を創っていきたい」と呼びかける。

  東京五輪に向け 196カ国分の着物作り着々
東京都・2020(平成32)年の東京五輪・パラリンピックに向け、世界各国をイメージした着物作りを進める「KIMONOプロジェクト」(福岡県久留米市=高倉慶応代表)が、2019年秋までに、世界の全196カ国の着物を完成できる見通しとなった。高倉氏が23日に都内で行われた新作発表会で明らかにした。
既にプロジェクトに賛同する全国各地の工房で、67カ国分を作った。着物作りは順調に進んでおり、年明け以後、ペースアップし、今年度中には100カ国まで仕上げる予定だという。
来年4月には、久留米市でお披露目イベントを開き、五輪開催へのムードを盛り上げる。

  縦2メートルの白根絞り 白根地区
新潟市・南区の旧白根市地域に伝わる染め物で、市無形文化財の「白根絞り」の作品展が、同区の「しろね大凧と歴史の館」特別展示室で開かれている。26日まで。
白根絞りは江戸時代後期から同地区に住む町人の妻らが作り始めた着物の生地で、愛知県の鳴海絞り、大分県の豊後絞りと並ぶ日本3大絞りの1つ。
白根絞りは、明治後半の最盛期には町の予算や米の生産額をも上回る売上げがあって、町の繁栄を支えていた。その後化学繊維等の台頭により徐々に衰退し、昭和20年に一時廃れた。廃れてしまったこの白根絞りを郷土の宝としてもう1度掘り起こそうと婦人教室だった「サークルふきのとう(新潟市)」が昭和63年に復興。今では市の無形文化財の指定を受け、市を代表する特産品となっている。

  藍染作品表情豊か 福知山で展示会
京都府・由良川沿いで育てた藍を使った藍染めの作品発表会が25、26日、福知山市の市民交流プラザふくちやまで開かれている。
今年が22回目で、福知山藍同好会の34人が意匠を凝らしたタペストリー、涼し気な風合いの浴衣など力作110点を出品。優しい色合いが目を引くウェディングドレスのほか、東日本大震災の記憶を伝える作品も並ぶ。
地元の市立庵我小や舞鶴市の府立舞鶴支援学校など6団体の作品40点も展示している。
26日は午前11時からメンバーらのファッションショーも開く。入場無料。徳島の藍

  丹後織物総合展 代官山
東京都・
丹後産地の丹後織物総合展「Tango Fabric Marche」が、29-30日、渋谷区の代官山ヒルサイドテラスアネックスA棟で開催される。
同展では、丹後において企画・製作された代表的な織物の数々が展示さるだけでなく、企画展として「on oura tout vu」×「TANGO」とコラボ制作した2017パリコレ発表ドレス作品展、丹後テキスタイルを活かしたストール展が開かれる。また、ファッション・インテリア・きもの・アクセサリーなどの生地も一堂に揃う。
「一般の方もご来場いただけます。 皆さまのご来場お待ちしております」と主催者。
主催は丹後織物工業組合、丹後ちりめん創業300年事業実行委員会で、出展企業は
(株)一色テキスタイル、(株)糸利、臼井織物(株)、(株)大江、コウジュササキ(株)、柴田織物、創作工房糸あそび、民谷螺鈿(株)、田勇機業(株)、宮眞(株)、安田織物(株)、(株)吉村商店のの12社。
来場特典(先着150名様)京都・丹後地域の特産品がプレゼントされる。丹後ちりめん

  着物文化学んだ成果を披露 川崎市
神奈川県・NPO法人「着物文化・歴史風俗研究会」(尾崎弘子会長)などが主催する「第36回きもの文化活動『歴史へのご招待』」が26日午後1時半から、川川崎市中原区の中原市民会館で開かれる。入場無料。
日本の伝統文化である着物の継承・啓発などを目的として1982年に始まった。紅花の収穫、染料作り、紅花染でハンカチ作りに挑戦した市立宮内小学校の5年生の発表や市内の中高生の「着付け&マナーコンテスト」、きものショーなど。
尾崎会長は「日本の伝統文化について子どもたちが学んだ成果などを見てほしい」と参加を呼び掛けている。問い合わせは実行委員会事務局☎044(740)2656。

  「縞」特徴の館林紬 求評会に新作や定番
群馬県・館林市の伝統的な織物「館林紬」の新作を展示する求評会(館林織物連合協同組合主催)が22日、同市三の丸芸術ホールで開かれた。今年の新作や定番商品を展示した。
会場では、スタッフが紬の着物や法被姿で出迎え。地元の生産社5社が出品した反物やバッグ、帽子やシャツなど落ち着いた風合いの約150点が並んだ。
館林では鎌倉時代に
鶉織うずらおりという織物を産出、宝暦の頃には結城縞を織るようになった。さらに享和年間には清呉織という袴地を製織し、江戸市場で好評を得て、館林は織物の産地として出発した。その後、当時の館林町を中心とした結城木綿を館林縞というようになった。現在はこれらの伝統が基盤となった絹紡紬糸と化繊で作られた館林紬が創案され、同紬は縞模様に特徴を持っている。
  京都きもの友禅 減収減益
東京都・振袖を軸にした着物の直営小売店を展開する東京証券取引所市場第二部の京都きもの友禅
株式会社(東京都・代表取締役社長 服部雅親=証券コード:7615)は、成人式向けの振り袖の販売とレンタルで来店客数が減り、着物など一般呉服も営業人員の減少で販売力が低下で苦戦し、減収。
ダイレクトメールの発送の効率化でコスト削減を強化するものの、人件費や宣伝広告費など固定費比率が高く、減収が響く。最終減益。年配当は18円減。

  柄見本の世界知って 揖斐川で企画展
岐阜県・着物所有数でギネス記録を持つ揖斐川町小島の樋口冨喜子さん(71)のコレクションを紹介する企画展「きもの柄見本の世界展」が22日、同町地域交流センター「はなもも」で始まった。12月3日まで。
樋口さんは2000年ごろから着物収集を始め、15年に長着3045枚を持つ世界1のコレクターとして、ギネス世界記録に認定された。現在は着物や帯、羽織など計6000点以上を所有している。
企画展は、顧客が着物を染め直す際に好みの柄が選べるようにした「柄見本」がテーマ。樋口さんによると、大正時代後半に着物の需要が高まったことで、着物を効率的に大量生産するため、多くの染物屋が見本を用意するようになった。
会場には花やモミジ、鳥などの多彩な柄が描かれた大正期以降の反物100点を並べた。ほかに着物用下着の「長じゅばん」20点や、着物を染める際に使う伊勢型紙50点も展示している。
樋口さんは「知られていない着物文化の一端を知ってほしい」と話している。問い合わせははなもも☎0585(22)1120。伊勢型紙

  ケニアの着物完成  米沢の工房
山形県・東京五輪・パラリンピックに向け、全ての参加国・地域をイメージした着物の制作を目指す「KIMONOプロジェクト」で、米沢織の新田(米沢市)が手掛けたケニアの着物が完成した。雪国で受け継がれてきた染織の技術を駆使してアフリカの大自然を表現。
キリンやゾウが緑と赤の大地を闊歩し、あかね色の空と水辺をフラミンゴが舞う。ケニアの「KIMONO」に施されたこれらの柄は、先に糸を染める米織の伝統技法にこだわり、全て糸染めと織りによって再現した。横糸の色数は196。織りの際に縦糸を持ち上げて横糸を割り込ませる「すくい」という技法で動物たちを立体的に浮かび上がらせた。
ケニアの文化や歴史もちりばめた。マサイの人々がまとうブランケットをモチーフに左肩は赤地に黒チェックとし、国民を表す黒、独立のために流れた血の赤、豊かな自然の緑を組み合わせた国旗も織り込み、右袖はこの3色のパッチワークにした。
創業130余年の新田はプロジェクト主催者の依頼を受けて去年6月に制作に着手。自社で図案を作成し、糸の染色後、今年5月に織りに入り、10月末まで半年近くを費やした。柄を鮮明に浮き上がらせ、ずれをなくすため、あらかじめ計算を尽くして糸を染め、織りでは糸の張り具合の調整を繰り返し、完成度を高めた。新田源太郎社長(37)は「何度も無理かもしれないと思った。そのたびに従業員23人によるチーム新田で乗り越えた。次につながる挑戦だった」と話す。
プロジェクトは200近い国と地域の選手を着物でもてなすとともに「世界は一つ」のメッセージを発信しようと2014年春にスタートした。福岡県の呉服店・蝶屋の高倉慶応社長の呼び掛けに織元や作家などが賛同し、全国で「KIMONO」作りが進んでいる。米織の織元による制作は野々花染工房(米沢市)のペルーに続く2カ国目となる。最上紅花

  目指せ!和風美人 「丸加」着付け教室
大分市・呉服全般を扱う「丸加」(中島)では月3回程度、着物の着付け教室を開催している。教室利用者で長い人で4~5年、短い人でも約1年通っており、自分で着られるようになった今も「習ったことを忘れないため」「新しいことを覚えるため」に、不定期で訪れているという。
教室に通いだしたきっかけは? 「お茶のお稽古の際、きれいに着たいので」と30代の女性。「母、祖母の着物を着たいなあ…というか、もったいないなあと思って」と笑うのは60代の女性で、着物に風を通すのも目的だと話す。着方だけでなく、所作や姿勢、季節に合った着物の選び方なども学べるのがうれしい。
「不器用だから自分で着るなんて無理」と思う人もいるだろう。講師の加来和子さん(70)は「『帯が解けなきゃいい!』くらいの気持ちで着て出掛けましょう」と言う。大事なのは着る機会をたくさんつくること。「外に出て、人に見られることで、どんどん上手になる」そうだ。
着付け教室についての問い合わせは☎097(534)7457へ。

  丹波布 文化財選択60年記念展
兵庫県・今年で国選択無形文化財に選ばれて60年の節目を迎えた「丹波布」の足跡や魅力に触れられる記念展「丹波布に魅せられて」が、丹波市柏原町の丹波の森公苑で開かれている。初公開となる丹波布コレクションや貴重な資料のほか、素朴な風合いに満ちた着物、現代作家による丹波布を応用した雑貨など計約300点が一堂に会している。
丹波布は糸つむぎや草木染め、織りまで全て手作業で行い、独特のしま模様を描く。江戸~明治期に同市青垣町佐治周辺で盛んに織られたが、産業の機械化に押されて一時衰退。その後、民芸研究家の柳宗悦氏らに注目されて復興の機運が高まり、足立康子氏らが技術継承をリードした。
記念展は丹波布技術保存会が主催し、年表や関連する古書、見本帳などを展示。布コレクターで染織研究家の藤本均氏が昭和期以前に集めた丹波布は初公開といい、途中で作品を入れ替えながら計60点を披露する。茶や青、緑色の直線がしま模様を織りなす基本は守りつつ、1枚ごとに豊かな個性がうかがえる。
現在の丹波布作家たちによる着物や帯などの作品展示も豊富で、ガラス工芸や鹿革、和紙とコラボレーションした斬新な作品もそろっている。
出展した丹波布作家の廣内朝子さん(78=同市)は「丹波布復興の中で新しい分野への挑戦も進んでいる。魅力をもっと知ってほしい」と話す。
糸車や綿繰りの体験、機織りの実演は1日3回。21日午前10時半と午後2時には草木染体験がある。23日は先着160人のお茶席も行う。いずれも無料。26日まで。

