February
 
三味糸、琴糸 長浜でで製造進む
滋賀県・三味線や琴に使われる糸の製造が、長浜市木之本町の「丸三ハシモト」で進んでいる。冬の澄んだ空気の中、美しい音色を奏でるよう、職人たちが忙しく立ち回っていた。
同社は地元で作られた生糸などを原料に、和楽器用など約400種類の糸を作っている。製造は年中行うが、寒い冬にできたものは「寒の糸」と呼ばれ、愛好する演奏家も多いという。
工房では、三味線用にウコンで染められた黄色い糸を、職人たちが引っ張り、2本の柱に掛けて1~3日間乾燥させる。糸に残る節を削り、餅から作ったのりを引くなどの工程を経て完成する。大音の琴糸・三味糸

  製造業者らが製品化に向けて審査 大島紬原図コン
鹿児島県・第30回「本場奄美大島紬」原図コンテストが27日、奄美市名瀬の本場奄美大島紬会館で開かれた。同コンテストは、一般から新しい感性のデザインを公募し、それを製造業者らが反物として仕上げるもの。製造業者らは、全国から応募のあった132点の作品から構図を審査し、それぞれが選んだ原図の製品化に向けて取り組む。
同コンテストは、需要拡大に向けて、消費者ニーズに対応するための新感覚デザインを導入し、産地をリードする商品づくりを目指すもの。
審査に訪れた製造業者らは、反物や着物の仕上がりを想定しながら原図デザインを丹念に選定。応募作品については「工程を考えてしっかりデザインされているが、仕上げの枠を超えた奇抜な構図も見てみたかった」などの声も聞かれた。
製造業者が選んだ原図デザインは、12月末ごろまでに反物として仕上げ、来年2月ごろに予定している「翔けあまみ」で入賞者などを発表。県知事賞、奄美市長賞、同協会理事長賞などが選ばれる。
なお原図の一般公開は、28日まで、同館6階催事場で行われている。奄美大島

  森山虎雄・哲浩親子展 大牟田で久留米絣
福岡県・森山虎雄・哲浩親子展が3月1日から5日まで、大牟田市旭町のギャラリーつどいで開かれる。
展示会では、久留米絣の反物や着物、洋服、絣糸のニットセーター、ストールなど約150点を展示、販売する。
「ぜひこの機会にご高覧いただきますようご案内申し上げます」と主催者。
会期中は、手織の実演が行われる。最終日は17時閉店。詳しくは集☎0944(51)2545。久留米絣

  はかた匠工芸、原価率改善し増益
東京都・博多帯の製造販売、織物の製造販売を手掛ける株式会社はかた匠工芸(福岡県大野城市・代表取締役社長藤永新一)は、原価率改善し増益。
着物小売り市場は微減傾向だが、主力の女性用博多帯が着付け教室向けで好調。売上高は微増に。生産や仕入れの体制見直しで原価率を改善し営業利益は大幅増。専門店を展開する男性向けきもの事業は売り上げが増えるが先行投資がかさむ。利益貢献は19年12月期以降に。無配。

  きもの市議会40回目に 米沢市
山形県・米沢市の3月定例市議会初日の26日、議員や市長らが着物姿で議事に臨んだ。「米沢織」で知られる地元の織物業界の振興と活性化の支援が目的。
1979年に始まった恒例の「きもの議会」で、今回が40回目。議事が始まる前に、米沢繊維協議会から議長に感謝状が贈られた。同協議会の近藤哲夫会長が「地場産業への応援の思いをひしひしと感じる。ぜひ、きもの議会を全国に広めてください」と述べた。
本会議終了後の午後4時からグランドホクヨウにおいて記念祝賀会を開催し、近藤会長が「米沢織の現在・過去・未来」と題して講演を行った。「きもの議会の歴史について」のDVD放映、〜着てみたいきものスタイル〜」と題して、米沢市外から米沢の大学に入学する学生がモデルとなり、米沢織きもの男物3点、女物3点が紹介された。

  90歳和裁講師がきものショー 日置市
鹿児島県・日置市中央公民館講座の和裁講師、山下タミ子さん(90)=同市伊集院町=は、講座生が作る和服を発表するファッションショーを不定期に開いている。
山下さんは鹿児島市立女子興業学校(現鹿児島女子高校)や通信教育で和裁を学んだ。指導を始めて約60年、同公民館でも22年教えている。「講座生が作ったものを舞台で披露し、華やかな気分を味わってほしい」とショーを思いついた。
昨年3月に同公民館講座の合同閉講式で約300人を前に初めて開いた。4日にもいちき串木野市民文化センターでの日置地区生涯学習推進大会に招かれた。講座生20人が着物や浴衣、コート姿で一人一人舞台に立ち、音楽に乗ってモデルのようにポーズを決めていた。

  ボーダー越えて着物を革新 老舗仕立屋4代目の挑戦
創業90年の仕立屋、岩本和裁(新宿)の4代目、キサブロー。着物デザイナーとして、和服の現代的な再解釈に取り組む。曽祖父、初代岩本喜三郎の名を受け継ぐが、そもそもは女性。性別に違和感を覚えてきた自らの経験も背景のひとつとして、和服と洋服、男女の性差など、さまざまなボーダーを越えた、新しい「キモノ」の表現に挑戦している。
キサブローは1985年生まれの32歳。少女時代は家の仕事柄、和服を着る機会が多かったが、「花柄でピンクだったり赤だったり、好きではないものを着せられていた」と振り返る。
その後も違和感が消えることはなかったが、多摩美術大学への進学で転機を迎える。1年目、自分の好きなものと嫌いなものを書き出せ、という演習でのことだ。「嫌い」には女性らしいものばかりが並び、「一体何なんだ、と混乱した」。
自分に区切りをつけたのは翌年の成人式。親の望みに応えて振り袖姿となった。嫌だったが「これを着ればこの先、私がどうなったとしても親は許してくれるのではないか」と思ったという。「自分にさよならしたって感じです。自由に生きようと開き直ったんです」。
そして卒業時には羽織はかまを着た。「このとき、着物が好きになりました。着たかった物だから。いままでは着たくない物を着ていただけ。しっくりきました」と振り返る。
めざすは「洋服感覚で着られる着物」。洋服と合わせられる着物だ。「服とジェンダー(性差)は密接な関係があるが、そこすらも超えて着物をつくりたい」と語る。
2009年多摩美術大学情報デザイン学科卒、「明和電機」入社。映像制作会社を経て独立。15年「キサブロー」ブランドを立ち上げ。16年伊勢丹新宿本店の「ISETAN×ルパン三世LUPINISSIMO IN ISETAN 2016」で、キャラクターをモチーフとしたオリジナル着物を制作、反響を呼ぶ。17年11月、2ndコレクション「鯔背-INASE-」開催。

  琉球藍染め作品展示 高島市
滋賀県・高島市安曇川町と岩手県で「琉球藍染め」を手掛ける3兄弟とその家族による作品展が23日、同町田中のギャラリー藤乃井で始まった。鮮やかな色合いの衣類や雑貨を展示している。
長男の平敷慶之さん(45)と三男慶邦さん(35)、その妻の亜由美さん(34)が同町南古賀に拠点を持ち、次男慶彦さん(42)と妻久美さん(42)が岩手県奥州市で創作に取り組む。
滋賀では年1度、展示会を開いている。琉球藍の特徴である軽やかで澄んだ色調に似合う「日々の生活に溶け込むモダンさとポップさ」(慶之さん)が作品の基調。花柄を大きく染め抜いたシャツやグラデーションが美しいのれん、動物の意匠をあしらったトートバッグなど約200点が並ぶ。
28日まで。無料。販売もする。詳しくは同ギャラリー☎0740(32)0150。

  サモアの着物 縮布産地の小千谷で
新潟県・小千谷市の麻織物「小千谷縮布おじやちじみ」の職人が南太平洋の島国サモアをイメージした着物を作った。織物産地の職人らが2020年東京五輪に向けて参加国を着物で表現する「キモノプロジェクト」の一環。
海と空を連想させる青色を基調に、南十字星やハイビスカス、サンゴをあしらった。ピンクや黄色など明るい色彩の糸も多用して華やかな南国を表現した。
23日にサモア大使館の一行が同市を訪れ、シラ大使と長女リナさんが小千谷縮布の着物を着た。「サモアの全てが分かるデザイン」と喜ぶ大使に、制作した樋口隆司さん(70)は「雪国小千谷との交流が始まれば」と期待した。小千谷の織物

  伝統工芸展開幕 広島展
広島市・国内最大規模の伝統工芸の公募展「第64回日本伝統工芸展」(日本工芸会など主催)の広島展が23日、中区の広島県立美術館で始まった。染織、陶芸、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門計311点が展示されている。
開会式で、同美術館の千足伸行館長が「伝統工芸を守り、継承し、発展させる展覧会です。春の到来を告げるイベントとして親しんでもらいたい」とあいさつ。入選した県内在住の作家9人と作品が紹介された。
式典後は、待ちわびた多くの愛好家らが真剣な表情で作品に見入っていた。
服飾デザインを学んでいるという海田町の専門学校生古賀千映子さん(20)は「着物がきれいで、好みの柄もたくさんあった。どの作品も迫力があり、印象に残った」と話していた。
3月11日まで。一般700円、高校・大学生400円、中学生以下無料。問い合わせは同美術館☎082(221)6246)へ。

  株式会社和心 新規上場承認
東京都・事業内容=和装小物の販売および着物レンタル ▽上場予定日=3月29日 ▽本社=東京都渋谷区 ▽代表者=森智宏代表取締役 ▽資本金=1億6485万円 ▽公募=29万株 ▽売り出し=11万4000株 ▽オーバーアロットメントによる売り出し=上限6万600株 ▽ブックビルディング期間=3月13~19日 ▽申込期間=3月22~27日 ▽払込日=3月28日 ▽主幹事=SMBC日興証券。
  久子様の「根付展」 横浜美術館
神奈川県・印籠などを着物の帯に留める道具「根付」を旅先の風景と共にカメラに収めた高円宮妃久子さま(64)の写真展「旅する根付」が23日、横浜美術館(横浜市西区)で始まる。開催を記念するセレモニーが22日に同館であり、3女絢子さま(27)と一緒に来場された久子さまは「素晴らしい会場で写真を展示できて光栄」と挨拶された。
展示は、久子さまが集めた根付を国内外で撮影されたカラー写真30点と、写真にある根付の実物30点の計60点。3月4日までで、同館で開催中の企画展かコレクション展の半券があれば鑑賞できる。
久子さまは大学時代に写真部に所属。「根付は小さいので、ほこりなどが写り込まないように注意がいる」と撮影のコツも話された。

  着物文化 チェコで発信 金沢の振興会
石川県・金沢市のNPO法人「日本きもの文化振興会」が、3月3、4日にチェコの首都プラハで開かれる「日本の祭典inプラハ」に出演する。現地で着物ショーを開催して和装文化を発信する。篠原勉理事長(73)は「日本のおもてなしの精神が表れた着物文化を紹介したい」と意気込んでいる。
日本の祭典は、日本との交流や建国などの節目の年を迎える海外の都市で日本の伝統文化を伝える催し。2009年の米国・ニューヨークを皮切りにこれまでドイツ、スペイン、イタリアで開かれた。チェコは今年が建国100年の節目となる。
主催の実行委員会事務局(名古屋市)によると、全国から琉球舞踊や津軽三味線のグループなど10団体約88が参加し、国立ヴィノフラディ劇場の舞台で各団体が伝統芸能などを披露する。2日間で1000人の来場を見込んでいる。
着物に関わる業者や愛好者らでつくる振興会では、設立以来の16年間で着物ショーを国内50カ所以上で開催してきた。その実績を買われて主催者から出演の要請を受けた。振興会が海外で着物ショーをするのは初めてという。
現地には篠原理事長ら会員5人が赴き、他の参加団体の日本人と着物姿を披露する。プラハの20~40代の男女にも着物を着て出演してもらうほか、抹茶でのもてなしや和雑貨類のチャリティー販売もする。
「着物を着ると姿勢やすり足といったしぐさが限られるが、そこに相手をもてなす心が込められている。そういった日本の精神を伝えたい」と話す篠原理事長。石川や金沢の観光PRも意識して、現地の人に金沢に来て着物で散策してもらうよう呼び掛けるつもりだ。オランダでのきものショー

