桐生織
きもの風土記 は関東平野の北部に位置する山紫水明なる盆地で育まれてきた。その盆地こそが、明峰赤城山を拝する桐生市である。
昭和52年10月に通商産業大臣から伝統的工芸品桐生織の指定を受け、現在それをベースに桐生織物業は、和装製品だけでなく、ファッション産業の素材発信基地としていち早く、海外輸出見本市、国内見本市、内地求評会などの各種展示会を国内外で催している。そして、ジャカード技術をを主に活用した強撚糸使いの織物を中心に、使用糸も生糸などの天然繊維から化学繊維まで、さまざまな糸を使用している。
ここでは特徴ある7つの桐生織物を紹介しておこう。

   
桐 生 織 7 つ の 顔
きもの風土記
お召し(おめし)
桐生の織物を代表する織物で細かいしぼに特徴を持つ。シボを出すための緯糸は八丁撚糸機で撚られている。経糸の密度は1cm間100本以上でその細かさは縮緬以上のように思える。独特の光沢と腰のある織物だ。
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緯錦(よこにしき)
ぬきにしきとも言う。ジャガード機で織る先染紋織物。用途は帯が中心だが、8色以上の緯糸が使われるため非常に豪華な仕上がりになる。無論のこと、紋様は緯糸で表現される。手なげ杼、引杼で織られるものもある。 
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経錦(たてにしき)
これもジャガード。紋様は経糸で表わされ、経糸は3色以上、緯糸は2色以上で、経緯交互に打ち込まれる先染紋織物。
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風通(ふうつう)
二重、三重織の代表挌。2色以上の経糸、緯糸を使用し、経糸の密度は1cm間120本以上、緯糸の密度は1cm間40本以上。
色の異なった織り方を交互に出し、その間にわずかな隙間のできる袋状の組織になっている。名前の由来は、2枚の織物の間に風が通るところからきている。ジャガード。
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浮経(うきたて)
色以上の経糸を高い密度で整形して織られる重ね織で、紋経糸を使用。
経糸は1cm間の密度は150本以上で、紋様は「浮きたて」と「絵緯(えぬき)」で表わされる。ジャガード。
きもの風土記
絣紋(たてかすりもん)
経絣糸を、「手くくり」「板締め」または「型紙捺染」の技法で染め、経糸と、絵緯という緯糸で紋様を表わす。
きもの風土記
捩り(もじり)
通常の経糸に「搦(から)み経糸」というもう1本のいとを必要とする織り方。捩り織には「紋振るい」や「変わり筬」を用いなど、特殊な織り方や装置を必要とする。写真は「紗(しゃ)」だが、この他「絽(ろ)」や「羅(ら)」がある。ジャガード。
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(ろ)
綟り織と平織り、綾織りを組み合わせて織られたすだれ風の織物。複数(奇数)の緯糸に2本の経糸がからむ、夏きものの代表。
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(ら)
全ての経糸が捩りあう、綟り織の中で最も複雑な手機でしか織ることの出来ない織物。複雑で難しい織りにもかかわらず、飛鳥時代から織られていたという大変歴史のある織りである。
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