  誂友禅の技競う 新作85点ずらり
京都市・注文に応じてつくる誂友禅染競技会の作品展が21日、左京区のみやこめっせで始まった。「世界遺産の意匠」をテーマにした新作の着物や帯が並んでいる。
京都誂友禅工業協同組合が毎年開いており、89回目。今年は組合員から85点が寄せられた。
イタリアの観光名所サンマルコ広場のカフェをイメージした染帯や蛇行するナイル川とチョウを表現した型染着尺など伝統の技が来場者を魅了していた。
展示は午前10時~午後5時(23日は午後4時まで)。入場無料。

  児童が浴衣の着付け学ぶ 金沢
石川県・金沢市音楽文化協会の「子どもの伝統文化和の作法総合体験コース」が19日、金沢市の県平和町庁舎で行われ、児童24人が着物の着付けを学んだ。
金沢きもの総合学院講師の寺西俊子さんが、浴衣の着付け、帯の締め方を指導した。また、着物の畳み方なども紹介した。
児童は自宅から持ち寄った浴衣を実際に着て、華やかな和装の魅力を感じ取った。

  空き校舎に縫製工場 京丹後市
京都府・京丹後市は21日、少子化などによる学校再編で2012年に閉校した三津小学校(同市網野町)の旧校舎に、和装品の縫製工場が進出すると発表した。市内の空き校舎を民間企業が工場として活用する最初のケースで、来年2月に操業予定。過疎化が進む地域の学校跡に、にぎわいが戻ることになりそうだ。
市によると、進出するのは「豊匠」(京都市)。写真スタジオを全国で運営する親会社「スタジオアリス」向けに、七五三や成人式用のレンタル着物などを製作している。市が15年、閉校した5小学校舎の利用を希望する企業を募り、豊匠と10年間の賃貸契約を結ぶことになった。賃料は年400万円程度で調整中という。
校舎は鉄筋コンクリート3階建て延べ約1700平方㍍と体育館約600平方㍍。教室などがあった2、3階に縫製工場が入り、子ども向けの着物や振り袖を作る。体育館は倉庫兼集出荷場として利用する見込み。市によると、同社は中国に置いている生産拠点を新工場に移し、当面、地元を中心に15人程度を雇用。最大で30人に増員する予定という。
また、市は同社と校舎1階を避難所として活用する協定を12月1日に締結する。市商工振興課は「生産拠点を海外に移す流れが続いていたが、工場の国内回帰は地域雇用の面でもありがたい」としている。

  伊勢型紙で年賀状の自作楽しむ 桑名市
三重県・伊勢型紙彫型画桑名サークル(加藤喜一代表)はこのほど、桑名市中央町の中央公民館で恒例の「年賀状講習会」を開いた。市内外から訪れた人が、自作の伊勢型紙で来年の年賀状作りに取り組んだ。
同サークルの講師を務める加藤由貴子さん(同市川口町)とメンバーの計20人が交代で指導に当たった。参加者は、来年のえと「戌」にちなんだ犬の図柄を茶渋紙に彫り、完成した型紙を使って年賀状を仕上げた。
毎年、参加しているという市内に住む西塚郁代さん(71)は「パソコンでも年賀状を作るけど、手作りは温かみがあってやっぱりいい」と話した。伊勢型紙

  明治時代の衣生活を紹介 東京家政大学博物館
東京都・東京家政大学博物館(板橋区加賀)で現在、平成29年度特別企画展「辰五郎と滋の見た 明治の衣生活大転換」が開催されている。
同展は、江戸末期の開国を経て近代国家を目指した明治時代、欧米から取り入れた社会制度や生活様式の変革により大きく変化していく日本人の衣生活について展示する。
開国によってもたらされた洋服は、和服に比べて機能性に優れていることから、まず男性が着用する軍服に取り入れられ、国家の礼服にも採用された。女性の洋装は社交の場で着るドレスとして導入されるが、非常に高価だったため着用はごく1部に限られ、一般の女性にはほとんど無縁だった。羊毛やミシンなどの新しい素材や技術の導入は長く日本人がなじんできた着物にも改良の波が及んだ。
同大学の初代校長の渡邉辰五郎とその長男で2代目校長の渡邉滋は、教育者として裁縫教育に力を尽くし、自ら裁縫の技術や衣服への見識を深めた。同展では2人の残した資料を基に、明治という転換期に、日本人が何を考え、どのように衣服を選び取っていったのかを探るという。
会期中は、渡邉辰五郎考案「改良服」の着装体験や、和紙で着物のひな型(ミニチュア)を作るワークショップ、ギャラリートークも予定する。
開館時間は9時30分~17時。日曜・祝日休館。入館無料。大学構内にあるため、いずれかの校門の守衛室に声を掛けてからの来館を呼び掛ける。24日まで。

  繊細な結城紬の今昔 結城蔵美館で展示会
茨城県・昭和30年代に制作された反物を中心に、普段は公開されていない貴重な結城紬が並ぶ企画展「今・昔 結城紬ものがたり」が29日まで、結城市の結城蔵美館で開かれている。
結城が誇る良質な結城紬を見て感じてほしいと、着付け支援団体「ゆうき着楽会」(稲葉里子会長)が初めて企画した。
「重要無形文化財結城紬技術保存会」が所蔵する本場結城紬の反物を中心に、25点を展示。結城紬の糸紡ぎ、絣括り、地機織りの3行程が国重要無形文化財に指定された1956年以降に、技術伝承者が手掛け、普段は非公開となっている品が多い。結城紬の絣の原点といえる蚊絣模様をはじめ、繊細な職人技が生み出す120や160の亀甲模様など、先人が創意工夫を重ね作り上げたあえた結城紬を堪能することができる。
稲葉会長は「結城紬の中から再確認し今後につないでもらえたら」と話している。入場無料。結城紬

  株式会社一蔵 増収増益
東京都・和装事業、ウェディング事業大手で、東京証券取引所市場第一部の株式会社一蔵(代表取締役社長 河端義彦=証券コード:6186)は、着物の販売・レンタル事業はイベント開催で顧客取り込み。自社企画で手ごろな価格の振り袖を拡販。結婚式場事業は8月に稼働した山梨県の式場の上乗せ見込む。増収増益。記念配落とす。
沖縄で計画していた結婚式場は資材高騰などの影響で18年予定の開業を延期。時期は未定に。

  来年をより健やかで豊かに 大人の七五三
東京都・昨年、虎ノ門の「金刀比羅宮」から「山王日枝神社」(同・永田町)まで伝統着の着物で練り歩く「おとなの七五三~童還りのとおとたらり」を開催した。「七五三」は子供の成長を願う行事だが、本来は十五夜の月に先祖を思い、自覚を促す通過儀礼だった。そのため10日夜から満月まで、古きよきしきたりとしての収穫祭や先祖への感謝祭、「亥の子祭」「酉の市」など祭りのエッセンスも盛り込んだ。
日本では古いものや大切なもの、価値あるものに「付喪神つくもがみ」がついていると考えられてきた。成人式の振り袖や古い着物をたんすから出して、「きれいね」と褒めただけで付喪神は喜び、力をくれるといわれる。「おとなの七五三」は距離的には小さな旅だが、心の大きな時間を取り戻す旅になるといえるはずだ。
第2回「おとなの七五三」は、12月3日に開催される。雅楽や食事も楽しめ、着物もレンタル可。問い合わせは、る・ひまわり☎03(6277)6622。

  小6が十二単の着付け体験 思ったより重かった
三重県・鈴鹿市立神戸小学校で17日、十二単と束帯の着付け体験があり、6年生101人が平安時代の正装に身を包んだ。
6年生は、1学期から社会科で歴史を学んでおり、今月の修学旅行では奈良、京都の文化に触れた。着付け体験は、本物に触れ、着物文化についての知識をさらに深めてもらおうと同校が初めて開いた。
小林豊子きもの学院近畿本部の橋本豊梢副学院長が、十二単と束帯の正式名称をはじめ、誰が、どのような時に着るのかや当時の生活などを説明。講師5人が、各児童にそれぞれが希望した衣装を着付けた。十二単を着た児童は檜扇、束帯姿の児童はしゃくを持って記念撮影した。
十二単に身を包んだ福本こころさん(12)は「思ったより重かったけど、普段着る機会がないので楽しかった」と話していた。

  車椅子着付け楽に安全に NPOが名古屋で講習
愛知県・車椅子を使う人たちへの着物の着付け講座が17日、名古屋市西区であった。県内外から着付師や介護従事者ら9人が座学や実演を通して、着物を着る人の負担を減らす方法を学んだ。
NPO法人日本理美容福祉協会が主催。協会の滋賀米原センター代表・仲谷由美子さん(49)が考案した着付け方法で、背中を圧迫しないように帯枕を使わなかったり、飾り結びは形を作ってから着付けたりと、着る人が安全に楽に着られるようにした。1部工程と使用する道具は特許を取得している。
講座では、仲谷さんら講師がモデルとなり、着付けを実演。背もたれの上にきれいな飾り結びができあがると、受講者は写真に収めていた。その後、受講者が交互にモデルとなり、車椅子での着付けに挑戦した。
昨年から始めたという講座は全国で不定期に開催しており、これまでに延べ100人が参加したという。仲谷さんは「着物を着ることを諦めていた方に着てもらえるように、着付師を増やしたい」と話す。
受講した名古屋市の着付師、河村伸子さん(47)は「これまではひもや帯で『締める』という感覚だったけど、『より楽にする』という視点を学んだ」と話した。

  温泉漏れて着物にカビ 市が200万円賠償へ
静岡県・熱海市が民家に供給している温泉の配管から漏れた湯で、家や着物に約200万円の損害を与えたことが分かった。
市は賠償金の支払いと和解の承認を求める議案を、24日開会の定例市議会に提案する。
温泉漏れが判明したのは今年2月。同市咲見町の住民から、「うちの脇から温泉が流れ出ている。地下室の結露がひどい」などの苦情が寄せられた。
市の担当者が調べたところ、室内の壁が温かく、湿気が感じられ、赤外線カメラでも温度上昇が確認されたため、「漏湯ろうとう」と判断した。温泉を配る配管をつなうボルトの老朽化が遠因だった。保険会社が査定した結果、住宅の修理やカビが生えた着物の弁償など賠償額は計201万9887円。市によると、温泉漏れにより、この住宅では被害判明までの冬の間、暖房を使用せずに済んだほどの暖かさだったという。

  スカイベリーで帯染め 結城紬地小山で展示
栃木県・とちぎ未来大使の京都市、着物デザイナー冨田伸明(京都市)さん(54)が制作した県産スカイベリー染結城紬地の名古屋帯の展示会が20日まで、中央町3丁目の呉服店「あまのや」本店で開かれている。
冨田さんは日本やハリウッド俳優の着物衣装を手掛けるなど活躍。高級イチゴのスカイベリーで染めた着物や日光東照宮400年式年大祭を記念した西陣織を創作している。
今回は結城紬の活性化などを目的に制作した。冨田さんはスカイベリーのドライフルーツをパウダー状にして染料の中に加えた。作品には花のように見えるチョウをデザインし、スカイベリーがほんのりと香るように仕上げた。