  豆腐に刺して労をねぎらう 木更津で針供養
千葉県・木更津市富士見の成就寺(木村順誠住職)で、折れたり曲がったりして使えなくなった縫い針を供養し、感謝をささげる「針供養」が営まれた。
1931(昭和6)年、同寺に針供養塔が建てられてから続く恒例行事。木村住職による読経に続き、県内外から集まった着物姿の女性らが地元業者の協力で提供されたコンニャクと豆腐に次々と針を刺して焼香し、手を合わせた。
針を刺す対象が軟らかいコンニャクや豆腐なのは、硬い布に刺し通されてきた労をねぎらう意味があるとされる。参加した女性(88)は「公民館活動の一環で和裁を指導していて、生徒数人を連れて来た。1年間の感謝の気持ちを込めた」などと話していた。

  大島紬着用で県議会出席 紬のPR目的
鹿児島県・22日の県議会定例会に、三反園訓知事や小林洋子副知事、県議ら30人が、色とりどりの大島紬を着て出席した。国の伝統的工芸品に指定されている大島紬の良さを、議会を通してPRするのが狙い。
伝統的工芸品の振興を進める議員連盟の発案で、毎年3月議会の代表質問1日目で着用している。着物のほか、大島紬のジャケットやネクタイで臨んだ県議や部局長もいた。
奄美市区選出の永井章義県議は「生活様式の変化で、大島紬の産業や担い手育成は年々厳しくなっている。生産者や県と連携し、販路拡大の支援をしていきたい」と議会後に語った。

  3月の日本文化紹介 成田国際空港
千葉県・成田国際空港では、訪日外国人に対する日本のおもてなしとして、日本文化に触れる機会を提供する。
第2ターミナルで3月5日から12日までの8日間、「日本の春~帯で創る春の花々~」と題し、飾り帯を展示し歓迎する。
内容は、着物の帯で様々な花を表現。今回は、春の花をテーマに桜や菜の花をはじめ、合計8種の花結びを紹介する。また、普段は体験できない振袖や袴の着付け体験で、記念撮影も提供する。
※ 着付け体験は各日14時から16時半(最終日は14時から16時)。

  十日町きもの女王が決定 7代目3人
新潟県・十日町きもの女王コンテスト2018の本選会が18日、越後妻有文化ホールで行われ、7代目となる十日町きもの女王3人が決定した。
新たに十日町きもの女王に決定したのは、新潟市在住の今井友佳さん(20歳=新潟大学2年)、十日町市在住の押木舞さん(26歳=飲食店アルバイト)、南魚沼市在住の笛木瑠海さん(21歳=ベルナティオ勤務)。書類審査を経て12人が本選会に出場。自己PRスピーチを行い審査員の質問に答えた。
コンテスト終了後の記者会見で、今井さんは「十日町市についてはまだまだ初心者。学ぶことはたくさんある。自分から積極的に学んでいきたい」、押木さんは「女王になれたことにとても驚いている。みなさんのおかげで女王になることができた。恩返しをしていきたい。着物が似合う女性になりたい」、笛木さんは「1年間地域の皆様の想いを自ら発信できるようにしていきたい。十日町の技術、自然の美しさを少しでも多くの人に伝えていきたい」と今後の抱負を語った。
選ばれた3人のきもの女王は、これから来年の雪まつりまでの1年間、十日町市の観光親善大使として市内外のイベントに参加し十日町をPRしていく。

  ボスニアの着物図案描き上げ 佐志小の6年生
佐賀県・2020年の東京五輪に向け、参加196カ国・地域を表現した着物を作る「KIMONOプロジェクト」で、唐津市佐志小の6年生がボスニア・ヘルツェゴビナの図案を描き上げた。内戦で引き裂かれた民族の融和を託す青と黄の国旗、日本と同国をつなぐ桜の植樹などをモチーフに、平和と友好の願いを込めた。専門家らがデザインとして練り上げ、10月には色鮮やかな着物が完成する予定だ。
6年の児童61人が植樹活動を行う厳木町出身で東京在住の伊藤登志子さん(73)の話を聞き、総合的な学習の時間を使って歴史や文化を調べ、イメージ画として仕上げた。
児童の絵や同国大使館の助言を参考にプロジェクトデザイン部会が図柄を仕上げ、作家に発注する。部会の一員でもある同小の原口毅校長は「子どもたちに世界の人とつながっていこうという気持ちが感じられた」と言い、「さまざまな思いが詰まった着物の中に一部でも採用されたらうれしい」と話す。

  伝統の綿織物「神辺縞」復活 福山の業者
広島県・福山市神辺町地区で江戸時代に生産されたという綿織物「神辺じま」を地元の繊維業者が“復活”させた。半世紀以上前の旧式織機を使い、神辺縞の特長とされた肌触りや風合いの良さを再現。首都圏の百貨店や着物販売店などから引き合いが相次いでいるという。
神辺縞は、宿場町として栄えた神辺町で旅館業を営んでいた人が本業の合間に織ったのが始まりとされる。丈夫で色落ちしにくいことから需要が増え、出雲地方や九州などに販路が拡大したが、明治から昭和初期にかけて衰退し、消滅状態になった。
復活に取り組んだのは、金糸や金箔を織り込んだ高級織物金襴を生産する中村金襴工場(同市神辺町)。金襴を作るのに使う「シャトル織機」で綿織物を試作した。シャトルと呼ばれる舟形の器具を往復させて横糸を通す昭和30年代の織機。新型の高速機に比べて作業速度が遅く、糸を張る力も弱い分、手織りに近い着心地や軽さに仕上げられる持ち味を生かし、昨年8月、着物用の反物で商品化した。
織物生産の盛んだった神辺町を含む備後地方の名を冠し「備後木綿」「備後綿紬」として約40色をそろえた。往時の神辺縞は縦じま模様だったが、顧客ニーズに合わせ、無地にした。広島市の着物販売店に納入しており、首都圏の販売店などとも商談を進めている。28日から3月6日まで、東京の百貨店で反物などを展示販売する。
1台で織れるのは1日1反(長さ約13㍍、幅約40㌢)と大量生産はできないが、今後はストールや裾が広がった「ガウチョパンツ」といった洋装への展開も視野に入れていく。
中村幸弘社長(63)は「絹に比べて手入れが簡単なので、普段使いとして着物愛好者に受けているのでは。幅広く使ってもらい、良さに触れてほしい」と話している。

  人紹介 西陣織の異端児小玉紫泉
現在、女性の伝統工芸士は全国に614人。女性蔑視が当たり前だった職人の世界で戦う彼女たちは、女性目線の新たな感性で優れた作品を産み出し続ける。そんな男社会だった“伝統”に風穴を開ける。西陣で活躍する女性伝統工芸士小玉紫泉さんは「誰にもお譲りしたくないなと思うほど、すべての作品、丹精込めて織っています」。
日本の伝統織物の最高峰とされる西陣織。小玉さんはその中でも、ひときわ高度な技術を要する「爪掻本つづれ織り」の伝統工芸士。
必要な部分だけ様々な色の緯糸を織り込み模様を描く。その際、ギザギザに削った手の爪で、丹念に緯糸をかき寄せることから「爪掻き」の名がついた。小玉さんがこの技巧と出会ったのは、意外に遅く28歳。しかも最初は主婦のパートとしてだった。
その「パート先も、わずか1年半で退職しまして、無謀にも独立するんですが、そこからほぼ独学で、つづれ織りの義奉でできることをひたすら追求していったんです」
結果、生まれたのが緯糸を三つ編みして、さらに織り込んだ実用新案登録した帯や、あえて緯糸を織り込まずに背後の絵柄が透けて見える帯など。長い歴史誇る西陣でも、これまで誰ひとり織ったことがない斬新な作品たちだった。
批判の声もあった。業界を長年取り仕切る男性たちは、女性の小玉さんが生み出す型破りなd作品が鼻持ちならない。「アイデアだけ」「緯糸を織らないのは手抜き」と、難癖をつけられたのも1度や2度ではではない。それでも、彼女のユニークな作品は証を総なめにし、新聞に幾度も取り上げられ、ファンは全国に増え続けた。「西陣の異端児」を小玉さんは、伝統と格式の世界に、新風を吹き込み続ける。

  結城紬「糸取り」育成 生産組合が初心者広く募集
茨城県・結城市特産の結城紬を守ろうと、生産組合が「糸紡ぎ」の人材育成に乗り出す。結城紬の生産工程が分業で、中でも真綿から指先で糸を引き出す技術者が減少、原料不足が深刻化している。「このままでは産地の維持が困難」として、初心者用の道具や手引きのDVDを貸すなどして、居住地や年齢を問わず、糸取の後継者を広げたい考えだ。
本場結城紬原料商共同組合によると、40年前は1万人いた紡ぎ手は、今では200~300人。このままでは産地の維持が困難として、生産者、卸商、検査機関の5組合が協力。国や市の補助金を活用し、初心者用として、糸つむぎに必要な道具のセットを新たに作った。
講習会を前に9日、糸つむぎセットの説明会が結城市で開かれ、山形や長野を含む県内外から女性26人が参加した。 紡ぎ歴40年の伝統工芸士、植野智恵さん(70)は「私たちも最初からできたわけではない。結城紬を残すため協力してほしい」と呼び掛け、熟練の技を披露した。千葉県市川市の女性(43)は「伝統文化の危機的状況を感じた。少しでもお手伝いしたい」と話し、熱心に学んだ。
講習会は21日から3月まで計8回、結城市で開く。技術指導をはじめ、結城紬の歴史的背景も伝える。
本場結城紬卸商協同組合の藤貫成一副理事長は「よりのない絹糸は世界の織物の中でも珍しく、大きな魅力。伝統を理解して協力してもらいたい」と呼び掛けている。結城紬

  バトル反物巻 「巻王」団体戦の参加者募集中
京都市・丸池藤井ビル(下京区室町通蛸薬師下ル)で3月14日、「第3回反物巻選手権 巻王」が開催される。主催は、きものステーションと京都織物卸商業組合。
和装振興の一環で2016年に始まった同イベント。第1回は、現在「京都経済センター(仮称)」に建て替え中の京都産業会館の最後のイベントとして行われ、呉服店が並ぶ室町通周辺の和装関係者25人が参加した。
競技のルールは3丈(約13㍍)の丹後ちりめんの生地を巻き終えるまでの時間と巻きの美しさを審査する。美しさは、巻き終えた反物の直径をノギスで計測し、理想に近い場合は加点もされ、巻きが甘くなって規定サイズよりも大きいとタイムが速くても失格になる。
同事務局の担当者は「21日には東京でも『巻王』が行われたり、和装の業界で同様のイベントが行われるなど広がりを感じる。和装業界を盛り上げる1つのコンテンツとして各地で開催されていくのも面白いのでは」と話す。
今回から3人1組で行う団体戦「阿修羅」も始まり、同事務局では参加者を募集している。
開催時間は18時~。問い合わせは京都織商☎075(211)7344。

