島根県鹿足群日原町、ここに町自体の応援を受けながら、桑葉を使わず人口飼料による養蚕から製糸をと研究を重ねる石西社に興味を持ち、取材したのが1992年であった。最近になってその後のことが気になり日原町役場に連絡をとって唖然とした。「石西社は、95年に蚕糸連が製糸事業から撤退したあおりで、96年からは日原町と商工会、JA美鹿(現JA西いわみ)などが出資し、第3セクターとして再出発した。しかし、不況なども因して01年に工場は閉鎖され、02年には建物自体も壊された」というのだ。その名残は蚕を使った「冬虫夏草茶」やシルクウエイにちはら(道の駅)で売られている「マユ人形」にわずかに残されているだけだという。
そして平成大合併の波はここ日原でも例外ではなく、津和野、柿木村、六日市が1つになるそうな。市町村の合併後にはマユ人形や冬虫夏草も露と消えるかもしれない。
幻と化した人口養蚕ではあるが何かの参考になればとここに92年の取材をを再現してみた。