  研修・販売会開催 大島支庁職員対象
鹿児島県・大島支庁総務企画課商工観光係は16日、同庁職員らを対象に奄美の伝統産業大島紬に対する理解と知識を深めてもらおうと「本場奄美大島紬研修会・販売会」を同庁4階大会議室で行った。同会は本場奄美大島紬協同組合女性部会協力のもと、今回が11年目。同庁は職員間の大島紬に対する理解促進・強化を図るとともに、今後の振興や販路の拡大につなげて行きたい考えだ。
はじめに、同課・湯田平哲朗課長より、大島紬の現状について説明があり、生活様式の変化や職人の後継者不足に伴う大島紬の厳しい立場が説明された。続いて同部会・前田紀子代表からは、自然や文化に対する啓もうや職員らの連携による底上げなど期待が述べられた。
研修会が始まると職員らはDVD「大島紬ができるまで」を鑑賞し、大島紬の歴史や製造工程などを学んだ。このほか、産地(ブランド)の見方や違い、本場奄美大島紬購入助成制度の詳細などについての確認も行った。
この後、バッグや名刺入れ、ストールなどの小物製品を中心とした即売会を引き続き開催。職員らは商品について質問や聞き取りを行い、早速商品を購入する姿も見られた。
湯田平課長は今回の研修会について「大島紬の繊細で高度な技術をしっかり理解し、少しでも多くの人の購入につなげて行きたい」と抱負を述べ、同部会・前田代表は「職員の方々には在任期間中少しでも大島紬のことを深く知り、PRや口コミなど低迷する伝統産業の活性化に一役買っていただきたい」と期待を語った。
また同庁は今後、大島紬の低迷打開に向け、組合や関係者との意見交換や話し合いの場を設けることも検討中だという。奄美大島

  着物姿で国際交流 新居浜
愛媛県・新居浜・西条圏域に在住する外国人に日本文化に触れてもらう新居浜ガイドクラブ主催の着物パーティーがこのほど、新居浜市北新町の別子銅山記念図書館であり、約50人がお手玉遊びやお点前体験で交流を深めた。
参加した外国人は米国やインドネシア、フィンランドなどを母国とする外国語指導助手(ALT)や留学生、介護実習生23人。振り袖や羽織はかまの着付けをしてもらい、自己紹介を兼ねた握手タイムで打ち解けた。童謡に合わせてお手玉遊びに興じたほか、剣詩舞や器楽演奏の余興も堪能した。
新居浜工業高等専門学校で生物応用化学を学ぶインドネシア出身の参加者(21)は「はかま姿はかっこいい。異文化体験は学校では学べない貴重な学びだ」と話していた。新居浜ガイドクラブ(日野富夫代表)は1999年発足の市民団体。

  きものの日のPR大使 倉木麻衣さん
京都市・「きものの日」の15日、和装の着用を呼びかける催しが市内の各地であった。歌手の倉木麻衣さんをきものの日のPR大使に任命する式典が開かれたほか、京都タワー(下京区)は伝統装束の秋の配色である紫と緑にライトアップされた。自治体や経済団体の職員は着物姿で勤務した。
きものの日は「七五三のお参りは着物で出かけてほしい」と全日本きもの振興会が1966年に制定した。昨年度から、関連団体が和装文化を発信する催しを全国的に展開している。
PR大使の任命式は同振興会が下京区のホテルで開いた。野瀬兼治郎会長から任命証を手渡された倉木さんは「着物を着るたびに日本の美や誇りを感じる。世界に発信したい」と意気込みを語った。
京都タワーのライトアップは京都織物卸商業組合が企画。着物姿の組合員や一般女性ら約100人がタワーをバックに記念撮影を行った。
京都市役所(中京区)や京都商工会議所(同)では、有志の職員が着物姿で業務をこなした。市伝統産業課で和装振興を担当する西川美沙子さん(28)は「かわいい柄の着物を着ると気持ちが晴れやかになるし、引き締まります」と話していた。

  さいたまを着物で散歩 第1回は氷川神社界隈
さいたま市・市内を着物で散歩する「第1回 さいたま着物さんぽ」が26日、大宮の武蔵一宮 氷川神社かいわいで開催される。
着物関連の仕事に長年携わり、男性の着物についての情報発信をしている大宮区の高野裕樹さんらが「日常で着る機会が1日でも増えれば、市内に着姿が増え、着ることにも慣れてくる。しかもみんなで着て街歩きをしたら楽しい」と企画した同イベント。
年間300日は着物で過ごすという高野さんは「着物と洋服では日常の動作も変わってくるので、脳に新しい刺激を与えると思う。いろいろな着方ができ、アイテムでいろいろ楽しめ、畳めば真っ平で場所も取らない。通気性もあり、襟元や袖口を閉ざせば温かい。良い意味で『目立つ』ファッション。人の視線は色気の肥やし」と着物の魅力を話す。
「着物はハレの日のものだけではなく、本来は普段の日常生活でも『着る物』であるはず。着物も価格が高いものばかりではないし、素材も絹、綿、ウール、化学繊維が入っているものなど、用途によっていろいろある。『こうでなければいけない』とこだわらず、寒ければ寒いなりに、足元も近所に買い物に行くなら靴下にサンダルだっていい」とも。

  全国の自然布一堂に 御前崎で初作品展
静岡県・県の伝統工芸の葛布くずふをはじめ、全国の自然布を一堂に集めた作品展が、御前崎市の静岡カントリー浜岡コース&ホテル・カルチャーフロアで開かれている。13工房が出展し、人間国宝や国の重要無形文化財に指定されている工房が手掛けた貴重な作品も並ぶ。各工房でつくる「全国古代織連絡会」が県内で初開催した。12月3日まで。
アットウシ織(北海道)、大麻布(栃木県)、芭蕉布(沖縄県)など全国各地から集まった。鳳凰が箔押しされたひたたれや琉球王朝で使われた芭蕉布装など歴史的な史料約60点と、「草薙の剣」をモチーフにした着物と帯など現代の作品約30点が並ぶ。
19日午後2時からは「葛布の製法と歴史」と題し、県内の葛布の工房で創作する作家が講話する。26日午後2時からは全国の自然布関係者が集まったシンポジウムも開く。いずれも無料。大井川葛布(島田市)の織元で、同連絡会事務局長の村井龍彦さんは「これだけの作品を見られる機会はめったにない。自然布の素晴らしさを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
問い合わせは同フロア☎0537(86)2025。古代布
 喜如嘉の芭蕉布 幻の工芸織物
  市職員が着物で仕事 きものの日
京都市・「きものの日」の15日、京都市職員の有志が着物姿で勤務し、和装のユネスコ無形文化遺産登録へ向けた機運を盛り上げた。市産業観光局の呼びかけに約150人が応じ、女性は小紋や付下げ、男性は着物に羽織姿で仕事をこなした。
淡いピンクの着物をレンタルしたという伝統産業課の西川美沙子さん(28)は、「なかなか普段着る機会がないが、着ると晴れやかになり気が引き締まります」と話した。
きものの日は、全日本きもの振興会が七五三の日に家族そろって着物で出かけてほしいという願いから昭和41年に制定された。

  京都高島屋が上品会 京染会館
京都市・高島屋が染織8社とともに完成させた帯や着物を発表する上品会じょうぼんかいが14日、京都市中京区の京染会館で行われた。昭和11年に始まり、戦争で一時中断したものの今年で66回目を迎えた。
毎年テーマを変えて制作。来年は「童謡」という言葉が発表されて100周年を迎えることから、今回のテーマは童謡となった。
千切屋(中京区)の「茶摘み」をイメージした訪問着は、着物全体に冬から夏にかけての茶畑を表現し、龍村(同区)の「花」をイメージした帯は、写り込む青空と満開の桜を細かなとじで織り込むなどして、歌詞に込められた日本人の心を表現した。
上品会の作品は高島屋と各社がテーマに沿った下図作りから客に伝わる表現であるかなどについて意見交換と審査を半年にわたって行い、試作・検討を重ねて完成にこぎつける。作品はすべて高島屋が買い取る。
千總の西村總左衛門会長は「これに向かって一生懸命やることが職人の生き甲斐になっている」と話し、龍村の龍村旻社長は「呉服の需要が縮小する中で、どうやったらいいものを作れるかを切磋琢磨できる場」と話していた。

  京鹿の子まるで屏風絵 柏原で職人展
兵庫県・丹波市柏原町柏原、町家ギャラリー「るり」で15日、「京の絞り職人展」が始まった。伝統工芸の「京鹿の子絞り」の染色技法を駆使して制作した風神のタペストリー(縦1.6㍍、横約1.8㍍)など約280点を展示。繊細、華麗な世界が訪れた人を魅了している。18日まで。
「京の絞り職人衆 京都絞栄会」主催。同会は、約1300年の歴史を持つ絞り染めの技法を保存、PRしようと1985年からテーマを決めて大作を制作。完成した作品を京都絞り工芸館(京都市中京区)で公開するほか、各地に出向いて展示会を開いている。丹波市では2008年から毎年、同ギャラリーで開いている。
タペストリーは、風神、雷神など4神を描いた大作の一部。40人の職人が2年がかりで完成させた。20種の染色技法を駆使して
屏風絵のような迫力ある作品に仕上げている。
職人の竹内雅雄さん(57)は「伝統の技法の奥深さや水準の高さを間近で見てほしい」と話した。
会場では着物やスカーフ、バッグなどの作品が展示即売されている。問い合わせは同ギャラリー☎0795(72)1608へ。

  着物で奈良の町歩き 和装男女80人
奈良市・「きものの日」である15日、奈良市で着物販売などを手がける「京ろまん」が「奈良着物ウォークラリー2017」を開いた。和装の男女約80人が同市のJR奈良駅前から猿沢池までの約1㌔を歩き、「着物を着ましょう」とアピールした。
一般社団法人・全日本きもの振興会が設立時の1966年に11月15日を「きものの日」と制定した。
一行を見かけた観光客らは盛んにシャッターを切っていた。参加した京都府宇治市の看護師・伊佐奈津美さん(24)は「着物を着ると身が引き締まる。日本の女性ならではの格好をして、奈良の町中を歩くのはとても楽しい」と声を弾ませた。

  1人で製作の結城紬」完成 小山市の紬織士
栃木県・ユネスコ無形文化遺産に登録された本場結城紬の技術を継承するため、小山市が採用した「紬織士」の今泉亜季子さん(27)が、全工程を1人の手作業で製作した反物を完成させた。
結城紬の代表的な柄である亀甲文様が帯状に入った「100亀甲帯状」で、濃い茶色。今泉さんは、昨年12月中旬から自ら図案を作成し、原料作りの工程である「糸つむぎ」を除く「染色」や「絣括り」、「地機じばた織り」の20工程を順次経て先月半ばに完成させた。通常、20の工程は5人の技術者が分担するという。
今泉さんは栃木市出身で、2014年に採用。伝統工芸士の工房で少しずつ技術を習得しながら6反を製作。7反目となる今回、初めて全工程の技術を習得した。「自分で織り上げて、やったという感じ。先輩の技術をしっかりと身につけていきたい」と語る。早速、亀甲柄が全面に入る8反目の「100亀甲総柄」に取り組んでいる。
また、市は来春に2人目の紬織士を採用する計画で、今泉さんが先輩として一緒に技術習得に励む。結城紬

  石見根付が文科大臣賞、江津の田中さん
島根県・
江津市嘉久志町の彫刻家田中俊睎さん(75)がカバの牙を彫った石見根付ねつけの作品が「第40回記念日本の牙角げかく彫刻展」で文部科学大臣賞を受賞し、このほど山下修市長に報告した。田中さんは「象牙の作品が多く、カバの牙での作品は挑戦だったので、受賞はうれしかった」と喜んでいる。
根付は印籠などを着物の帯に提げる時、落ちないようにひもの先に付けて帯に挟んだ留め具。受賞作は長さ14㌢で、カバの牙の形を生かし、丸まった枯れ葉の中からトカゲが獲物を狙う一瞬を「里の秋」と名付けた。
「石見根付の特長を生かすため、硬いカバの牙にした」と田中さん。制作には構想を含めて約1年かかったという。