  ランウエーに華やかな衣装 郡山で卒業ショー
福島県・郡山市の今泉女子専門学校は18日、同市の郡山ビューホテルで卒業ファッションショーを開いた。今春、卒業する高等課程、専門課程の生徒・学生約30人が華やかな衣装を披露し、来場者を魅了した。
生徒・学生が「夢想」をテーマに着物やワンピース、カラードレスなどを制作した。本番では、それぞれ趣向を凝らした衣装を着て、ステージを繰り広げた。
出演者は、学校生活の思い出を振り返りながら、しなやかにランウエーを歩き、学習の集大成を飾った。
今後の抱負なども紹介され、高等課程の横山瑠美さんは「着た人が楽しくなるような服を作っていきたい」と話した。

  1万3000人が楽しむ 十日町雪まつり
新潟県・着物産地の十日町市で「第69回白い雪の祭典 十日町雪まつり」が開かれた。17日には、同市の城ケ丘ピュアランド特設会場で「雪上カーニバル」があり、1万3000人が雪のイベントを楽しんだ。
今年の舞台は、「豪雪のぬくもり~十日町の首里城」をテーマに設営、沖縄県の首里城と十日町市の火炎型土器をデザインした。大型ダンプ2000台以上の雪を運び込み幅35㍍、高さ15㍍、奥行き25㍍の特設ステージとなった。
降り続く雪の中、着物ショーやNGT48、沖縄のネーネーズが歌声を披露した。東京都台東区から訪れた星野貴志さん(36)は「雪で作った大きな像がなんといってもすごい」と見上げていた。
カーニバルのフィナーレでは花火が打ち上げられ、イベントをしめくくった。

  二分の一成人式  ちりめん姿で20人
京都府・京丹後市丹後町の市立間人たいざ小で18日、「二分の一成人式」があった。20歳の半分となる10歳になったことを記念し、4年生20人が将来の夢を語った。衣装は丹後ちりめんの着物。地域の女性たちが調達し、提供した。長年、地域経済を支えてきた丹後ちりめんに直接触れ、自分たちの町の歴史と文化を知ってほしいと願った。
間人小近くに住む東世津子さん(88)と坪倉隆枝さん(83)が中心となって結成した「丹後ちりめんの文化と歴史を学習し体験する会」が提供した。
丹後ちりめんの着物を着た式は昨年初めて実施したが、その時は丹後織物工業組合などから借りた。今回は東さんたちが着物のマーケットに出かけ、将来も繰り返し着用できるよう購入した。
式では、子どもたちが将来の夢を1人ずつ語った。大工、美容師、看護師、料理人など。思いを語ると、駆けつけた保護者や地域住民から盛んな拍手が起きていた。
東さんは「着物を着た子どもたちがすごく喜んでいるのがうれしかったです。丹後ちりめんは日本遺産にも指定されました。若い人に丹後ちりめんの文化をつないでいきたい」と語った。丹後ちりめん

  かかあ自慢の祭典 絹文化体験やトーク
群馬県・日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」への理解を深めてもらおうと、県などが18日、前橋市の群馬会館で「かかあ自慢の祭典」を開いた。養蚕、製糸、織物業を支えて群馬県の発展に貢献した女性の活躍に焦点を当て、トークセッションや絹文化に触れる体験などを通じて日本遺産の地域活性化への生かし方や男女共同参画社会の実現に向けた方策を探った。
「かかあ天下の過去、現在、未来」と題して行われたトークセッションは、県立女子大学長の小林良江さんら5人が登壇。「かかあ天下」の言葉が持つイメージや、若者へのPR方法について意見を交わした。
各界で活躍する女性が自身の取り組みや情熱を語る「かかあ天下PR合戦」には、若者の自立支援に携わる元教諭や桐生織の若手職人が登場した。エフエム群馬の公開生放送という形を取り、司会を務めたラジオパーソナリティーの内藤聡さんの軽妙な語り口が観客の笑いを誘った。
体験コーナーには「かかあ天下―」を構成する桐生、甘楽、中之条、片品の4市町村にある13の文化財のパネルが展示された。伊勢崎銘仙の着付け体験や絹糸を使った組みひも作り、座繰り体験など多様なワークショップが開かれ、来場者が絹文化に親しみ、魅力を再認識した。

  京鹿の子絞り200点展示 香南市
高知県・京都に1300年余り伝わる絞り染め技法「京鹿の子絞り」の展示会が香南市野市町の「ほのまるハート・アート・ギャラリー」で開かれている。職人の手仕事による着物やスカーフなど約200点が並んでいる。20日まで。
京鹿の子絞りは絹の布地を糸で絞って染め、模様を作り出す。約50種類のくくり方があり、それぞれの絞りを専門とする職人の手作業で行っている。
会場で目を引くのは、高台寺や知恩院など月明かりに映える京都の紅葉風景を職人たちが2年がかりで描き出した高さ2.5㍍、幅6㍍ルの絞り几帳。
企画した職人グループの代表、吉岡信昌さん(49)は「世界的にも注目されている技術に触れてほしい」と話している。午前10時~午後5時(20日は午後3時まで)。

  株式会社一蔵 3月期増収減益
東京証券取引所市場第一部上場で、振袖のレンタル・販売大手の 株式会社一蔵(埼玉県 東京都=代表取締役社長 河端義彦)の2018年3月期は、新施設の稼働による費用増などで結婚式場事業が苦戦。催事の強化で着物の受注を伸ばすが、催事費用や広告宣伝費が膨らむ。増収減益。2019年3月期は和装事業が拡大へ。
中国上海に現地法人を設立し、アジアで結婚事業拡大。。2018年10月に現地での結婚式場開設を見込む。

  梅ほころぶ 水戸で「梅まつり」開幕
茨城県・水戸市に春の訪れを告げる「水戸の梅まつり」が17日、偕楽園と弘道館で始まった。偕楽園の百種類、3千本の梅の開花はまだ10%ほどながら、初日から早咲きの梅を楽しむ人々でにぎわった。
来場者は好天に映える白や紅色のかれんな花を楽しみ、「梅大使」たちに記念撮影を求める姿も。三重県から昨年、水戸市に引っ越してきた上田雄一さん(57)、順子さん(57)夫妻は「早く満開が見たいです」。市によると、見ごろは3月上旬ごろになりそう。
梅まつりは3月31日まで。期間中は野だて茶会やライトアップ、
観梅着物デー、写真撮影会などのイベントを開催。3月2~4日は、150種以上の梅酒を飲み比べできる「全国梅酒まつり」が近くの常磐神社で開かれる。問い合わせは、観梅本部☎029(228)0772へ。
  県産シルク魅力伝える 高崎で展示会
群馬県・県産のシルク製品を集めた「群馬の絹展」が、高崎市金古町の「県立日本絹の里」で開かれている。
光沢のある柔らかな着物をはじめ、桐生織のネクタイや手描き友禅、伝統的な染色技術や独自の加工技術を用いた織物、ニット、工芸品といった多彩な製品約400点を展示紹介し、絹の魅力を伝えている。20日まで。
会期中の10~16時(最終日15時まで)、着物の着付け体験を開催。記念写真撮影は100円。問い合わせは県立日本絹の里☎027(360)6300へ。

  100種の梅楽しんで 安八梅まつり
岐阜県・梅の名所で知られる安八百梅園(岐阜県安八町)で18日から、恒例の安八梅まつり(町主催)が始まった。期間中、地元産野菜の販売や盆梅展のほか、着物姿の新成人女性をモデルにした撮影会などがある。3月18日まで。
同園は1998年にオープン。約4㌶の敷地に100種類以上、約1200本の梅がある。品種によって開花時期が異なるため、例年1月下旬から3月下旬まで長期間楽しめるが、今年は半月ほど開花が遅いという。
地元産の大根やホウレンソウ、同園で採れた梅の梅干し、みたらし団子などのバザー、園内の町ふれあいセンターで盆梅の展示が楽しめる。3月4日正午からは、着物姿の新成人4人をモデルに迎えた撮影会が開かれる。
イベント期間中に同園で撮影した写真のコンテスト(町主催)もあり、入選者には賞金などが贈られる。応募票を作品に添付して、町産業振興課に持参するか郵送。締め切りは3月23日。 問い合わせは同課☎0584(64)3111。

  京友禅の型染め体験 大山崎
京都府・京友禅の技法「型染め」の体験教室が17日、大山崎町円明寺の中央公民館であった。参加者が巾着やストールに花や動物などの色鮮やかな模様を描き、伝統文化を体験した。
友禅作家の井口博さ(56=京都市中京区)らが講師を務めた。
参加者は、友禅染の歴史や染色法の種類について説明を受けた後、型紙を使ってはけで色を付ける型染めに挑戦。バラやナデシコ、ネコ、イヌなど数百種類の型紙の中から好みの柄を選んで生地に当て、はけで染料を丁寧にすり込んだ。ぼかしたり、染料の色を組み合わせたりして完成させた
かばんに型染めを施したグレコミシャさん(9=大山崎)は「水色と黄色を混ぜたらきれいにできた」と話していた。
教室は公民館講座の一環で開催し、13人が参加した。

  伝統紡ぎ独創絣 県立芸大院生に理事長賞
沖縄県・難病を抱えながら、沖縄の染め織りを学ぶ県立芸術大大学院生の大城あすかさん(24=那覇市)が、県立博物館・美術館で開かれている同大の修了作品展(14日~18日)に出品した経緯絣(たてよこがすり)の着物「たわわの果実」で「沖縄美ら島財団理事長賞」を受賞した。大城さんは3月には造形芸術研究科の修士課程を修了予定。
沖縄美ら島財団は、亜熱帯性動植物、海洋文化、首里城等に関する調査研究、知識の普及啓発、技術開発、サービスの提供等および公園緑地、レクリエーション施設、教育施設等の管理運営、並びに首里城基金の造成、管理および運用等の事業を行い、市民の心身の健全な発達および環境の保全に寄与すること、並びに地域社会へ貢献することを目的としている。琉球の染織

  冊子「西郷どんと大島紬」作成 西郷塾
鹿児島・奄美市の生涯学習講座「西郷塾」(安田荘一郎塾長)は、冊子「敬天愛人の母体・愛の島奄美 西郷どんと大島紬」を作成した。大島紬の歴史や魅力を中心に、西郷隆盛を癒やした奄美の文化を見つめ直す1冊。安田さんは「NHK大河ドラマで西郷さんが注目される中、奄美の魅力を再発見するきっかけになれば」と話した。奄美市名瀬の県立奄美図書館などで閲覧できる。
冊子では当時の歴史や文化を基に西郷と島妻・愛加那のラブストーリーを膨らませ、西郷が奄美に流された江戸時代末期ごろの機織りの方法や季節ごとの衣類、身の回りの自然や道具などから生まれた伝統的な絣文様などを紹介。
藩士の西郷をして「苛政」と言わしめた薩摩藩統治時代、「逆境にも負けず家族のために機を織り続けた女性たちの愛と負けん気が、現代の大島紬の礎を築いた」と考察している。
A4判、カラー全32㌻。500部を作成し、奄美図書館や市内の公民館などに配布した。問い合わせは安田さん☎0997(54)7621。奄美大島

  決算先取りセール 倉吉の呉服専門店
鳥取県・倉吉市新陽町の呉服専門店・エスプリ・ドゥ・フルールで16日から19日、「決算先取り大謝恩セール」が開かれている。決算期を目前に控え、利益還元価格で感謝を伝えたいと企画した。
会場では、着物の購入金額が2枚目から店頭表示額の半額、3枚目で60%引きと、1枚買うごとに10%引きになる大人気企画の「着物バイキング」を実施しているほか、会場で発表されるサプライズ企画も実施。企画内容を知った来場者は、一様に驚きと喜びの声を上げていた。
稲毛女久美社長は「多数の珍しい着物を謝恩特価でご奉仕している。サプライズ企画にもご期待いただき、気軽に遊びにきてほしい」と話した。