  大沢知事に恩賜賞表彰 大日本蚕糸会
東京都・大日本蚕糸会(新宿区百人町3丁目25−1=小林芳雄会頭)は10日までに、本年度の蚕糸功労者表彰で、最高賞の恩賜賞を大沢正明群馬県知事に贈ることを決めた。群馬関係の恩賜賞受賞は12人目。表彰式は16日、東京都内で行われる。
「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録を実現したほか、群馬県独自の蚕糸業継承対策を通じて養蚕の新規参入者を増やしたり、碓氷製糸の株式会社化を支援するなど、蚕糸絹業の振興に尽力したことが理由。

  愛情りんご総合展 呉服専門店エスプリ
鳥取県・呉服専門店「エスプリ・ドゥ・フルール」(倉吉市)は毎年恒例の「愛情りんご総合展」を16~20日に開く。
期間中、熟練した技術がなければ表現できない「ぬれ描き友禅」作家の山田あきら氏、バッグやショール、草履など小物を取り扱う夢衣がそれぞれ京都から来場し、作品を解説しながら展示即売するほか、着物、宝石、バッグなどを通常価格から大幅値下げして販売する。
稲毛女久美社長は「京都の風情ある着物と小物が同時にコーディネートできる絶好の機会。ぜひ足を運んでほしい」と話した。
午前10時~午後7時(最終日午後5時)。問い合わせは電話0858(23)1500。

  和のテーマでものづくりイベント 行田
埼玉県・行田市の藍染め体験工房「牧禎舎」で月17日から、着物や小物雑貨など和をテーマにしたイベント「和ンダーランド埼玉」が開かれる。
和の作家や職人との出会いやものづくり体験を提供する同イベント。熊谷市で呉服店を営む小杉治さんが、地域の人に着物や和に親しんでもらいたいと企画し、今回で5回目となる。
小杉さんは「縁があって牧禎舎を知り、すてきな空間で何かできないかと考えていたところ、和小物や和雑貨を作る作家たちとつながる機会があった。『作品を発表する場がない』という話を聞いて、これはと思った。初めは7、8組の参加だったが回を重ねるごとに応募も増えている」と話す。
当日は、ドラマ「陸王」にも出てくる「勝ち虫」をモチーフにした小物が話題の「仕立て屋りゅうのひげ」や、和小物、和雑貨の作品を並べるほか、子どもも体験できる13のワークショップを企画する。
絞り方で模様が異なる「絞り染め体験」や糸が布になる瞬間が分かる「はた織りコースター作り」、藍染め体験などワークショップは毎回好評で、1日に何度も体験を楽しむ参加者もいるという。
「当イベントが地域の交流の場になってほしい」とも。「町おこしというと外から人を呼び入れることを考えるが、身近な人を知り近所の人が交流することも大事だと思う。子どもからお年寄りまで、気軽に集まり情報を共有できる憩いの場にしたい」と話す。入場無料。19日まで。

  「日本人のタブーのお話」開始 神田外大
千葉市・神田外語大学(美浜区)が30日に「Why Japanese People~日本人のタブーのお話」を同大学ミレニアムホールで開催する。
講座は、同大の学生や一般の人に海外で日本人が聞かれる様々な質問を題材とし、「日本とは、日本人とは何か?」を考え、日本の独特な文化や習慣を、自ら学ぶきっかけを提供することを目的としており、「しきたり」という暗黙のルールが多く存在する伝統芸能の世界で活躍しながら、その中で感じた日本・日本人に関する素朴な疑問を独自に探究し紐解いてきた、村尚也氏を講師に迎え開講される。要事前申し込み。
開催時間は16時半から18時で、講演内容は、なぜご飯に箸をさしてはいけないのか、なぜ着物は左前に着るのか、お葬式ではなぜ黒い服を着るのかなどなど。
問い合わせはミレニアムハウス☎043(273)2742。

  優雅で鮮やか十二単着付け 札幌
北海道・札幌市北区の札幌エルプラザで12日、十二単の着付けが披露された。会場には着物愛好家ら約40人が集まり、平安のみやびの美しさに魅了された。
美創きもの学院が主催する十二単の着付け展示は、毎年「きものの日」の15日前後に行われ、今年で8回目。小袖姿のモデルの前後に着付けをする「衣紋者えもんじゃ」2人が立ち、30分ほどで重さ約16㌔の色彩豊かな衣を重ねていった。
御方おかた」と呼ばれるモデルを務めた同市南区の大学生船橋桜月さ(19)は「まだ自分が知らない日本文化を学ぶことができて良かった」と笑顔で話した。

  復興願い福幸てぬぐい 熊本の着物店
熊本市・熊本地震からの復興を願い、中央区城東町のきものサロン「和の國」が「福幸ふっこうてぬぐい」を発売している。発案した代表の茨木國夫さん(55)は「県民の心の『福幸』の助けになれば」と話している。
地震後、頻繁に目にする「復興」の文字から「福幸」の語呂を思いつき、「自分にできることで復興を応援しよう」と誰もが手軽に使える手拭いの制作を決めた。
手拭いは、熊本の水の豊かさをイメージしたさわやかな水色。熊本城や阿蘇五岳、くまモンがデザインされている。頭にかぶる、首に巻くなど、用途を変えても絵や文字がきれいに見える配置になっている。「裂いて包帯にできるなど防災グッズにも」と茨木さん。「復興支援をしながら和文化の良さも感じてほしい」と語った。
1枚1080円。綿100%。収益の1部を熊本城の復旧支援金として寄付する。「和の國」の店頭のほか、電話での注文も可能。同店☎096(359)0805。

  西陣織550年 織物の発展祈念
京都市・「西陣の日」の11日、西陣織産業の発展を願う祭典が今宮神社(北区)境内の織姫社前であり、関係者約100人が業界の繁栄を祈った。応仁の乱(1467~77年)で西軍の陣が築かれた地が「西陣」と呼ばれるようになり、その地の織物を「西陣織」と呼ぶようになった。それにちなみ、応仁の乱発生から500年後にあたる1967年、業界関係団体で組織する協議会が11月11日を西陣の日に定めた。今年は550年の節目にあたる。
また、西陣織会館(上京区)で記念式典があり、渡辺隆夫・西陣の日事業協議会長が「観光地で着物がはやっているが、産業の振興には至っていない。皆様と手を携え、一層まい進していきたい」とあいさつした。西陣織の産地振興に貢献したとして、京都工芸繊維大の古山正雄学長に「西陣大賞」が贈られた。

  和装の子ら200人 平安神宮
京都市・左京区の平安神宮で11日、京都織物卸商業組合(中京区)主催の「七五三詣り」が行われ、和装姿の子どもたち約200人とその保護者らが神前で、健やかな成長を祈った。
七五三は子どもたちの健康を願う神事として11月15日前後に全国の神社で行われている。同組合は幼少期から着物文化に親しんでもらおうと、数え年で3歳の男女、5歳男児、7歳女児を招待した。子どもたちは、縁起物の福ザサや千歳飴を受け取った後、内拝殿の祈とうに臨んだ。7歳女児の代表として神前に玉串をささげた大原野小1年嶋田波瑠さん(6=西京区)は「計算が上手になるようお願いしました」と話した。七五三の日

  出石藩きもの祭り 城下町鮮やかに
兵庫県・江戸時代の城下町をイメージして着物姿で町を散策してもらう「出石藩きもの祭り」が11日~12日、但馬ちりめんでも有名な豊岡市出石町の市役所出石庁舎前広場などで開かれた。昨年まで恒例の「出石皿そばおかもち競走」はなかったが、人力車や試乗体験のEVカーが新たに登場した。
出石まちづくり公社、但馬國出石観光協会、豊岡市商工会出石支部などでつくる実行委の主催。「交通安全ちびっこきもの行列」では、小学生以下の約50人が町内を練り歩き、「シートベルト 後ろの席も 締める癖」などの標語を唱和。最後は広場のステージで、風船を飛ばした。
他に出石中学校や弘道小学校の吹奏楽演奏、「出石藩きものクイーンコンテスト」などもあった。12日は小坂小学校の吹奏楽演奏、出石高校の書道演技などが開かれた。きもの姿大抽選会、屋台村などは両日を通して賑やかに行われた。但馬ちりめん

  養蚕業の歴史紹介 綾部で特別展
京都府・「くらしを支えた蚕糸業展」が11日、綾部市青野町のグンゼ博物苑で始まった。養蚕農家に残る大正・昭和期の道具52点を一堂に集めた初の特別展。生きた蚕も展示し、近代日本を支えた蚕糸業の歴史がひと目で分かる。
元蚕糸業関係者らでつくる府蚕糸同友会が10年かけて中丹地域で収集した蚕糸具を展示した。蚕に与える桑の葉を刻む「桑切包丁」や、蚕を入れて繭を作らせる「改良わらぞく」など、道具を通じて養蚕手法の変遷が分かる。
製糸機械の実演もあり、来場者が繭から糸を紡ぐ工程に見入った。蚕も、卵からかえったばかりの体長3㍉の「蟻蚕ぎさん」と、大きくなった7㌢の「熟蚕」が展示され、懐かしむ元農家の男性もいた。
初日のこの日は、蚕を研究する森肇・京都工芸繊維大副学長が講演した。遺伝子を組み換えた蚕の特殊な糸を化粧品や細胞培養に活用する自身の研究について話した。
特別展は19日まで。300円。18、19日は子ども向けの「まゆ人形作り体験教室」を午前、午後にそれぞれ開く。松岡姫
 和木沢絹 今は無き石西社
  海外移住3世らが茶道体験 大濠公園
福岡市・大濠公園日本庭園茶会館で11日、海外に移住した福岡県出身者の子や孫らを招いて着物の着付けや茶道を体験する催しがあった。日本文化に触れてもらうのが狙い。
県の受け入れ事業でブラジルやカナダなど6カ国から留学中の8人が参加。4月から県内の大学や専門学校で勉強しており、この日は茶のたて方などを学んだ。
茶を味わうのもつかの間に、参加者らは慣れない姿勢に悪戦苦闘。ボリビアから来た徳永アレハンドロ勇一さん(20)は「まずは正座をできるようになりたい」と照れ笑い。

  島原太夫招く 学ぶ集いに若者ら60人
岡山市・外国人旅行者の急増などを背景に、岡山らしい「和のおもてなし」を考える集いが東区のスタジオ「FAITH」で開催され、参加者らが京都の島原から招いた太夫2人を囲んで、舞やお座敷遊びの世界を堪能した。
「着物を普段着にプロジェクト」(KFP)を提唱する北区の着付け教室主宰、那須七都子さん(49)や、和気町のメークアップアナリスト、旦真寿美さん(44)らが企画。お茶屋やお座敷遊びの経験のない岡山の若者らを中心に約60人が参加した。
スタジオでは最新の照明、音響設備を駆使した演出の中、約400年の歴史を持つ島原の司太夫、葵太夫の母娘が太夫道中や、伝統の舞「いにしへ」などを次々に披露。
参加者は「金比羅舟舟」や「ギッチョンチョン」といったお座敷遊びも体験し、岡山にもかつて存在した花街文化に興味があるという就実短大2年、田辺はるかさん(20)は「初対面の人同士を即座に仲良くさせるプロの技に感動しました。岡山の花街文化も復活させ、世界中のお客さんを喜ばせたい」と笑顔。
企画した那須さんは「岡山には後楽園や倉敷美観地区など外国人客を魅了する場所はあるが、人との交流面での魅力も必要。東京五輪に向け、岡山ならではの和のおもてなしを今後も考えたい」としている。