  外国人茶の作法学ぶ 八王子
東京都・都内在住の外国人9人が15日、八王子市明神町の茶室で茶道や礼法を体験した。外国人に日本文化を広く知ってもらおうと、同市で呉服店を営み、茶道サークル「学而軒」を主宰する西室博史さん(68)が企画した。
参加したのは、オランダ、ベルギー、エクアドルなど6か国の女性。和服を着付けてもらい、学而軒メンバーからお辞儀の仕方などの立ち振る舞いを教わった。参加者は「角度はどう確認すればいいか」などと興味深そうに質問を重ねていた。
正座に挑戦し、抹茶を味わったオランダ出身のオルガ・グラントさん(42)は「すばらしく、とても心地よい体験でした」と満足そうに話していた。

  ふるさと納税 返礼に能登上布体験
石川県・鹿島郡中能登町は3月、ふるさと納税の返礼品として、県無形文化財「能登上布」の機織り体験講座を新たに加える。納税者に能登上布の産地である中能登を直接訪れてもらう取り組み。同町の能登上布振興協議会と連携して3種類の講座を設け、参加者には古くから地元に伝わる高級麻織物の魅力を肌で感じてもらう。
体験講座は納税額に応じた3種類が用意され、中能登町能登部下の能登上布会館で行われる。3万円の講座は縦33㌢、横40㌢のランチョンマットを作り、8万円のコースでは機織り体験に加えて能登上布製ののれんが贈られる。30万円の講座は、長さ約5㍍、幅約40㌢の着物の帯を制作する。
町が体験講座への納税を確認次第、納税者と連絡を取って開講日を決める。参加者は、能登上布振興協議会のメンバーの指導で作品作りに取り組む。
町によると、中能登のふるさと納税の返礼品は、地酒やコシヒカリなど町産の飲食類を中心に約40種類ある。能登上布のバッグや小物4点セットも登録されているが、年間の申し込みは数件にとどまっている。
能登上布の魅力だけでなく、中能登の風土や人柄を伝えることで、織物をより身近に感じてもらおうと企画した。
町が3月に加える返礼品には、町産繊維で作るタペストリーもある。町が、納税者から提供を受けた画像データを基に、能登繊維振興協会の研究施設「能登テキスタイル・ラボ」(同町良川)で生地を染織して仕上げる。能登上布の体験講座と合わせて「繊維のまち・中能登」の発信につなげる。
担当者は「多くの人に能登上布制作を体験してもらうことで、基幹産業である繊維業の後継者育成や技能継承につなげられたらうれしい」と期待した。

  グルメマップ作成 金沢の着物レンタル店
石川県・金沢市の近江町市場内にある着物レンタル店「あかり」は、市場内の20店舗と連携し、グルメマップを作った。市場の地図のほか、店のおすすめメニューやこだわりを紹介し、各店で使えるクーポンも付いている。着物を着てまちへ繰り出す観光客らの足を市場内に向かせ、周遊を促す狙いだ。
「近江町市場まるごとグルメMAP」と銘打った地図は、両面カラーのA3判八つ折りで、持ち運びやすくした。鮮魚店やすし店、酒販店などの協力を得て、各店の写真とともにメニューや店づくりのこだわり、店主からの一言を紹介している。
着物利用客1組につき3つまで選ぶことができるクーポン付きで、店ごとに海鮮丼にノドグロの追加やあら汁のサービス、オリジナルおちょこのプレゼントなど多彩な特典を用意した。
老舗呉服店丸年が運営する「あかり」は、吉村浩史社長の実家を改装して昨年10月にオープンした。利用客の多くは店を出た後、東山や兼六園に向かう傾向にあり、市場内の散策を楽しんでもらい、店主と接する機会を提供しようとマップを企画した。
吉村社長は「生まれ育った近江町市場への愛着は人一倍ある。金沢に来たら、まずは活気ある市場の雰囲気を味わってほしい」と話した。加賀友禅 

  京鹿の子絞りに挑戦 障害者らが体験
京都市・就労促進のため障害者が後継者不足に悩む伝統産業の作業に触れる体験会がこのほど、中京区のウィングス京都で開かれた。参加した男女28人が針と糸を手に、京鹿の子絞りに挑戦した。
京鹿の子絞りの老舗「種田」(下京区)の職人雇用の機会として、委託を受けた障害者や高齢者福祉活動を行うNPO法人チュラキューブ(大阪市)が実施した。市の補助事業の一環。
下絵や染めなどさまざまな工程のうち、図案に沿ってなみ縫いをする「糸入れ」と、「針疋田絞り」の二つを行った。
参加者たちは針の持ち方から教わり、梅の花の形に糸を通した。絞り職人村上友司さん(65)が絞りを実演し、「最初はできないが、何度も練習して作品に仕上がった喜びはすごい」とやりがいを伝えた。参加した徳田法子さん(30)は「刺し子が趣味で針に慣れているけど難しかった。だんだん楽しくなってきた」と話した。

  久留米絣のファッションショー 筑後市と久留米大がタッグ
福岡県・久留米絣のファッションショーが14日、県庁11階の「福岡よかもんひろば」であった。ショーは筑後市と久留米大学が共同で企画し、久留米大生ら約10人が思い思いの着こなしで、絣の魅力をPRした。
筑後市と久留米大の地域振興の連携協定に基づく活動の一環。筑後市の絣の6工房が協賛し、学生が着物や洋服を自ら組み合わせ、ランウェーに登場した。参加した女子学生は「軽くて着心地が良い」と話した。
この日は筑後市が製作した観光プロモーション映像「恋のファーム♡Chiku-Go!」もお披露目された。プロ野球福岡ソフトバンクホークスのファーム施設があることにちなみ、「恋」をテーマに、3人の女性が恋の「1軍入り」を果たすべく特訓するストーリー仕立てで、観光名所が紹介されている。動画サイトで見ることができる。久留米絣

  染織作家7人の展示会 今帰仁
沖縄県・本当北部などを拠点に活動する芭蕉布、紅型、経浮絣織、琉球藍など異なる染め織り作家7人による今年最初の展示会「第2回ハチウクシー染織七人展」が9~12日、村謝名にある染織工房「バナナネシア」で開催された。
会場の工房には、今帰仁村なきじんそん大宜味村おおぎみそん、それに宜野湾市で活動する作家の作品200点余りが並べられた。
今帰仁村の福島律子さんの「紅型」は、かつて村内でも行われていた馬の走りの美しさなどを競う「馬ハラセー」の様子を、さまざまな色彩で芭蕉布に染め上げられていた。
大宜味村の中村佳子さんは、琉球藍で染めた糸で織った布、「琉球藍染織」を使って財布やメガネケースなどの身近な日用品を制作。
名護市から訪れた女性は「織物は敷居が高いイメージでしたが、日常に取り入れやすい作品が多くて良かったです」と話していた。
主催者の1人、福島律子さんは「沖縄の伝統的な織物や染織りを多くの人に見ていただき、生活の中に取り入れてほしいです」と話した。琉球の染織
 喜如嘉の芭蕉布
  博多織ており作家展 アクロス福岡
福岡市・中央区天神のアクロス福岡2階、匠ギャラリーで「博多織ており作家展~手から手へ~」が12日から開かれている。18日まで。
同展では、博多織をもっと身近に感じてほしい、手に取って親しんでほしいという思いで、作家自らがデザインから織りまでを手掛けた着物の帯や、手織りの生地を使ったオリジナル小物、ポーチ、バッグ、財布、髪飾りなど約150点を展示、販売している。会期中には博多織のミニがま口作り体験がある(各日先着10人)。参加費1000円。
開催期間は10時~18時(最終日は16時まで)入場無料。

  はれのひ後遺症 着物嫌わないで
東京都・14日の読売新聞の投書欄「気流」に、以下のような投稿があった。
今年の成人式で、着物販売レンタル会社の店舗閉鎖で振袖を着ることができなかった人が出ました。「これを機に成人式の振り袖を見直すべきだ」「自分で着られない衣裳は不要」という声を見聞きしました。
着物が好きな私は、結婚披露宴やパーティーだけでなく、映画やショッピングなど様々な場面で着物を楽しんでいます。着物の業者や呉服屋には良心的なところがたくさんあります。今にも消えそうな日本の伝統文化の素晴らしさを伝えようと頑張っている方がたくさいます。
皆さん、特に若い方々、今回の問題で着物を嫌いにならないでください。おしゃrの選択肢の1つに着物を加えてほしいと思います。=東京都 山本由美(57)=。

  はれのひ後遺症 八王子で有志が成人式
東京都・経営破綻した「はれのひ」の店舗があった八王子市で12日、市民有志が企画した「成人式」が行われ、成人の日に購入した振り袖が着られないなどの被害に遭った新成人が改めて祝福を受けた。
この日の式は、市内の呉服店「きものの西室」の西室真希さん(36)の呼びかけで実現した。式の前には無料の着付けや記念撮影も行われ、被害に遭った60人以上が参加。このうち10人は、式にも出席し、来賓の市長らがあいさつした。
約30万円でレンタル契約を結んでいた八王子市の女子大学生(20)は成人の日当日、知人のつてで借りた振り袖を着て式に出席したが、もやもやした気持ちだったという。改めて「成人式」を終え、「自分の好きな着物で出席でき、晴れやかな気持ちになれた。市民の方の親切がとてもうれしかった」と話した。

  麻の風合い味わい深く 近江上布展
滋賀県・愛荘町市の愛知川駅コミュニティハウス・るーぶる愛知川のギャラリーで、地元の伝統産業「近江上布展」が開かれている。入場無料。27日まで。
国の伝統工芸士に指定されている職人や、近江上布伝統産業会館で開かれている職人養成講座「織り人研修」の修了生や研修生らの作品を中心に展示。伝統の麻布「生平きびら」や絣の生地と共に帯や着物の完成品も並べている。近江上布に関する書籍もある。
また、会場には近江上布を織る時に使う織機「地機じばた」の現物も設置され、24日の午前11時~午後4時、織り人研修生が麻から糸を作る手績みや、地機織りを実演する。詳しくは同ギャラリー☎0749(42)8444。

  「OIST」学位授与式 読谷山花織で制作
沖縄県・2012年の開学後、24日に初めての学位授与式を開く沖縄科学技術大学院大学(OIST、恩納村)はこのほど、読谷山花織事業協同組合(池原節子理事長)と共同で、学位を授与される学生が身に着けるアカデミックドレスのフード部分を製作した。
フード部分を織った我喜屋さんは「アカデミックドレスはなじみが薄く、製作イメージが湧きにくかった」と振り返りつつ、羽織った学生たちの姿を見て「素晴らしいドレスになり、感激した」と喜んだ。
フードは、学位授与式で学長が学生に掛け、修了証書と同様の役割を果たす。学生がデザインし、同組合に所属する我喜屋美小枝さん(63)が織って完成させた。池原理事長は「読谷山花織は海外から600年前に伝わってきたと言われている。これを身に着け、世界を股にかけて活躍してほしい」と激励した。
9日、フードをデザインしたOIST学生自治会のレショドコ・イリーナさん(30=カザフスタン)、ブリエル山土林サンドリンさん(40=フランス)、渡辺桜子さん(30=東京都)が読谷村役場に石嶺伝実村長を訪ねて報告した。
学位授与式の式典を担当する大学院事務局マネージャーのウィルソン・ハリーさんは「OISTは40カ国から学生が来ている。沖縄の伝統を入れたかった」と話した。学生側からも「卒業後も沖縄との絆をずっと持っていきたい」(レショドコさん)などの声が上がった。
フードはOISTカラーの赤い糸で織り、読谷山花織の特徴の「金花じんばな」「風車花かじまやーばな」と科学の象徴「正弦波」が織り込まれ ている。琉球の染織