  インターンの学生 事業拡大の戦力に
石川県・着物レンタルの心結ここゆい(金沢市=越田晴香社長)が、インターンシップ(就業体験)の金沢大生の協力を得て事業を広げている。新しいプランを体験してもらう学生集めや写真共有アプリ「インスタグラム」のフォロワー数の増加など、地元大学生が重要な戦力としてビジネスに貢献している。
体験しているのは3年生の佐藤くるみさん(20)。北陸新幹線開業後の観光や人の変化に興味があり、そうした動きを肌で感じられる心結を志望し、2月から勤務している。従業員20人の心結にとって初めてのインターンシップ。
熱心に取り組んだ活動の1つが「変身写真プラン」の創設。華やかな着物やドレスを着て本格的なヘアメークもしてモデルのような写真が撮影できるサービスで、台湾などで人気がある。心結は導入を検討し、満足度調査も兼ねたプランの体験会を企画。佐藤さんは大学の留学生センターにも協力してもらい、外国人を含む百人の学生の体験モニターを集めた。「質を高めるためのノウハウの蓄積ができたし、撮影データを商品を売り込むPRに生かせた」と振り返る。
インスタグラムの同社ページのフォロワーについては、「着物」「旅行」などに関する写真を投稿する人をフォローすることで投稿者に心結を知ってもらうようにし、今春で50人程度だったのを3千人超に伸ばした。現在は申込者の出身県や年齢層などから地域ごとの動向を分析し、効果的な情報発信のアイデアを練っている。「これだけ実践的に取り組めるインターンシップは少ない」と手応えを話す。

  キリバスの着物完成 久留米
福岡県・久留米市の一般社団法人イマジン・ワンワールドが東京五輪・パラリンピックに向けて世界196カ国の振り袖を作るKIMONOプロジェクトで、久留米絣の着物が完成し、高倉慶応代表理事らが10日、市役所で楢原利則市長に報告した。
南太平洋の島国キリバスをイメージし、波や太陽、同国の国鳥グンカンドリなどが描かれている。同市の作家、松枝哲哉さん・小夜子さん夫妻が10種類以上の藍色を使い分けるなどして絵画的なデザインを織り上げた。
高倉さんは「60番目の完成。現在40カ国以上を制作中で来春には100カ国にしたい」とあいさつ。楢原市長は「久留米絣の振興、市のイメージアップも期待したい」と応じた。この着物は11日に同市中央町の呉服店「蝶屋」で公開された。久留米絣

  秋のかすり祭 ひろかわ藍彩市場
福岡県・江戸時代後期から200年以上の歴史を持ち、日本三大かすりの1つとされる久留米絣。かすれた素朴な柄と着るほどに肌になじむ風合いの良さが特徴。八女郡広川町には、伝統的な手織りと大量生産できる機械織りの織元が集まり、その多くが見学者向けに予約制で工房を公開している。
「太原のイチョウ巡り」とコラボして、18~19日に「秋のかすり祭り」が開かれる。
広川町産業展示会館では、久留米絣織元による展示販売会が催され、祭ならではの特別価格にて提供される。一方、ひろかわ藍彩市場では反物や洋服、端切れなどの展示即売会が行われる。いずれも町内の織元11軒が参加する。
また、久留米絣協同組合では工房見学が可能な織元を紹介している。問い合わせは藍彩市場☎0943325555、工場見学は同組合☎0942443701。久留米絣

  きもの親善大使に3人 長浜
滋賀県・「2018長浜きもの親善大使」の選出大会がこのほど、滋賀県長浜市元浜町の曳山博物館広場で開かれ、色鮮やかな振り袖姿の女性たちが着こなしの美などをアピールした。
地元特産の浜ちりめんなどの和装振興を目的に、県呉服小売商連合会が毎年開いている。20回目の今年は、これまでの「びわ湖きものの女王」から名称を変更し、長浜市や近江八幡市などから9人がエントリーした。
自己PRやステージ上での歩く姿などを審査した結果、揚田葵衣さん(21=長浜市)、鈴木ほのかさん(20=栗東市)、脇坂明日香さん(25=長浜市)の3人が大使に選ばれた。来年の1年間、長浜市を中心に県内の催しに参加する。浜ちりめん

  復興に成長重ね七五三 震災6年8カ月
岩手県・東日本大震災から11日で6年8カ月。七五三のシーズンを迎え、沿岸部の神社では家族連れがまちの復興とともに子どもの健やかな成長を願っている。
青空に赤や黄色の紅葉が映える釜石市浜町の尾崎神社では10日、同市大渡町の会社員菊池直樹さん(41)が家族5人で参拝した。華やかなピンクの着物を身に着けた長女すずちゃん(6)は「大きくなったらバレリーナになりたい」と千歳あめを手に笑顔を見せた。
震災で同市大町の自宅が被災し、その3カ月後にすずちゃんが誕生した。直樹さんは「震災当時は大変だったけれど、無事に七五三を迎えられて良かった。元気に成長してほしい」と優しいまなざしを向けた。11月15日と七五三

  着物姿で歴史的建造物巡り 小樽
北海道・着物を着て小樽の街を散歩するイベント「キモノDE小樽秋歩き2017」がこのほど開かれ、市内外から30~70代の延べ10人以上の男女が参加した。旧岩永時計店や日本銀行旧小樽支店金融資料館などの歴史的建造物を巡り、情緒ある街並みを堪能した。
同イベントは和装の楽しさを知ってもらい、市内の着物人口を増やそうと2008年に小樽市松ケ枝1の会社員八尾幸治さん(36)が考案。2009年以降は「小樽雪あかりの路」にも合わせ開催している。
札幌市の会社員生水智子さん(40)は花唐草模様の着物で参加した。「雨の予報だったので洗濯のできるポリエステル素材を選びました」と話していた。

  奈良着物ウォークラリー開催 11月15日
奈良市・着物の販売やフォトスタジオ事業を行う、(株)京ろまん(奈良市)は、15日に市内で『奈良着物ウォークラリー2017』を行う。
当イベントは今年で2回目となり、着物を楽しむと同時に、奈良に訪れる訪日観光客を通じて、世界に日本文化である着物をアピールしたいという思いから実施。昨年は約100名が参加した。今年は一般参加も募集し、昨年以上に大人数での実施を予定しているという。
11月15日の“きものの日”は、一般社団法人全日本きもの振興会が制定した記念日であり、昨年からは経済産業省をはじめとする官公庁でも和装で仕事をするなど、着物を着ることを推進してる。
「今回のイベントは、着物を楽しむ人を増やすことはもちろんのこと、日本文化である着物の美しさや所作の美しさが奈良に訪れた国内外の観光客の心に残るようにと“きものの日”である15日に『奈良着物ウォークラリー2017』の開催を決定しました」と主催者。
ラリーのコースはJR奈良駅東口広場~奈良三条通り~猿沢池(所要時間約40分)となっているが、詳しくは同社☎0742(27)2700。

  iPhone X向けケース販売 ソフトバンク
ソフトバンク コマース&サービス株式会社は、「SoftBank SELECTION」ブランドより、着物アーティストの高橋理子が展開するブランド「HIROKOLEDGE」とコラボレーションしたiPhone X向けケース「HIROKOLEDGE Design Soft Case」と「HIROKOLEDGE Design Stand Flip」を、10日より、SoftBank SELECTION取扱店およびオンラインショップにて発売を開始し、オンラインショップでも予約の受け付けを始めている。
「Soft Case」は、シンプルな配色を施したソフトケースで、「000 MONO」と「003 MONO」の2アイテムを用意しており、「Design Stand Flip」は、円と直線のみで構成された幾何学模様のデザインが特長のケースで、外側にはカラフルで落ち着いた色使いを取り入れ、内側には優しいライトブルーの色味を使用したスタンド機能付きのフリップケースとなっている。
なお、「HIROKOLEDGE」とのコラボレーションケースは、人気ブランドやクリエイターなどによる優れたデザインのスマホアクセサリーを展開する、ソフトバンク株式会社との共同プロジェクト「Designers' Style」の製品として販売し、「スマートフォンをお使いの全てのお客さまに、“自分らしさ”や“持っていて楽しい”などスマートフォンの新たな価値を提案していきます」としている。

  着物での来場者無料 池坊全国華道展
京都市・江戸前期から続くいけばな展「旧七夕会池坊全国華道展」が8日、京都高島屋グランドホール(下京区)で始まった。
今年はいけばなの多様性を示す「十人十菜といろがテーマ。華道家元池坊の池坊専永家元(84)は、食を連想させるなどの理由で、いけばなでは避けられる柿を用いた作品「夕映えの柿」で人生の円熟を表現。池坊専好・次期家元(52)は、竹に赤い実のサンキライやピンポン菊を配し、色味豊かな作品に仕上げた。ほかに門弟の力作約130点が並んだ。
会場では、初代・池坊専好が主人公の映画「花いくさ」の中で、専好が豊臣秀吉をいさめるため、前田利家邸でいけた「前田邸の大砂物おおすなもの」(幅7.2㍍)も1000万円かけて再現され、来場者の注目を集めていた。
専好・次期家元は「古典から現代的な作風まで、池坊の世界観の広さをご覧いただけたら」と話した。13日まで。10日からは池坊会館(中京区)でも展示が始まる。両会場で延べ1500点を展示。
着物での来場者は無料。問い合わせは池坊華道会☎075(231)4922。
  健やかな成長願い 県内神社七五三参り続々
石川県・15日の「七五三」を前に、爽やかな秋晴れとなった5日、県内の神社で家族連れの参拝が相次ぎ、子どもの健やかな成長を願う光景が広がった。
金沢市の尾山神社には約130組の家族が訪れた。着物や羽織はかまに身を包んだ子どもがおはらいを受け、千歳飴を手に両親や祖父母らと記念撮影に収まった。
5日の県内は広い範囲で晴れた。最高気温は金沢16.4度、輪島15.7度など平年より1~3度低かった。七五三の日

  デニム産地PRしたい 福山市・井原市
広島、岡山県・両県にまたがる国内最大級のデニム産地を知ってもらおうと、福山市などが、PR活動を繰り広げている。写真や動画作品のコンテストを実施するほか、市職員有志は勤務中にデニムをまとって“さりげなく”紹介する。国内外の有名ブランドに生地を供給する指折りのメーカーもあり、関係者は「デニムの良さを伝えたい」と話す。
県境で接する福山市や岡山県井原市には、デニム生地のメーカーが約15社ある。福山市の調べによると、国内で生産される生地のほとんどが備後や備中で生み出されているという。国内ジーンズの産地岡山県の児島のブランドや、海外の名だたる有名ブランドにも提供している。一方で、産地としての知名度は低い。
デニムは、ジーンズのほか、着物やスーツなどもつくることができるため、用途は幅広い。そうしたデニムの楽しさをPRしようと、福山、井原両市やメーカーなどが連携して「備中備後デニムコンテスト」を開催。
写真や動画のほか、イラスト、ロゴマークの4部門で作品を募る。各部門の最優秀賞者には、賞金5万円を贈呈。賞金と引き換えにオーダーメイドのデニムスーツを仕立てることができる。ロゴマークは賞金10万円。
コンテストは来年1月11日まで。問い合わせは福山市産業振興課☎084(928)1039。デニムの着物

  歴史的街並み着物姿で散策 結城
結城市・市の歴史的な町並みを結城紬などの着物姿で散策するイベント「着物day結城」(市観光協会主催)が11日~12日の両日、同市北部市街地を会場に開かれる。街なか散策や人力車乗車会、和をテーマにした多彩なワークショップなどが繰り広げられる。
同祭では、着物着用での特典は盛りだくさんは言うまでもないが、着物を持ってない、着付けができない人のために、結城紬きものレンタルや着付け支援も用意されている。「晩秋の着物を着て結城の街を散策してみませんか?」と主催者。
問い合わせはきものday結城実行委員会事務局(結城市商工観光課内)☎0296(32)7123。結城紬