  日頃の感謝込め「針供養」 洲本厳島神社
兵庫県・裁縫などで使った針に感謝する「針供養」が、洲本市本町の厳島神社で行われた。和裁や縫製に携わる人たちが参拝し、「お針立て」としておかれたコンニャクに針を刺して供養していた。
針供養は技芸上達の神である「市杵島姫命いちきしまひめのみこと」をまつる同神社の恒例行事で、毎年2月8日に行われている。硬い布を縫ってきた針を豆腐やコンニャクなど柔らかいものに刺して、感謝と技術向上などを願う。
正午からの神事では浦上雅文宮司が祝詞をささげた後、参拝者が針をコンニャクに刺していった。
南あわじ市榎列で着物の仕立てなどをしている濱本孝美さんは「きれいな仕立てができるように、上達できるように、健康で仕事ができるように、感謝の気持ちを込めてお参りしました」と話していた。

  八坂神社でお針祭り 高松
香川県・古い針に感謝し、裁縫技術の一層の向上を祈願する「お針祭り」が8日、高松市木太町の八坂神社で開かれた。
和裁の指導者らでつくる「香川県和裁技能士会」が、農閑期に合わせて毎年この時期に開催。会員をはじめ和裁の仕事に携わる人ら約30人が、1年間の作業で折れたり曲がったりした針を持ち寄った。
神職による神事の後、着物姿の会員らは、祭壇に設けられた豆腐の針山に愛用した古い針を一本ずつ刺して供養した。
同会の坂東七津代会長は「日頃お世話になっている針に、お疲れさまという気持ちも込めて感謝したい」と話した。

  はれのひ後遺症 和装業界信頼回復へ
はれのひが、成人式の晴れ着や着付けの注文を受けながら突然休業した問題から、8日で1カ月になる。来年以降の成人式に向けた振り袖商戦が活発化する中、和装業界では消費者を保護する方策の検討が始まっている。関係者の間では、契約方法や販売手法の見直しが必要との意見もある。
1月下旬、京都府八幡市の呉服店、京都まるなかは、来年以降の成人式に向けて振り袖を注文する若い女性らでにぎわっていた。母親も同店で振り袖をあつらえたという客もいた。中西英章社長は「はれのひの問題で逆に、早めに予約しようと意識する人が増えた」と話し、自社への影響が少なかったことにほっとした表情を見せた。
和装の市場規模は、1975年ごろの約1兆8千億円をピークに減少傾向が続き、近年は3千億円を割り込んでいる。着物を購入する人が減ったためだが、対照的に活況なのが、約10年前に呉服店などが力を入れ始めた振り袖レンタルだ。2011年設立のはれのひも、レンタル業で短期間に急成長した。
レンタル市場の拡大につれて競争も激化し、事業者は消費者を囲い込むため、成人式の2年以上前から勧誘するようになった。一方の消費者も、着付け予約を確実に押さえようと、早期に支払いを済ませる傾向が強まった。そうした商習慣の抱えるリスクが、今回の問題で一気に噴き出した格好だ。
和装業界も課題を認識している。京都織物卸商業組合(京都市)の野瀬兼治郎理事長は「消費者が安心して支払える形態を作るのが急務だ」と話す。着物小売最大手のやまと(東京都)は4月以降、振り袖レンタルについて成約時と成人式当日に50%ずつ支払う方法を導入する。
一方、全国の織物産地でつくる日本絹人繊織物工業会(同)は、業界内の商慣行の改善などを訴える文書を各産地の団体に送る予定だ。渡辺隆夫会長(西陣織工業組合=上京区=理事長)は「不透明な販売手法から脱却し、消費者の信頼を取り戻さなければならない」と強調する。
和装業界では、消費者の情報不足につけこんだ高額販売や、プレゼントなどで消費者を勧誘する販売手法が、過去に何度も問題視されてきた。06年には、着物を必要以上に売りつける過量販売が問題となり、呉服チェーン2社が破たんした。渡辺会長は「はれのひ問題の後も、被害者への便乗商法と言われても仕方がない業者さえあると聞く」と憤る。
経済産業省の和装振興協議会は昨年、強引な販売手法や、長期手形などの前近代的な商慣行が、消費者の「きもの離れ」を招いている一因と指摘した。やまと(東京都)の矢嶋孝敏会長は「資金や信頼のない業者の成長を許したのは、業界固有の商取引に問題があるからではないか。消費者の安心や満足に反する取引からの決別が突きつけられている」と危機感を示す。

  十日町雪まつり きもの女王コンテストも
69回目を迎える十日町市の「十日町雪まつり」が16日開幕し、巨大な雪のステージでの音楽ライブや着物コンテストをはじめ、さまざまな催しが市内各地で3日間繰り広げられる。
17日に行われるメインイベントの「雪上カーニバル」は、城ケ丘ピュアランド(同市辰甲)の特設会場で午後5時にスタート。NGT48や3人組アイドル「シュークリームロケッツ」、演歌ユニット「演歌女子ルピナス組」などがパフォーマンスを披露する。
郷土料理や雪の滑り台などを楽しめる「おまつりひろば」が27カ所に設けられるほか、18日には1年間の任期で市を全国にPRする「十日町きもの女王」を選ぶコンテストが開かれる。
巡回バスが乗り放題となり、雪上カーニバルを優待ゾーンで観覧できるほか、宿泊券などが当たる抽選に応募できるパスポートは前売り2500円、当日3千円。問い合わせは同まつり実行委員会事務局☎025(757)3100。

  「染の小道」が10周年 新宿の落合・中井
東京都・西武新宿線・都営地下鉄大江戸線の「中井駅」周辺で20日~25日の3日間、「染の小道」が開催される。新宿の地場産業「染色」を盛り上げようと2009年に中井で始まり、冬の一大イベントに育って今年で10周年を迎える。共催は新宿区、新宿区染色協議会。
今年は定番企画である、妙正寺川の約300㍍に手染めした反物が架かる「川のギャラリー」と、染色の技法を使って染め上げたのれん107枚が商店の店先を飾る「道のギャラリー」のほか、染めの魅力を伝える10周年企画も用意する。
内容は、落合第五小学校の体育館にランウエーを設け、作家や学生が作った着物を披露する「染の街のキモノショー」(25日午後)、いくつかの染色技法を会場の落合第二小学校で体験できる「染のがっこう」(24日・25日の11時~16時)など。落合・中井のテーマカラーを10色選ぶ公募企画「十人十色 十年十色」も行う。「西武新宿」「黄金」のように「落合・中井にちなんだ地名、人名などの「言葉」とイメージする「色」を組み合わせて染の小道公式サイトから応募する。選ばれた人には染色関連の記念品を進呈。発表は3月を予定する。
実行委員会2017年度代表の東健太郎さんは「これを目当てに足を運ぶ」とされる「川のギャラリー」について、「展示はボランティアの行動に支えられている」と話す。川への設置は終日ではなく、架け直される。朝、川の両岸から一定間隔に張ったロープに対して並んだ人たちが息を合わせて反物を流れるように架け、夕方にはしまう作業を3日間くり返す。それを統括するリーダー的役割を担う「川組」は、ユニホームの黒はんてんを購入し、各人好きな柄を抜染で白く染め抜いている。
川組も5年務める東さんは「手伝う回を重ねる度に自分の手で柄を増やしていくので『育てるはんてん』と呼んでいる。当日これを着ている人を見かけたら染めない染色が施された柄を目で楽しんでほしい」と街への来場を呼び掛ける。
案内所は工事中で設置できなかった西武新宿線中井駅の南口に復活した。染の小道の案内やパンフレットの配布、公式グッズの手ぬぐいや絵はがきを販売する。街歩きに必要な地図「2018年版道のギャラリーマップ」は公式サイトからダウンロードできる。

  はれのひ後遺症 振り袖返還わずか50着
神奈川県・はれのひが営業を停止し、多くの新成人が振り袖を着られなかった1月8日の「成人の日」から1か月が経過した。
購入契約が完了している約450着のうち、購入者に届けられたのは1割強の約50着。保管品の中から選別する作業に時間がかかっているという。レンタル契約の補償は見通しが立たないままだ。
はれのひの篠崎洋一郎社長(55)と弁護士は1月26日に記者会見し、レンタル品も含めて約1160着を保管中で、購入契約済みの約450着を順次返すと説明した。破産管財人の増田尚弁護士によると、今年の成人式用に契約した約50人を優先し、品物を届けた。
横浜市の専門学校2年の女性(20)は1月30日、振り袖や帯を受け取った。数10着を試着して3時間以上悩み、約30万円で購入しただけに、「やっと届いた」と素直に喜んだ。

  着物姿で参集 北野天満宮で催し
京都市・着物姿で京料理の弁当を味わったり、芸舞妓による舞を楽しんだりするイベント「きもので乾杯」が10日、上京区の北野天満宮で開かれ、約100人が参加した。
市が定めた「伝統産業の日(春分の日)」の関連事業で、地元の酒造会社20社が日本酒を用意。華やかな着物姿の参加者たちは、近くの花街「上七軒」の芸舞妓による優雅な舞踊を見ながら、早春のひとときを満喫していた。
下京区の清野珠美さん(32)は「着物を1人で着られるようになったので、着物姿で参加できるイベントをインターネットで調べてきた。これからも着物で出かける機会を増やしたい」と話していた。

  商議所連携の商品PR 東京で「共同商談会」
東京都・全国の商工会議所が地域事業者と連携して開発した商品をPRする共同展示商談会が7日~9日、江東区の東京ビッグサイトで行われた。全国22府県、42商工会議所が出展。本県からは鹿沼、足利、小山商工会議所が参加した。
共同商談会のテーマは「食」「旅」「技」。地域資源や伝統の技を生かして作られた特産品、観光商品が展示された。鹿沼商工会議所は、特産品のイチゴを使ったジャムをはじめ、そば、コンニャクなどを紹介した。
栃木県からは、足利商工会議所が昭和初期に人気を博した大衆着物の足利銘仙を展示して観光をPRした。小山商工会議所はかんぴょうで作ったうどんや、桑の葉を利用したクッキーなどを展示した。
飲食店やホテルなどの関係者がバイヤーとして訪れ、各ブースで試食をしたり商品説明を受けたりした。

  石牟礼道子さんが死去 水俣病を描いた作家
水俣病患者の苦しみや祈りを共感をこめて描いた小説「苦海浄土」で知られる作家の石牟礼道子さんが10日午前3時14分、パーキンソン病による急性増悪のため熊本市の介護施設で死去した。90歳だった。葬儀は近親者のみで執り行う。喪主は長男道生さん。
石牟礼さんは、生前執筆した新作の物語が能として今秋上演されるが、衣裳を担当したのは紬織の染織家で人間国宝の志村ふくみさん(98=京都市)。2011年の東日本大震災をきっかけに、「人と自然のあるべき姿を伝えていかなければ」との危機感を募らせた2人の共同制作。ともに体調に不安を抱えつつも、思いを次世代につなげたいとの使命感が背中を押したという。残念ながら遺作となってしまった。志村・石牟礼、90代2人が能の新作

  裁縫の腕上達願う 専門学生が「針供養」
静岡市・駿河区の辻村和服専門学校は8日、同市葵区の静岡浅間神社で「針供養」を行った。同校の学生や教員ら約70人が授業で使用した古針約千本を納めた。
学生らは感謝の気持ちと裁縫技術向上の願いを込めて、曲がったり折れたりして使えなくなった古針を1本ずつ丁寧に豆腐に刺した。
一部の学生は、自ら仕立てた着物を着て参加した。古針の奉納の後、巫女が「速神楽」を舞った。学生(23=駿河区)は「控えている国家試験合格の願いを込めた」と話した。