  着物で婚活 足利の宗泉寺
栃木県・着物姿で異性との交流を深めるイベント「きものdeホラー ドキドキ出会い編」が11日、松田町の宗泉寺で開かれる。30歳以上の独身男女が対象で、ゾンビメークのスタッフによるおもてなしを楽しめる。
着物を着て楽しく歩ける場所をフェイスブックで紹介している「足利きもの散歩」が主催。ゾンビマニアのYukiさんがメークを担当し、市民劇団PPP45のメンバーがゾンビ役を務める。会場では軽食を取りながら交流し、ゾンビ姿の劇団員がもてなす。
会費は男性4500円、女性1500円。女性は着物での参加が条件で、レンタルや着付け(料金2千円)もある。男性は洋服での参加も可能。

  半世紀前の七五三衣装を展示 三浦
神奈川県・「七五三」(15日)に先立ち、子どもの衣裳を紹介する特別展が、三浦市三崎の郷土資料館「チャッキラコ・三崎昭和館」で開かれている。市民から寄せられた晴れ着など約15点を展示している。14日まで。
昭和30年から40年代にかけて使われた各年齢の晴れ着や髪飾りなどが並ぶ。7歳は「紐解きの祝い」として女児を祝い、「着物の付け紐を取り去り帯を変える儀式」と説明している。入場無料。問い合わせは同館☎046(882)3156。

  大正レトロ楽しむ 「ちづ宿ハイカラ市」
鳥取県・大正時代にタイムスリップしたような気分が楽しめる「第6回ちづ宿ハイカラ市」が5日、智頭町の智頭宿一帯で開かれた。往年の名車がずらりと並ぶ中、大正レトロの着物で装った“ハイカラさん”が行き交い、風情あるまち並みを引き立てた。
スバル360やフェアレディーZなど、県内外の愛好者らが持ち寄った約40台のレトロカーによるオープニングパレードで盛大に幕開け。JR智頭駅前を出発し智頭宿まで向かう華やかなパレードに、観光客らが夢中になってシャッターを切った。
重要文化財石谷家住宅前でハイカラさんコンテスト、智頭宿街道でハイカラ市が開かれたほか、もんぺファッションショーや紙芝居など趣向を凝らしたイベントが各所で繰り広げられた。
鳥取市秋里の主婦、吾郷美穂子さん(32)は着物姿でレトロカーに乗り込み、大満足の様子。「古い車がこんなに集まることはない。レトロなまち並みを歩いて楽しみたい」と話した。

  きものクイーンコンのスペシャルサポーター  高橋ひかる
東京都・女優の高橋ひかるさん(16)が、着物のすばらしさや女性らしさ、和の美しさを競い合うイベント「きものクイーンコンテスト2018」のスペシャルサポーターを務めることが分かった。高橋さんは「自分で着物が着られることは、とても素的なことだと思うので、着物文化を少しでも広めるお手伝いができればと思っています」とコメントを寄せている。
高橋さんは、2014年に「第14回全日本国民的美少女コンテスト」のグランプリに輝き、16年に竹野内豊さん主演の映画「人生の約束」で映画デビュー。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演したことも話題となった。
コンテストは、着物の着付け教室「ハクビ京都きもの学院」と芸能事務所「オスカープロモーション」が共同で企画・運営している「きもの美人日本一」を決定するイベント。今回は18年2月17日に浅草公会堂(台東区)で開催予定。18年1月22日まで16歳以上の参加者を募集している。

  手描き友禅 長府毛利邸で作品展
福岡県・北九州市小倉の染色工房や教室を主宰する下関市出身の木本能正さん(73)による手描き友禅作品展が、同市長府惣社町の長府毛利邸で開かれた。
草花や和柄をあしらった色とりどりの振り袖や帯、絞りの着物など、木本さんと教室の生徒らの作品72点を展示した。染色の道具や制作工程もも紹介し、木本さんの解説もあった。
木本さんは中学時代に着物が作られる工程を見て友禅染めに興味を持ったという。24歳ごろから工房に弟子入りし、京都などで学んだ。37歳で工房を継ぎ、図案から下絵、地染めなどのさまざまな制作工程を1人で行っている。
木本さんは「着物の良さを伝え、日本の伝統が廃れないようにしたい」と語る。

  着物姿でレトロな旅情 人力車で有田の裏通り
和歌山県・江戸時代の町屋など国の伝統的建造物群保存地区に指定された町並みや、有田独特のトンバイ塀のある裏通りを人力車で散策する催しが5日、有田町であった。家族や友人と訪れた観光客が、風情のある町並みを普段と違う目線で楽しんだ。
開催中の有田まちなかフェスティバルに合わせ、有田観光協会が初めて企画。人力車2台が見どころを紹介しながら走った。
同観光協会でレンタルした着物姿で乗車した唐津市の宮崎加矢子さん(55)と井上千春さん(52)は「ゆらりゆらりと気持ちいいスピード。風も心地よく、ゆったりできた」とレトロな町並みを味わっていた。
人力車は19日も午前11時~正午、午後1~3時に受け付ける。料金は1人500円(着物の人は無料)。問い合わせは有田観光協会☎0955(43)2121。

  現代の名工は話す 着付師の鈴木さん
東京都・厚生労働省が5日発表した平成29年度の「現代の名工」に選ばれた着付師の鈴木則子さん(79=葛飾区)は語る。「着物は日本の文化であり、民族衣装です。それを絶対に絶やしたくありません」。
着物の着付けに携わって半世紀以上。鈴木さんは技術指導などで全国を駆け回る。専門学校で非常勤講師も務め、「最近は若い人も興味を持ってくれる。男の子も習いたいと言ってくれます」とにっこり。
着物の原点は、源氏物語などの平安文化を彩った装束(十二単・束帯)。約40年前からこうした着装の技術を学び伝え、明治座や国立劇場で発表会を催してきた。
古典にとどまらない。日々新しい帯結びにチャレンジしている。帯の幅は約30㌢、長さは約4㍍60㌢。この1本の生地を“キャンバス”に無限のアイデアが生まれる。「街を歩いていてすてきな花があったとか、いろんなものを見る習慣があり、突然ピッと思いつく」。
児童養護施設で暮らす子供たちの七五三を祝うため、昨年からボランティアで着付けを始めた。子供たちは晴れ着を身につけると、表情ががらりと変わる。「施設に入っている子はこういう機会がなかなかありません。思い出をしっかりと植え付けてあげたい」。
年に1回、約200人で銀座を着物で練り歩く活動も続けてきた。「これからもどんどん広めて、着物人口を増やしていきたい。たぶん死ぬまでやるでしょう」。鈴木さんは生涯現役を誓った。

  着物姿でコンサート満喫 秋の長浜
滋賀県・着物姿で、まちなかでの遊びや学びを楽しむイベント「長浜きものの集い」が3日、長浜市の中心市街地一帯であり、女性らが音楽鑑賞や文化講座で深まる秋のひとときを過ごした。
10月の「長浜きもの大園遊会」の関連イベントとして、市などでつくる「長浜きものの集い事業部会」が地元特産の「浜ちりめん」による和装振興を目的に開き、今年で20回目。県内を始め、京阪神や北陸などから約300人が参加した。
女性らは同市元浜町の大通寺境内に集合。長浜市地域おこし協力隊のメンバーでソプラノ歌手森屋結さんら県内を中心に活躍する音楽家4人のコンサートに聴き入った。増田梨恵さん(29=栗東市)は「着物姿でいると日本に生まれて良かったという気持ちになれる。すてきな雰囲気の中で、音楽を楽しめた」と話していた。
この後、同寺周辺に30の文化講座が設けられ、参加者らが和菓子作りや紅茶の入れ方などに取り組んだ。浜ちりめん

  着物姿で歴史的建造物巡り 小樽
北海道・着物を着て小樽の街を散歩するイベント「キモノDE小樽秋歩き2017」が3日開かれ、市内外から30~70代の延べ10人以上の男女が参加した。旧岩永時計店や日本銀行旧小樽支店金融資料館などの歴史的建造物を巡り、情緒ある街並みを堪能した。
同イベントは和装の楽しさを知ってもらい、市内の着物人口を増やそうと2008年に小樽市松ケ枝の会社員八尾幸治さん(36)が考案。2009年以降は「小樽雪あかりの路」にも合わせ開催している。
札幌市南区の会社員生水智子さん(40)は花唐草模様の着物で参加した。「雨の予報だったので洗濯のできるポリエステル素材を選びました」と話していた。

  「富岡製糸場工女まつり」 袴でパレード
群馬県・「富岡製糸場工女まつり」が4日、富岡市の製糸場周辺で開かれ、はかま姿の工女に扮した人々が街中をパレードした。製糸場の設立指導者でフランス人技師のポール・ブリュナにちなんだシャンソンのコンサートもあり、連休で製糸場を訪れた大勢の観光客らを楽しませた。
パレードには、地元の高校生や一般公募で集まった工女姿の女性たちの他、明治政府で官営製糸場設立に尽力した渋沢栄一や伊藤博文らの仮装をした関係者計約130人が参加。
製糸場の工女たちのドラマを描いた公開中の映画「紅いたすき~富岡製糸場物語~」で主演した水島優さんを先頭に、上州富岡駅から製糸場までの約1㌔を練り歩いた。
途中雨に見舞われながらも、女性たちは明治時代から歌われた「富岡小唄」に合わせて踊りも披露し、観光客が立ち止まって写真を撮っていた。
製糸場でのコンサートでは、東京在住で約10年前から県内でも活動するシャンソン歌手のMIKAKOさんが、絹の着物を仕立て直したドレス姿で登場。「世界遺産の中で歌えるなんてなかなかないこと。いにしえの重厚感を感じる」と話し、繭の倉庫だった東置繭所に歌声を響かせた。
まつりは、NPO法人「富岡製糸場を愛する会」が、日本の近代化に貢献した工女に光を当てようと製糸場が世界文化遺産に登録された2014年から主催し、4回目となる。

  長野の現代の名工 染織作家の木村さん
長野県・木村不二雄さん(57=須坂市)が極めるのは、のりを使い、模様の輪郭部分を白く残して華やかに染め分けできる「友禅染」と、リンゴや桜の樹皮などの植物から色を抽出する「草木染」を合わせた「信州手描き友禅」と呼ばれる手法。化学染料と比べて「やわらかさや落ち着いた色を出せる」のが特徴だ。
都立大学理学部(現・首都大東京)卒業後は神奈川県職員に就職。自然保護に関わる仕事をしたかったが、なかなか希望の部署に異動できなかった。今後の人生について悩んでいた際に出会ったのが、長野市出身の染色作家小山仁郎氏。31歳のときだった。「絵が好きで、手先が器用だったので、それを生かせる仕事をしたかった」。県職員を辞め、小山氏に弟子入り。工房に住み込み、約9年間熟練の技を学んだ。
独立後は信州の自然を着物やスカーフに落とし込む。初めて着物に描いたのもリンゴの木だ。新緑の葉や赤く色づいた実、雪が積もった枝。「美しい信州の四季を表現したかった」 。
現在、木村さんと同じ技法を使う作家は県内に5人ほど。「草木染の美しさを多くの人に知ってもらうことが、伝統を守ることにつながると信じています」と話す。

  風神雷神織りなす美 西陣織2年ぶり展示
京都市・「西陣」の呼称が生まれて550年になるのを記念し、西陣織の伝統技法で織られた「風神雷神図」が、西陣織会館(上京区)で展示されている。12日まで。
縦157㌢、幅173㌢の二曲で、風神雷神図を描いた俵屋宗達を代表とする琳派の誕生400年を記念し、約7年かけて制作。2年前に一度公開された織物を今回は表装して展示した。爪先をノコギリ状に刻んで文様となる糸を1本ずつかき寄せて織り描く「西陣爪掻本綴織つめかきほんつづれおり」の技法で表現している。
手がけた4人の職人のうち、雷神図の1部を担当した伝統工芸士の中尾友美さん(44)は「雷神の眼光の鋭さや黄、緑、紺などのグラデーションにした髪の毛などに注目してほしい」と話していた。

  大島紬を購入した主婦 奄美大島を訪問
鹿児島県・大島紬に魅せられて奄美大島で5年間、織りの技術を学んだ清田寛子さんは、東京の呉服専門店銀座もとじの織姫さん。
都会で初の作り手となった清田さんは、奄美の宇検村に祖母を持つ横浜出身。龍郷町で5年間修業した後、縁あって同社に入社、機織りを実演し、作り手とお客をつなぐパイプ役として注目されている。「あなたが織った紬がほしい」と注文も入る。
清田さんが銀座で初めての作品白大島を織っていた。仕事半ばの6月に、彼女の姿と、女性らしさが漂う白龍郷のデザインに感動した埼玉県の阿部綾子さんは、早速、夫・勝延さんに相談。「またとない機会」と大島紬では〝先輩の夫〟は大賛成して購入を即決した。そして2日、東京で織り上がった最初の大島紬を購入した綾子さんは2日、初めて産地を訪れ紬の工程などを見学したという。しかも、購入した白大島を着用してという念の入れようだった。奄美大島

  七五三参り健やかに 西宮神社
兵庫県・「七五三参り」の季節を迎え、西宮市社家町の西宮神社は、晴れ着姿の親子連れでにぎわっている。3日も約300組が訪れ、子供たちの健やかな成長を祈願した。
子供たちは本殿で祈とうを受けると、巫女から千歳あめをもらって笑顔を見せたり、記念撮影したりしていた。月内を中心に約5000組の参拝客を見込む。
大阪府豊中市の野村悠斗君(4)は両親や祖父母ら家族8人で参拝し、「かっこいい着物が着られてうれしい」と笑顔。父親の正明さん(44)は「元気に健康に育ってほしいと祈りました」と話していた。七五三の日

  「紅花紬展」 倉吉の呉服店
鳥取県・倉吉市の呉服専門店「エスプリ・ドゥ・フルール」(稲毛女久美社長)が、「山形紅花紬展」を開いている。5日まで。紅花紬は、紅の花からごくわずかだけ取り出せる紅色の染料で染め上げた、希少価値が高い山形県の先染め織物。
会場には山形から“紅花の神様”と称されている野々花工房が来店するほか、藍染めなど天然素材にこだわった着物を中心に展示即売する。
稲毛社長は「化学染料では出せない、味わいのある作品ばかり。ぜひ直接確かめてほしい」と話している。
午前10時~午後7時(最終日は午後5時)。問い合わせは☎0858(23)1500。最上紅花

  着物でランチや散策楽しむ 三条会商店街
京都市・「きものの日」(15日)を前に、着物姿でランチや散策を楽しむ催しが4日、中京区の京都三条会商店街であり、20~60代の女性19人が華やかな装いで市街地を彩った。
着装の楽しさを伝えるため、京都きもの学院京都本校が昨年に続いて企画したもの。参加者は同校講師から着付けを教わった後、商店街を歩き、カフェでの昼食や買い物などで思い思いのひとときを過ごした。
台湾から留学中の朱聖雯シュセイウンさん(24=左京区)は「日本文化の奥深さを知った。これからも季節ごとに着てみたい」と笑顔だった。きものの日

  染め物や織物展示 能代の工房
秋田県・手作りの染め物や織物を展示した作品展が、能代市上町の「夢工房 咲く咲く」で開かれており、繊細な作品約100点が来場者の目を楽しませている。4日まで。
同市の佐藤勝悦さん(61)と山形県鶴岡市の榎本美芳さん(54)が、植物から採った染液で染めた反物や手織りした作品を展示している。
佐藤さんは盛岡市の山中でムラサキ草を採取。根から採った染液などでストールや着物の帯を染め、鮮やかな紫色を出した。
榎本さんは「つづれ織り」という技法で、薬師寺(奈良県)の聖観世音菩薩像などを細やかに織り上げた。来場者は写真を撮るなどしながら観賞していた。
佐藤さんは「100%天然の植物で染め上げた美しさを見てほしい」、榎本さんは「きめ細かい作品をじっくり楽しんでほしい」と話した。入場無料。

  「秩父夜祭」へ あんどん作り 西小児童ら
埼玉県・秩父市立西小学校4年生の児童約50人が1日、秩父夜祭のイベント「絹市 ちちぶめいせんマルシェ」に向け、あんどんの制作に取り組んだ。秩父の絹織物や着物を扱うマルシェ会場の小道を、手製のともしびで明るく照らす。
絹織物は昭和初期ごろまで秩父の主産業で、夜祭の時に大きな絹の市が開かれたとされる。マルシェはかつてのにぎわいを取り戻そうと、官民の各団体が昨年、復活させた。
児童たちは市職員らから手ほどきを受けながら、あんどんづくりに精を出した。紙に花柄や雪だるまなどの絵を描き、幅、高さとも約30㌢、奥行き約20㌢木枠に絵を貼りつけた。
井上杏羽さん(9)は「紙に色を塗るのが楽しかった。みんながあんどんに照らされて楽しい気分になるといいな」と話していた。

  百貨店の福袋 着物と羽織をあつらえて・・・
東京都・今年も残すところ2カ月を切り、百貨店各社が来年の初売りに並べる福袋を相次ぎ発表している。話題を呼んで新年から購買意欲を盛り上げようと、目玉商品の中にはバイヤーが1年前から準備してきたものも。各社がそろって打ち出すのは、特別なぜいたくを味わう「体験型」の福袋だ。
伊勢丹新宿店は自動車のF1シリーズの1戦、モナコグランプリを観戦する「夢袋」を発売。旅費や宿泊費を除いても1人250万円と値は張る。
日本橋三越本店は着物と羽織をあつらえて高級クラブで飲食する「男の銀座遊び体験」を売り出す。飲食2人分で32万4千円と、こちらも高価だ。
約400種類、3万個の福袋を用意する松屋銀座店は「体験型」を前年の13種から37種に増やす。陸上のトラック種目で日本人初の世界大会でのメダルを獲得した元陸上選手、為末大さんが子供にかけっこを指導する福袋(15人限定)はシューズ込み2万円。一方、高島屋は将棋好きの子供向けの福袋として、公式戦29連勝を達成した藤井聡太四段の師匠、杉本昌隆七段による講義と多面指しでの対局などをセットにし、新年にちなみ2018円で販売。親子30組を募る。
東武百貨店池袋本店は「寿司食べ放題60分」を発売。同店の「立喰い寿し すしつね」で、40種以上のすしを選べる。2人で2018円と激安だけに1組限定の抽選販売だ。
そごう・西武の目玉は、西武鉄道のレストラン列車「52席の至福」を借り切って、池袋-西武秩父駅間を走りながら結婚披露宴を開く福袋。計26人まで出席でき、指輪や料理、引き出物など含め201万8千円。

  カザフの女性が着物レンタル店 別府
大分県・着物に魅せられたカザフスタン出身のジャンサヤ・メイルマノワさん(26=別府市)が、同市北浜でレンタル着物の専門店を始めた。外国人観光客にも気軽に着物文化に触れてもらおうと張り切っている。
市中心部のビルの4階に、専門店「エンゼル」はある。店名は「別府は『地獄』のイメージが強いから柔らかさを出した」。常時50着以上の着物から好きな色や柄を選ぶことができ、SNS(会員制交流サイト)で発信することを条件に無料で撮影もできる。「外国人は日本の『かわいい文化』が好き。ピンクが入った着物を好みます」と説明する。
メイルマノワさんは同国出身で立命館アジア太平洋大学准教授のセリック・メイルマノフさんと結婚し、約2年前から別府で暮らす。同国で挙げた結婚式で初めて、日本の友人がプレゼントしてくれた着物を着た。その感動が忘れられず、今年に入ってから着付けの勉強を始めた。
勉強熱心で、半年足らずで全日本和装コンサルタント協会3級講師の資格を取得。昨年秋から約1年間、別府大学で日本語を学び、試験に必要な知識も得た。現在は1級講師を目指すとともに日本舞踊も習い、どっぷりと日本文化に漬かる毎日だ。
客はほぼ外国人。外国人ならではの視点で、着物に関する知識も丁寧に伝えている。まちづくり団体と協力し、好きな着物を着てお薦めスポットを巡るまち歩きも11月から開催する。「日本には素晴らしい歴史や文化がある。まちの中に着物姿の人があふれるようになるのが夢」と話している。
着物体験は1着1000(税込み)。和室での撮影もできる。問い合わせは同店☎080(3222)9662へ。

  丹波布製品 柏原にアンテナショップ
兵庫県・丹波布佐治木綿の技術の保存や普及などを進めている「丹波布技術保存会技術者協会」(同市春日町)の有志6人がこのほど、柏原町商店街に「工芸の店 KABURA」(同市柏原町)をオープンした。同協会副代表で、同店代表のイラズムス千尋さん(46)は「観光客や地元の方が丹波布を使うきっかけづくりの店にしたい」と話している。
バッグやコースター、小銭入れ、ペンケースなど、普段使いできる小物や反物を展示販売する他、店内で常時、糸紡ぎ教室を開くほか「手縫いのコースター作り」(11月)、「手縫いのブックカバー作り」(12月)など、期間限定のワークショップも開く。
同協会は2010年、丹波布伝承館(道の駅あおがき内)で開講の長期教室の修了生「丹波布技術認定者」が結成。展示会や勉強会を開くなどしている。来月には同店2階に同協会の事務所を置く予定。 問い合わせは同店☎0795(71)1683。

  パリコレドレス見て 丹後織物
京都市・「丹後ちりめん回廊」の日本遺産認定を記念した「丹後が伝える『技』と『魅力』展」が1日から下京区の京都高島屋で始まっている。丹後産生地を使いフランスのパリコレで披露された衣装展示や職人の実演、着物・小物の販売など多彩な催しを企画し、海外展開と国内需要の喚起に挑む丹後織物の世界を紹介する。
丹後織物は、和装需要の低迷で丹後ちりめん生産量がピークの3%になるなど厳しい状況が続く。だが業者有志が丹後の伝説にちなんだブランドを開発したり、海外出張用の着物を考えたりするなど苦境打開に向けた動きも強まっている。
記念展ではパリコレのドレス5点を飾り、丹後ちりめんの着物や帯などを並べる。洋装のネクタイやスカーフなども展示販売し、丹後織物の幅広さを知ってもらう。藤糸のより合わせ、螺鈿箔らでんはく作りなどの実演で技術の高さをアピールする。
丹後ちりめんに墨描きを行う草木染作家の堤木象さん(60=京丹後市)は「丹後織物の現況と未来に向けた可能性を見てほしい」と話す。5日まで。京都高島屋☎075(221)8811。
丹後ちりめん
  晴れ着に歓声 外国人が七五三詣
兵庫県・外国にルーツを持つ子どもらの健やかな成長を祈願する「外国人七五三詣」が10月29日、神戸市の生田神社で開かれた。日本の伝統文化に親しんでもらおうと、40年ほど続く恒例の神事。今年は神戸開港150年目を記念して規模を拡大し、米国や英国、インドなど世界約10カ国の約30人が参加した。
子どもらは赤や白、ピンクなど色鮮やかな晴れ着を巫女らに着付けてもらって登場。きらびやかな姿に変身したわが子に保護者らは歓声を上げ、しきりにカメラのシャッターを切っていた。
鶴やチョウ、かぶとなど見慣れない図柄の衣装に子どもらも大はしゃぎ。神事の後は千歳飴をもらって満足そうだった。カナダ人の女児(7=同市)は「着物に描かれた花がかわいい。色も好きなので、うれしい」とほほえんだ。