  JOCが活動拠点開設 平昌
韓国・日本オリンピック委員会(JOC)が平昌冬季五輪期間中、活動拠点として設ける「ジャパンハウス」が9日、オープンした。
開閉会式が行われる五輪スタジアム近くの商業ビルの一部を賃借した約360平方㍍の施設。
着物姿のスタッフが、国際オリンピック委員会(IOC)委員をはじめ世界のスポーツ関係者らを迎え、すしやおでん、天ぷらといった和食を振る舞う。
2026年冬季五輪招致を目指す札幌市のPRコーナーもあり、札幌・大倉山ジャンプ競技場から街並みに向かって飛び出すジャンパーの写真などで、ウインタースポーツが盛んなことを伝えている。

  古い町並みキモノバイクで 川原町
岐阜市・古い町並みが続く川原町周辺には、長良川と金華山が生み出す心地よい景色、CMで話題になった岐阜大仏を始めとした歴史ある建造物、隠れ家的カフェなど、撮影スポットがたくさん存在する。そんな町並みを、キモノバイクで巡ると、いつもと違う景色が楽しめるかも。
キモノバイクは、着物姿でも乗ることができる、ちょっと不思議な自転車。
長良川デパート湊町店併設の「ORGANキモノ」で、アンティークキモノを着て乗り、撮影も一案。
問い合わせは長良川デパート湊町店☎058(269)3858。

  着物や和装小物特価で 今治「えびすぎれ」
愛媛県・今治呉服商同盟会(渡部晃会長、3店)などによる140年以上続く大売り出し「呉服のえびすぎれ」が8日、愛媛県今治市中心商店街で始まり、大勢の客が着物や和装小物を買い求めている。12日まで。
商売繁盛を願う今宮戎神社(大阪市)の「十日えびす」にあやかり、明治初期に呉服商が端切れを大安売りしたのが起源という。
各店内には鮮やかな着物や帯、店先のワゴンにはストール、風呂敷などが並び、客は店主に相談しながら目当ての品を吟味。渡部会長(83)は「いい物を安くしており、何10年も着られる和服の魅力を多くの人に知ってもらいたい」と話した。
期間中は呉服を含む商店街などの約20店がセールを行い、10、11両日を中心に多彩なイベントがある。

  裁縫上達願い針供養 桐生の和裁専門学院
群馬県・使用済みの針に感謝し、裁縫の上達を願う群馬和裁専門学院(桐生市仲町、岡田成雄理事長)の針供養祭が8日、桐生市の日本遺産、白滝神社で行われた。
着物姿の生徒や卒業生約30人が、折れ曲がり使えなくなった縫い針を豆腐に刺し、針塚に供えた。
白滝神社は、古代に、京都から桐生へ織物を伝えたと言い伝えられる姫君が葬られたという土地に作られた神社で、古代から桐生が絹織物の産地であったとの民話につながる神社でもある。

  「チョコレート柄振り袖」 なんば高島屋がバレンタインに合わせる
大阪市・高島屋大阪店(難波)で7日、「春の振袖フェスティバル」が始まり、目玉として「チョコレート柄振り袖」が登場した。
1階のイベントスペースと6階の着物売り場で開催する同フェア。約300点の振り袖を展示・販売するほか、振り袖に関するイベントを行う。
目玉となるのは、イベントスペースに今回初登場した「チョコレート柄振り袖」。呉服売り場主任の佐々木舞さんが同店で行われるバレンタイン催事「アムール・デュ・ショコラ」の来場客の多さから「チョコを目当てに来た人も、チョコレート柄の振り袖なら興味を持ってもらえるのでは」と考案したという。板チョコ柄の着物は、下部分に金箔の包み紙をプリントし「板チョコらしさ」を表現する。「通常板チョコだと銀箔だが、振り袖なので華やかに金箔にした」と話す。販売はせず、展示のみ行う。
そのほか、6階着物売り場では製織、染め作業まで国産にこだわった高島屋オリジナル振り袖「誰が袖好み」(38万円~)から、絞りや細かい刺しゅうをふんだんに使った800万円以上の振り袖などを用意する。イベントスペースでは、顔写真を撮影してモニター上でバーチャル試着ができる体験や、2019年の成人式当日に両親や成人を迎えた子どもに向けた手紙を預かる「成人式サプライズレター」などのイベントを行う。
佐々木さんは「振り袖は未婚の方の第一礼装。身近に振り袖を楽しんでもらえるきっかけになれば」と話す。13日まで

  もっと着物に親しんで 魚沼で競技かるたなど楽しむ
新潟県・着物に親しむ「きものに触れるイベント~塩沢~」が南魚沼市で4日、開かれた。参加者は和装に合う雑貨作りや、着物姿での競技かるたなどを楽しんだ。
県十日町地域振興局などでつくる「きもの姿で十日町のまちなかを歩き隊」の主催。塩沢つむぎで知られる南魚沼市塩沢の織り元「やまだ織」を会場に、男女20人全員が着物姿で参加した。
和装に合う雑貨作りのワークショップでは、青森県津軽地方に伝わる「こぎん刺し」に挑戦。カラフルな糸で桜や魚のうろこの模様を縫い上げ、円形の小さなアクセサリーを1時間ほどで完成させた。
競技かるた体験コーナーでは、競技かるたB級の腕前の同振興局職員、高橋恵さん(27)がはかま姿で魅力を語り、実演も行った。
イベントに参加した南魚沼市の会社員、西潟和子さん(39)は「着付けを学び、茶会にも気軽に参加したい」と話していた。
「歩き隊」は25日午後1時から十日町市の多目的ホール「段十ろう」で同様のイベントを開く。参加費1000円。問い合わせは十日町地域振興局☎025(757)5517。塩沢の織物

  東京五輪の着物制作 ボスニア大使協力約束
東京都・東京オリンピック・パラリンピックに向けてボスニア・ヘルツェゴビナをイメージした着物を作る唐津市の市民運動で、プロジェクト関係者が5日、南麻布の同国大使館を訪れ、取り組みの概要や今後の予定に関して意見交換した。ボリスラブ・マリッチ大使は「素晴らしい文化交流。必要があれば唐津にも行きたい」と全面的な支援を約束した。
2020年に東京に訪れる参加各国をイメージした着物を全国各地で制作する「KIMONOプロジェクト」で、唐津は同国を受け持つ。制作費を寄付で集め、同国と交流を続けてきた佐志小の児童が着物の柄をデザインするなど市民運動として取り組んでいる。
唐津市出身で同国を人道支援する市民グループの伊藤登志子代表やプロジェクトの事務局担当者らがマリッチ大使に、3月にデザインが決まり、10月に着物が完成することを説明した。
デザインに関して意見を求められたマリッチ大使は「子どもらのアイデアを尊重したい。世界遺産のモスタル橋は良い柄になるのでは」と提案した。昨年夏に唐津市を訪れ、峰達郎市長と面会した。「故郷のプリエドールに似ていた」と唐津を気に入り、「プロジェクトを全面的に支援する。必要があれば唐津にも行きたい」と話した。

  伊勢型紙作品展 源氏物語テーマに美濃加茂で
岐阜県・美濃加茂市蜂屋町のみのかも文化の森展示ホールで6日、「游の会」サークルの会員が源氏物語をテーマに制作した伊勢型紙の作品展が始まった。18日まで。
伊勢型紙は1000年以上の歴史を誇る伝統工芸。和紙を加工した台紙に、着物の図柄や文様を彫刻刀で彫り抜いたもの。游の会は講師の今井厚子さん(各務原市)を含むメンバー18人で構成し、月に1度、文化の森で開かれる教室で伊勢型紙作りを学んでいる。展示会は今回で8回目。
会場には、美濃和紙に柿渋を塗った台紙に、会員14人が思い思いの源氏物語の一場面を彫り抜いた作品がずらりと並んだ。来場者は作品に顔を寄せて見入り、繊細な仕上がりに感心してい
た。伊勢型紙
  森本勇矢著「家紋大辞典」 5676点掲載
京都市・家の成り立ちや血統などを表す日本固有の紋章「家紋」。平安時代に始まり、現在は10万種を超すとされるが、今は日常的に見る機会は少ない。京都家紋研究会を主宰する森本勇矢さん(40=上京区)は「その家の過去と今とをつなぐもの。なくしてはならない文化」と研究に取り組み、認知度向上を目指している。
森本さんの家は3代続く染色補正業を営む。着物の変色や色むらを直し、染み抜きなどをする中で、着物に記された多くの家紋に触れてきた。約20年前、顧客からの家紋に対する質問に答えるため店のホームページを制作し、父景一さん(67)の話を文章にまとめ始めた。
当初は父の話をまとめるだけだったが、やがて独自に家紋の歴史も研究するようになった。家に伝わる江戸や明治期の紋帳を調べ、体系化する作業も始めた。出版社から家紋事典執筆の依頼が来た矢先の2011年、東日本大震災が起き、津波で多くの墓が流される光景に衝撃を受けた。
「家紋が一番残っているのは墓石。逆に言うと、そこにしかない家紋も多い。今調べなければ永久に失われる家紋も出てくるかもしれない」。危機感と使命感が森本さんを突き動かした。
京都市内を中心に数百カ所の墓地を巡り、墓石に刻まれた家紋を調査した。「没頭すると周りが見えなくなる」気質で、真夏の墓地で何度も倒れかけたという。インターネットで仲間を募って調査を続け、13年に刊行した事典には5676点を掲載した。
「今は戦国武将や歴女のブームもあり、家紋をはじめとする日本の伝統文化を学ぶ下地はできている。まずは自分の家紋が何かを調べ、先祖から受け継がれてきた思いを受け止めてほしい」と願う。美家紋のこと

  はりコレ 加東でシニアファッションショー
兵庫県・シニアによるファッションショー「はりま・コレクション」が18日、加東市上三草のやしろ国際学習塾で開かれる。北播磨の60~80代の男女11人がモデルとして出演し、思いが詰まった個性的な装いを披露する。事前練習でプロのモデルから歩き方などを教わり、「あこがれのショーで輝きたい」と意気込む。
加東文化振興財団が主催し3回目。今回出演の11人は女性9人と夫婦1組で、亡くなった父親のコート、
定年を迎えた夫から贈られた着物、手作りの服などをまとう。「大病や手術を乗り越えて元気になった姿を見てほしい」と出演を決めた人もおり、モデル登場の際はアナウンスで横顔や人柄なども紹介する。
このほど開かれた練習では、プロのモデルでウオーキング講師の優子さんが指導に当たった。出演者は「手を動かすときは顔を隠さないように」などとアドバイスを受けつつ、鏡を見ながらポーズを決めるなどして見せ方を工夫した。
11人のうち最高齢の82歳となる渡辺節子さん(加西市)は「人生も終盤を迎え、未経験のことに挑戦したい」との思いで臨む。選んだ服は60代のとき習っていたダンスの衣装。服も髪の色も大好きな紫でそろえ、「姿勢をよくして年齢よりも若く見せたい」と張り切っていた。
18日午後2時開演、入場無料。協賛の化粧品会社や優子さんらのステージのほか、過去の出演者による
着物などの展示もある。やしろ国際学習塾☎0795(42)7700。
  訪日観光客らが着物でまち歩き 川崎
神奈川・川崎駅東口にあるホテル「ON THE MARKS」で3日、和装体験企画「KAWASAKI Kimono Walk」が行われた。外国人女性13人、日本人男性2人が参加した。
訪日観光客に和装で川崎の街を楽しんでもらおうと、同ホテル、ラチッタデッラ(小川町)、「みやうち着物学院」(中原区)がコラボし開催。参加者は、同ホテルの地下で和装の着付けをしてもらってから川崎駅周辺のまち歩きを行った。当日は川崎大師の節分会「豆まき式」や飲食店で日本酒のテイスティングに参加するなど日本文化を体験した。
都内在住の中村崇さんは「着物を着付けしてもらう機会が滅多にないので参加してみた。コスパも良く外国人の参加者との異文化交流も楽しめた」と話していた。
日本在住のアメリカ人のケーティ・フルブライトさんは「本格的な着物を着たかった夢が叶い、着付けと髪の毛のアレンジはとても感動的だった。まち歩きツアーの裏にある歴史や風習について学べたことが楽しかった」と話していた。

  西陣織で若冲の絵画 津で作品展
三重県・江戸時代に活躍した絵師・伊藤若冲の絵画を西陣織で再現した作品展がこのほど、津市の津リージョンプラザで開かれた。 昨年に550年の節目を迎えた西陣織の技術の高さを広く知ってもらおうと、織元らでつくる実行委員会が全国を巡回展示。若冲の代表作「釈迦三尊像」と「動植綵絵」を織物で再現した作品を中心に計約60点を展示した。
作品は、髪の毛の半分程度の細さの絹糸15色で職人が織り上げたもので、本物の絵に見えるほどの出来栄え。訪れた人はルーペも使って作品に見入っていた。
若冲の絵が好きという津市の川戸ひとみさん(60)は「魚の微妙な色合いも再現していて、すごい」と感心していた。実行委員長の蔦田文男さん(71)は「着物の需要が減る中、職人の匠の技を継承するため作品を作った」と話していた。

  生糸高騰 中国の真綿布団ブーム影響
京都府・中国産生糸の価格が高騰し、和装の製造業者を悩ませている。同国をはじめとした国際的な需要拡大に加え、桑畑の大規模な転作や蚕の病気などが重なったためという。和装消費が低迷する中で商品への価格転嫁は容易でなく、事業者は我慢の経営を強いられている。
丹後ちりめんを製造する松本機業(京丹後市)は1月、生糸を1㌔当たり約8500円で購入した。1年前に比べて1.3倍の価格という。丹後織物工業組合(同)の理事長でもある松本博之社長は「ちりめんの白生地1反には約1㌔の生糸が必要だ。白生地の価格も徐々に上がっているが、生糸の価格上昇に比べるとタイムラグがある。取引先に危機感を訴えている」と明かす。
中国産生糸は国内の生糸需要の約8割を占め、ほとんどが和装用だ。繊維商社の松村(京都市)によると、その輸入価格は年々上昇しており、現在はドル建てで過去最高になっているという。同社の松永孝精専務は「最大の生産国である中国が、経済成長で世界一の消費国になっており、構造的な問題だ」と話す。
背景には、天候不順や転作などで繭の生産量が減った上、中国国内の真綿布団ブームなどで絹の需要が高まっていることがあるという。京都原糸商協同組合(京都市)の塩尻忠男理事長は、春繭の収穫が始まる4月ごろまで供給はないとして「価格が下がる要因は当分ない」と指摘する。
西陣織の高級ネクタイを手掛けるタイヨウネクタイ(京都市)の松田太蔵社長は「ネクタイの原価率は3~4割だが、今は5割近い。織屋がなんぼ泣くか、問屋がなんぼ泣くかという状態」と嘆く。白生地などを扱う問屋の丸池藤井(京都市)の藤井博孝社長も「和装は小売価格が決まっている場合が多く、機屋から小売まで少しずつ吸収するしかない。苦しさがじわじわ増している」と打ち明ける。
着物の裏地などは消費者価格が値上がりしてきている。塩尻理事長は「各段階で吸収できる範囲を超えてきている。今後も高騰が続けば、価格に転嫁せざるをえなくなる商品が増えるのではないか」と話す。丹後ちりめん

  続・はれのひ後遺症 天晴れ西野!
神奈川県・はれのひ被害にあった人たちを無料で招待し、クルーズ船でのパーティーなどを楽しんでもらうイベントが4日、横浜市で開かれた。お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんが企画したもので、晴れ着の着付けや写真撮影も無料。約100人の新成人が参加した。
新成人同士のカップルで参加した東京都八王子市の女性(20)は、2年前から白地に緑の振り袖を注文していたという。1月8日の成人式当日の午前6時ごろ「店が閉まって振り袖が着られないらしい」と知人から電話が入り、母親らがあちこちに掛け合ってなんとか振り袖を貸してもらえたが、式には最後の数分しか出席できなかった。
この日は黄色の着物を選んで撮影に臨んだ。「違う振り袖も着られてよかった。式の当日も今日も、たくさんの人に助けてもらった」と笑顔を見せた。
イベントでは、着物レンタルの業者が振り袖などを用意。クルーズ業者の協力で、横浜港で船上パーティーも開かれた。西野さんは「みんな何とかしようと思っていた。僕がきっかけを作っただけ」「(事件は)いいニュースではなかったが、ここで終わりにして楽しく笑おう」と呼びかけた。

  はれのひ後遺症 1か月遅れの晴れ姿に笑顔
神奈川県・「はれのひ」が突然営業を停止し、成人式で晴れ着を着られなかった被害者らの新成人を祝福するイベントが4日、横浜市で開かれた。参加者は無料でレンタルした振り袖を着て、約1カ月遅れの晴れ姿に笑顔を見せた。
イベントは漫才コンビ「キングコング」の西野亮広さん(37)らが企画。はれのひ被害者ら、成人式に出席できなかった約100人が参加し、自分で選んだ好きな絵柄の着物姿で記念写真に納まった。「良い人っているんですね」の声も聞かれた。
横浜市神奈川区の大学2年生、駒田光紗季さん(20)は、はれのひに購入した着物を預けていたため成人式当日に着ることができず、市主催の式典にも参加しなかった。「着物に袖を通したとき、今日が本当の成人式なんだと思えた。友達と写真を撮りたい」と喜びを語った。母ふじ江さん(50)は「感無量です」と涙ぐんだ。

  学生織物デザインコンテスト 最優秀に桐生工業高生の前原さん
群馬県・学生が考えた織物デザインのコンテストの表彰式が1日、桐生市の桐生織物会館で開かれた。応募349点の中から最優秀賞と佳作に同時に選ばれたのは、桐生工業高3年の前原芙優香さん。その他、優秀賞に佐藤果穂さん、高坂百花さん、土岐沢海斗さんが選出されるなど、入賞者総勢21人に賞状が贈られた。
前原さんは紺色のポスターカラーを用紙全面に厚く塗り、かすれた横筋を残すことで「つむぎを織りではなく、デザインで表現した」という。
入賞作品の一部は、桐生織物協同組合の業者が着物や帯などに製品化し21、22日に東京都内で開かれる展示会に出品する。
コンテストは同組合が主催。従来の概念にとらわれず、若者の感覚で明るく楽しい和装を作るのが狙い。桐生織

  江戸から昭和の人形と着物展示 秋田市
秋田県・古い人形と着物を集めた展示会「和のアンティークドール展」が3日、秋田市中通のアトリオンで開かれている。江戸―昭和に作られた人形や色鮮やかな着物など約80点が並ぶ。4日まで。
同市雄和の古道具店「きゃりこ」を経営する塚本仁美さん(66)が、3月のひな祭りを前に毎年開催している。展示品は、15年ほど前から趣味で収集した品の一部で、市松人形や西洋のビスクドールを日本でまねて作った「サクラビスク」などが並ぶ。このうち、江戸末期の品で高さ約30㌢の「古今びな」は展示品の中で最も古く、男女びなのリアルな表情が特徴的。珍しい「立ちびな」もある。
塚本さんは「人形から懐かしさを感じられるはず。癒やしのひとときを過ごしてほしい」と話している。入場無料。午前10時~午後4時。

  コンペ入賞作仕立て展示 小千谷
新潟県・着物のデザイン性を競う「2017染織意匠・図案コンペティション」の上位入賞作をモチーフに仕立てた着物などの展示会が1日、小千谷市城内1の小千谷織物工房「織之座」で始まった。
コンペは着物に親しんでもらおうと、小千谷織物同業協同組合などでつくる全国染織連合会が主催。全国から専門学校生ら479人が応募し、29人が金賞、92人が入賞に選ばれた。このうち本県からは金賞2人、入賞7人。
会場には、金賞作品をモチーフにした小千谷紬の訪問着や扇子の模様をあしらった帯、振り袖など約30点を展示。本県からの入賞作品のデザイン画も飾っている。
小千谷織物同業協同組合の佐藤博光事務長は「織物業界の定番とは異なる斬新なデザインが多い。若者の感性を生かした作品を鑑賞してほしい」と話した。
6日まで。無料。問い合わせは織之座☎0258(83)2329。小千谷の織物

  春告げる「さげもんめぐり」開幕 柳川
福岡県・水郷柳川に観光シーズンの到来を告げる「柳川祭り さげもんめぐり」が11日、福岡県柳川市の中心部で始まる。市内の商店街や観光施設などが柳川伝統の雛飾り「さげもん」で彩られる。4月3日まで。
さげもんは江戸時代、女の子の初節句に古着の端切れで小物を作って祝ったのが始まり。鶴、亀などの縁起物を51個つるし、ひな壇の左右に一対を飾る。
初日の11日は午前10時から「おひな様始祭はじめさい」が柳川市坂本町の日吉神社拝殿前で行われた後、おひな様にふんした一行がさげもんをつるした山車とともに市内を練り歩く。
3月11日には「柳川きもの日和」として、午前10時~午後3時に沖端地区の市観光案内所に着物姿で立ち寄った人にぜんさいと餅を振る舞う。
例年、多くの見物客でにぎわう「おひな様水上パレード」は同18日午前11時から。おひな様や稚児役の子どもを乗せたどんこ舟がさげもんをつるした沖端地区の掘割から上流へと連なって進む。問い合わせは、市観光案内所☎0944(74)0891へ。

  まちあるきイベント開催 有田雛のやきものまつり
佐賀県・有田町では、「第14回有田ひいなのやきものまつり」を2月10日(土)~3月18日(日)まで開催する。期間中は、春の有田の街中を歩いて楽しむ様々なイベントが行われる。
レトロな町並みを着物で歩けばタイムスリップ。製磁生産で繁栄を極めた時代、「有田千軒」と呼ばれた町並みは、現在は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、江戸~昭和の各時代を代表する町屋が残る風情ある通りがロマンをかもしだしている。
イベントでは、「きものでランチ&Cafeチケット」は、着物レンタルと着付け、町内のレストランやカフェで使える1500円分のクーポンが付いており、50着以上の着物から自分好みのきものを選ぶことができる。男性用や子供用の着物も用意されている。(前日17時までの事前予約制)。
詳しくは佐賀県観光連盟☎0952(26)6754。

  丸の内を着物で散歩 外国人向け企画
東京都・三菱地所プロパティマネジメント株式会社による、訪日外国人観光客向け日本文化体験プログラム『丸の内Holiday』の事業化が正式に決定。同プログラムは、昨年4月に、東京・丸の内、大手町、有楽町周辺における街の価値・魅力を高める取り組みの一環として立ち上がった。観光人力車、老舗着物教室などとコラボレートし、約900のショップ・レストランで外国人観光客向けのコンテンツを提供している。
日本を代表するビジネスセンターである「丸の内エリア」。“丸の内で日本スタイルの休日を”をコンセプトに掲げ、寿司握りやそば打ちなど、観光客が日本文化を体験できるプログラムがラインナップしている。丸の内エリアの魅力を体感しながら、特別な旅の思い出を作ることができる同プログラム。今後は新プログラムの開発を継続し、訪日外国人観光客が訪れたくなる街のコンテンツを増やしていく予定。
プログラム例は、着物で過ごす丸の内(着物着付け、レンタル)・人力車で巡る丸の内・丸の内でそば打ち体験・寿司握り体験を丸の内でetc。