  藤織りの魅力も紹介 きざはし会展
京都府・京都市在住の工芸作家が、最新の染織作品を出展する「第10回きざはし会展」がこのほど、宮津市の国の有形文化財「清輝楼」であった。60畳の大広間には丹後の自然をモチーフにした作品の他に、今回初めて、丹後藤織り保存会(同市上世屋)が織り上げた反物やのれんも展示し、その魅力を紹介した。
染織作家の宮入映さんは「藤織りには圧倒的な力強さがある」として共同展示を提案した。その存在感は、装飾をそぎ落としたシンプルさにあるという。山のフジから繊維を取りだし、それをつなぎ合わせた糸で織る。細見巧さんは凹凸のある布を手に取りながら「暮らしのぬくもりを感じる。ここに我々が立ち返るべき工芸の原点がある」と話す。藤織り保存会の井之本泰会長とのギャラリートークも行われた。藤布

  色彩豊かな作品並ぶ 型絵染作品展
兵庫県・淡路島出身の染色家中来田万里さん(京都市)による型絵染の作品展がこのほど、淡路市浦のサンシャインホールであった。色彩豊かな壁飾りや着物、雑貨など約200点を展示販売した。
旧津名郡淡路町の岩屋で生まれ育った中来田さんは、中学生の頃に目にした紅型の染め物に感動し染色家の道へ。京都市の短大で技術を学んだ後、1995年に工房「真朱」を開設。数々の公募展に入選した経歴を持ち、99年からは毎年、故郷で作品展を開いている。
会場には、動物園のロバを描いた大型の掛け軸やフクロウをテーマにしたタペストリー、ザクロの殻の色素でザクロをデザインした着物などを展示。ずらりと並ぶカラフルなコースターや財布、バッグなどの雑貨も数多くならんだ。
中来田さんは「近年は鮮やかな発色の作品を好むようになったが、綿や麻の落ち着いた色彩の作品も多くそろえた。多くの人に型絵染の美しさに触れてほしい」と話していた。

  養蚕ビジネス広がる 4年で6社参入
群馬県・世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の誕生で絹文化への注目が高まる中、群馬県内で養蚕ビジネスに参入する企業が相次いでいる。世界遺産に登録された2014年以降に養蚕を始めたのは6社を数える。養蚕の生産性向上や付加価値の高い商品の開発、販路開拓が進めば、繭増産や雇用創出につながる可能性がある。
人材サービスのパーソルサンクス(東京=中村淳社長)は6月、富岡市にとみおか繭工房を開設し、障害者雇用を目的に養蚕業に参入した。スタッフのほとんどが初心者で、繭生産は
春蚕はるごが目標100㌔に対して70㌔キロ、晩秋蚕は200㌔キロに対して140㌔にとどまった。
スキルを身に付けるのに時間がかかるため、高品質な繭を売って稼ぐ本来の養蚕ビジネスはすぐにはできない。そのため同社は、障害者が世界遺産のある富岡で生産するというストーリーをPRしている。
「富岡シルクのブランド力にビジネスチャンスがある」と中村社長。繭や紡ぎ糸で作ったグッズ、桑の木を素材にした和紙を作るなど、付加価値を付けて利益を出す方針だ。
養蚕を手掛ける企業の多くは自社製品の原料を確保するのが狙いだ。化粧品製造販売の絹工房(同市)は企業養蚕の先駆けで、シルク成分配合化粧品に繭を使っている。15年は240㌔、16年には430㌔の繭を生産した。今年はあえて量を220㌔に減らし、人工飼料を使った飼育法の研究に乗り出した。
養蚕事業部マネジャーの金子聡さんは「人工飼料で年間通じて生産できるシステムが整えば、雇用や増産など事業計画も立てやすくなる」と説明。社員の誰もが作業に従事できるよう、効率化やマニュアル化にも取り組んでいる。
16年度の県内の繭生産量は45.8㌧で、本年度も同程度と見込まれる。企業の生産量は全体の1割以下で、関係者はのびしろがあるとみている。県蚕糸園芸課絹主監の岡野俊彦さんは「技術が習熟してくれば生産規模が拡大し、新規就農者の雇用の受け皿にもなる」と話している。松岡姫

  パリコレで発信へ 丹後織物
京都府・京丹後市と与謝野町の織物業者4社が、10月29日同町加悦の旧尾藤家住宅で、フランス・パリの高級服ブランドのクリエーター2人と交流した。丹後織物の海外販路の拡大を進めようと、各業者が培ってきた技術で織った生地などを紹介した。
丹後ちりめん創業300年事業実行委員会が、有力ブランド「オノラトゥヴュ」のリヴィア・ストイアノヴァさん、ヤッセン・サムイロフさんを招いた。2人は昨秋も丹後を訪れ、今年1月のパリコレで丹後産素材を使ったドレスを発表。来年のパリコレでも丹後織物を採用するという。
夏用の着物生地製造「安田織物」(同町)の安田章二さん(46)は、銀糸でツバメとチドリを織り込み、グレーや紺色などに染めた生地を披露。クリエーターたちは肌触りを確かめたり、生地を首に巻いたりして「とてもきれい。ショールやストールにも使える」と話した。他の業者も絣り染めの生地や着物生地で作ったつまみ細工を紹介した。前回のパリコレにも生地を提供した丹後ちりめん製造「田勇機業」(同市網野町)の田茂井勇人さん(53)は「丹後の織りの技術を世界に発信するチャンス」と期待した。丹後ちりめん

  紋切り遊び 京都紋章組合が出版
京都市・京都紋章工芸協同組合(中京区)は、折った紙を切って家紋を作る「紋切り遊び」を紹介する書籍「平安紋鑑 もんきりあそび」を出版した。昭和初期の家紋を制作することができ、「紋付を着る機会が少なくなっている中、子どもたちに家紋への親しみを持ってほしい」と望んでいる。
同組合は、着物に家紋を描く職人で構成し、今回は創立70周年記念に企画した。家紋は公家や武士が使い始め、江戸期に庶民に広がったとされ、紋切り遊びも当時から親しまれてきたという。
書籍では、昭和初期に発行され、職人の教科書とされた家紋の見本帳「平安紋鑑」に掲載された約4千種類の中から、カニやツタ、カキツバタ、いかりなど約70種類を、由来やエピソードとともに紹介。戦国武将の小さなのぼり旗などが作れるシールや折り紙50枚を付けている。1冊972円。
29日に左京区のみやこめっせでイベント「つなぐ Succeed 家紋継承」を無料で開き、紋切り遊び体験や伝統工芸士の実演を行う。また書籍は京都市教育委員会を通じ、市内の小学校に寄贈する。本についての問い合わせはseamon@nifty.com。家紋のこと

  斬新な着物スタイル 写真集出版
山形市・着物姿の女性をモチーフにした写真集「KIMONO times」を、中野目の佐藤彰さん(37)が出版した。サングラスやハイヒールとの組み合わせなど、着物の概念にとらわれない斬新なスタイルで日本の美を表現し、その世界観に魅せられた全国の協力者がモデルを務めている。
佐藤さんの創作意欲の源泉は、負のエネルギーだという。世の中の醜さに絶望して心のバランスを崩し、高校入学直後にパニック障害に陥った。この経験から「明日死んでも後悔しない覚悟」で音楽や絵に没頭。30歳のころ、当時の恋人の着物姿を撮影した際に「進むべき道だ」と直感、専念することを決めた。
本業はサクランボやリンゴを栽培する果樹農家。写真や着付け、メークなどは全て独学という。農閑期に撮影した作品を会員制交流サイト(SNS)上で公開すると話題となり、県内外からモデル協力などの申し出が舞い込むようになった。作品に共鳴した着物研究家で十文字学園女子大(埼玉県)のシーラ・クリフ教授の勧めで昨秋、写真集制作に着手した。
モデルは自身やクリフさんを含め50人ほどで、日本舞踊家や会社員などさまざま。皆が佐藤さんの世界観に共鳴し、各地から自費で山形を訪れ、無償で協力した。自宅をスタジオ代わりにし、照明には円形の蛍光灯を使うなど経費をかけずに質の高い作品を仕上げた。
和洋混交の着こなしと、ポーズの美しさが目を引く。着物は大胆な柄のアンティークものを多用し、革ジャンや帽子、ヘッドホンなど、意外性のある取り合わせを試みた。大正ロマンを代表する画家竹久夢二の美人画などに影響を受けたしぐさには独特の美が漂う。
心の繊細さ故に苦しんだ時期を振り返り「美しく心動かされるものに支えられ、生きてくることができた。美に向かう点で共通する人の支えがあり写真集は生まれた」と感謝する。日本的な魅力が、海外で通用するモードにもなり得るとし、「人を感動させる作品が作れるなら山形を世界の中心にできる」と力を込めた。
A4判144ページ。初版は1000部で1部5940円。クリフさんによる日本語と英語の解説が付く。問い合わせは出版社リブロアルテ(東京都)☎03(6411)1081。

  着物姿でお得にぶらり 姫路駅前
兵庫県・着物でそぞろ歩きを楽しむイベント「姫路きもの祭り」が11月26日、JR姫路駅北側一帯で開かれる。2年目の今年は11月を「着物月間」と銘打ち、飲食店などの協力店約25店を和装で訪れると割引や特典のサービスが受けられる。
着物姿の1000人が一堂に会すギネス記録づくりを目指す「千姫世界記録の会」の主催。メンバーでイベント会社代表の大森正雄さん(41)が中心となり、昨年から企画している。
着物月間では、カフェや回転ずし店のドリンクが1割引きや、呉服店で着物の丸洗い優待券、美容室で初回利用1000円オフなどのサービスが受けられる。
祭り当日は、兵庫県立大生が扮する千姫と一緒にそぞろ歩きが楽しめるほか、二階町商店街の特設ステージで和太鼓や三味線の演奏と日本舞踊の披露も。二階町と西二階町の各商店街で尺八体験や和雑貨の販売などもある。
また、着物月間の協力店の特典利用者を対象にしたスタンプラリーも実施。スタンプを集めると、食品などが当たる抽選会に参加できる。大森さんは「着物を着ることを楽しむ機運を育んでいきたい」と話す。

  10月度生産実績 丹後織物工業組合
京都府・同じようなコースをたどった2つの台風が日本列島に被害をもたらし、総選挙ではクーデターまがいの茶番劇?
そんな中、10月の丹後ちりめんの生産量は、25.167反で、昨年同月の26.625反に対し1.458反のマイナスとなった。無地、紋無地とも微減で、操業日数は21日で前年同月と同。
品種別の生産量は次の通り。単位反。()内は前年。△一越・古代=145(52)▼変り無地=3.889(4.405)■小計=4.034(4.457) △紋綸子(軽)=2.458(2.366)▼紋綸子(重)=3.236(3.253)△銀意匠・朱子一重=7(3)▼紋意匠・朱子二重=12.472(13.350)▼絽織・紗織=1.312(1.364)▼その他の紋=148(360)△金・銀通し=1.289(1.169)▼縫取・絵羽=211(303)■小計=21.133(22.168) ■合計=25.167(26.625) ▼パレス=667(809)▼紬=203(265)。
前年比、白マークはプラス、黒マークはマイナス、±は0。
丹後ちりめん
 
  November
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