  アンティーク着物プラン仕掛ける 心結
石川県・金沢駅近くの着物レンタルの『心結ここゆい』(金沢市本町)が新しいプラン、町家カフェ「アフタヌーンティセット付」の発売を開始した。同店では、着付け中やヘアセット中に「どこ行ったらいいですか?」「何食べればいいですか?」「地元の人が行く美味しいお店を教えてほしい」という質問を頻繁に受けることから、利用者の60%が関東圏からなので、仕事が忙しい女性が多く、細部まで計画する時間がなく、ノープラン状態で金沢を訪れている方が多いのではと分析。そこで、同店にて、着物と同じタイミングでカフェやランチまで予約できる新サービス。利用4日前までの予約で、金沢の地元女子おすすめのカフェや料亭も一緒に予約できるという仕掛け。問い合わせは同店☎076(221)7799。
  三松きものショー 世界らん展協賛
東京都・「世界らん展日本大賞2018」が17日(土)~23日(金)の7日間、東京ドームにて開催される。
同展に協賛する三松株式会社は18日(日)、ドームのイベントステージにて「メモリアル~現代のきもの~」をテーマに、特別イベント「三松きものショー」を開催する。
らん展恒例プログラムの同ショーでは、新作振袖をはじめ、メンズきもの、ひと足早いこの夏のゆかたコレクションなどが発表され、会場を彩るたくさんの蘭の花とともに、優美なきものコレクションを堪能できる。
なお、同ショーに抽選で50組招待される。応募方法は、ハガキに住所・氏名・年齢・電話番号を記入のうえ、株式会社三松「世界らん展 きものショー招待希望」係 〒160-8334 東京都新宿区西新宿3-2-11 新宿三井ビル2号館14階迄。応募期限は2月6日消印有効。

  ボスニアの着物デザイン 佐志小6年
佐賀県・2020年の東京五輪に向けて世界各国をイメージした着物を制作する「KIMONOプロジェクト」で1月30日、唐津市の佐志小6年生が東欧のボスニア・ヘルツェゴビナの着物の柄をデザインし、同国の歴史や文化を踏まえ、画用紙に色を塗った。
児童は準備として、同国で桜の植樹活動などに取り組む厳木町出身の伊藤登志子さん(73)から内戦に苦しんだ歴史を学んだり、インターネットを使って建物や食文化を調べたりした。自分がまとめた資料を見ながら柄を考えた。青と黄を基調にした国旗を参考に、同国で咲く花などを描き加えていた。
浦田芽生さん(11)は画用紙の下半分に暗い色の花、上に明るい色の花を描いた。「戦争を乗り越え、これから平和になってほしいと意味を込めた」と話した。
授業は、プロジェクトで唐津が同国を担当する活動の一環。児童が手がけた絵を参考に、3月にはデザインを決める。10月中旬には、完成した他の国の着物と合わせてファッションショーも開く。

  「ミス織姫」活動本格化 足利
栃木県・足利織姫神社の遷宮80年記念行事として選ばれた「ミス織姫」が、足利市のイメージアップに一役買っている。年初に都内で開かれた市のPRイベントで司会を務めるなど、昨年秋の就任以降活躍の場が広がり、市や関係団体などから「街の魅力発信や地域産業活性化につながる」と期待が寄せられている。
ミス織姫は足利商工会議所が10年ぶりに主催したミスコンテスト。昨年9月、市内に在住・在勤在学する44人の中から江田愛夢さん(19)、小野里理奈さん(23)、富山詠美さん(19)、半田梨緒さん(19)、ヤン・シャオインさん(25)が選ばれた。
5人は翌10月の織姫神社遷宮80年記念祝賀会でデビュー。足利銘仙の着物姿で出席者を出迎え、お祝いムードを盛り上げた。
イベントに花を添えるだけでなく、先月は足利ブランド創出協議会評価委員会に出席。商品の認定評価に臨み、若い女性ならではの視点や感性が新たなブランド誕生を後押しする。

  京都きもの友禅の純利益76%減 4~12月
東京都・京都きもの友禅株式会社はこのほど、2017年4~12月期の連結純利益が前年同期比76%減の1億3100万円だったと発表した。成人式向けの振り袖の販売やレンタルで、競合激化により来店客数が減少した。着物や喪服などの一般呉服の販売も接客する店員の確保が難しく、振るわなかった。売上高は16%減の81億円。
18年3月期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比8%減の111億円、純利益は84%減の7000万円を見込んでいる。

  「青梅ブルー」に町染まれ 観光客にアピール
東京都・江戸時代に人気を博した「青梅縞おうめじま」。その深い藍色が町にあふれた時代の風景を現代風に復活させ、観光客に「Ome Blue」の町として売り込む作戦が、青梅市で始まった。新作のロゴマークと指定色をどう使うかは、アイデア次第。同市では市民の積極的な参加を期待している。
青梅縞は江戸時代初期に織られ始め、江戸を中心に豪商や江戸城の女性、歌舞伎役者らに愛用されたとされる。1698年の奢侈しゃし禁止令で全絹の着物を着ることができなくなったため、縦糸に絹と綿、横糸に綿を使用した青梅縞はさらに流行。しかし、明治時代に粗悪品が出回って人気を失い、姿を消した。
同市や市観光協会などで作る「おうめ! 観光戦略創造プロジェクト委員会」は、ほかの地域と差別化ができる青梅独自の観光資源を探し、かつて特産品だった青梅縞に着目した。
青梅は澄んだ空や美しい多摩川の「青」に恵まれ、市名にも「青」が入っている。市章に青色を使ってきた歴史もあり、藍染めの青梅縞の色を「青梅ブルー」と名付け、観光客にアピールすることにした。
プロジェクトに賛同する市民は、青梅ブルー公式ホームページに掲載したロゴマークをダウンロードし、指定された色を見本にして青梅ブルーの商品を作ったり、ロゴマークをあしらったりする。
お土産やパッケージ、旅館の浴衣やタオル、食器、飲食店の前掛けや箸袋など、考えられる活用方法は様々。観光事業者は案内看板やポスターに取り込め、寺社ならお守りやご朱印帳に使うこともできる。
暮らしの中でも、名刺にロゴマークを使ったり、家のポストや衣服に青梅ブルーを取り入れたりすることで、町を青梅ブルーに染める一大プロジェクトに参加できる。
事務局の市商工観光課は「町のいたるところで観光客に青梅ブルーを体感してもらい、その景色や場所、製品などのファンになってもらう。市民には、自由な発想で青梅ブルーを使ってほしい」と呼びかけている。
プロジェクトへの問い合わせは同課☎0428(22)1111へ。

  復活の併用絣世界へ V&A博物館に展示
英国・群馬県の伊勢崎市民有志が復活させた伊勢崎銘仙の1つ併用の着物が、芸術とデザイン分野で世界最高峰とされるロンドンのビクトリア&アルバート博物館(V&A)の着物の企画展で、2020年3月中旬から7月初旬まで展示されることになった。伊勢崎銘仙や群馬県の絹文化の魅力を世界に発信する場となり、復活を主導した関係者は喜んでいる。
V&Aは併用絣の着物や、糸を染める工程で使った型紙などを年度内に永久保存する。V&Aのアナ・ジャクソン東洋部長がこのほど、保存についての打ち合わせのため、デザインを担当したテキスタイルデザイナー、須藤玲子さんの関わる店舗「NUNO」(東京・六本木)を訪れ、展示時期を伝えた。

  東北生まれの刺し子 呉服の世界で人気
青森県・布を糸で覆うようにびっしりと刺し込む刺し子。最も知られているのは、津軽地方の「こぎん刺し」であろう。が,もう1つ、南部地方に伝わる「南部菱刺し」がある。
いずれも麻布に木綿の糸を刺すが、こぎんは麻の縦糸の目を奇数で拾い、菱刺しは偶数で拾う。この違いは文様に表れ、こぎんは縦長の菱形、菱刺しは横長の菱形になる。色や刺し子を施す場所にも地域色があり、どちらも極寒の地だからこそ生まれた生活の知恵であろう。
刺し子が生まれたのは江戸時代。当時の庶民が身に着けられたのは麻布だけで、とても北国の冬に耐えられるものではなかった。だから女たちは、家族を守りたい一心で布が見えなくなるほど木綿の糸を刺したのだという。
その刺し子が今、呉服の世界で活躍している。刺し子の帯は締めやすく、おしゃれ着の紬から柔らかい絹の着物まで幅広いコーディネートが可能。使い込むうち、麻と綿が1枚の布になっていく感覚が味わえるのも魅力の1つだ。
昔の女性たちにならおうと、現代の職人が自ら布を織り、糸を染める。緻密な菱文様には品格が感じられ、刺し子の美しさの裏にある途方もない苦労と努力がかもし出されている。

  筑後市の魅力アピール 於県庁
福岡市・筑後市の観光、グルメ、企業などを紹介する企画展が、博多区の県庁11階・県物産観光展示室「福岡よかもんひろば」で開かれている。
3月23日までの約2カ月間、筑後市がスペースの大半を借り都市圏の住民らに魅力をアピールし呼び込みを図る。伝統行事の道具類や市内で生産される久留米絣(かすり)を展示するなどしている。
毎週水曜日には、ひろば内のカフェで地元人気店の弁当20食(800円)が販売される。ものづくり体験プログラムもあり、久留米絣のコサージュやヘアゴム、コースター、ランプシェードなどを作れる。2月14日には久留米大生による久留米絣のファッションショーなどが予定されている。
久留米絣
  浜ちりめんでひな人形 長浜
長浜市の地場産品「浜ちりめん」でひな人形を作るイベントが2月17、18の両日、同市元浜町の長浜バイオ大町家キャンパスで開かれる。学生サークル「琵琶湖研究部」が「浜ちりめんをもっと知ってもらおう」と子ども向けに催す。
研究部は琵琶湖の清掃活動の傍ら、湖北地域の環境や産業を切り口にしたイベントを展開している。今回は桃の節句を前に、着物の高級生地として知られる浜ちりめんに着目。市内の和装小物店から端切れを提供してもらい、企画した。
催し当日は、紙粘土で作った高さ7、8㌢の人形に、黄や赤、緑色の端切れを重ね合わせて男びなと女びなに仕上げる。烏帽子えぼしや扇などの飾りは、厚紙を切り抜いて色を塗る。
準備のため、メンバー10が28日、町家キャンパスに集まり、イベントで使う端切れを染色。白い生地をお湯に浸して丹念に染料となじませ、出来栄えを確認した。
部長でバイオサイエンス学科2年の亀田森羅さん(21)は「子どもたちが、浜ちりめんに触れる機会になれば」と話す。
両日とも午前11時時~午後4時に受け付ける。定員は各日25組で、予約不要。材料費800円。 問い合わせは亀田090・6087・1108 。浜ちりめん

  「丁子屋」でアートイベント 国宝をデジタル復元
東京都・虎ノ門の老舗呉服店「丁子屋」(港区西新橋)でこのほど、「誰も知らないアート・タイムトラベル体験へ デジタル復元が誘う日本美術の新しい鑑賞『国宝・花下遊楽図屏風編』~醍醐の花見 失われた花の宴をもとめて~」が開催された。
同イベントは、デジタル復元師・色彩家の小林泰三さんが虎ノ門のイベント会社フォーランナーと進める「アート・タイムトラベル」プロジェクトの一環。同社が新橋~虎ノ門エリアとのつながりが濃いことから、同店で開催することが決まった。
当日、披露したのは東京国立博物館が所蔵する国宝の「花下遊楽図屏風」と、屏風の中に描かれている「淀殿」の着物を実寸大で復元したもの。現存する同屏風は「淀殿」が描かれる真ん中の部分の色が失われており、屏風の色を復元した後に、着物の模様を抽出。復元された着物の色や柄を基に、京都の和裁士が着物を製作。調査に6カ月、画像処理に3カ月、着物製作に4カ月の全1年1カ月の時間をかけて復元された。
 
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