浴衣で出かける機会が増えてくる。新たに購入するなら着心地が良く、楽に身に着けられるものを選びたい。最近ではしわになりにくい素材や、サンドレスにもなる子供浴衣も登場している。伝統柄+モダン、大きくて鮮やか・・・今年のトレンドを聞いてみた。
「縞や菊など伝統的な古典柄の中にも、はっきりとした絵柄を入れ、モダンな雰囲気があるものが好評」と話すのは、三越銀座店(東京都)の呉服担当で、バイヤーの太田陽介さん(35)。

  主要価格帯 
浴衣3万5千円 帯1万2千円

8月21日まで、9階ギンザテラスに特設会場「銀座ゆかたガーデン2017」を開設。白地に紺や紺地に白など、伝統的な色合いの浴衣を多数そろえ、浴衣に合うヘアアレンジやメークセミナーなどのイベントなども盛り込みながら、新作浴衣を提案している。6月末までの売り上げは前年同期比130%と好調。

今年は吸湿性のあるポリエステル製の布地を使った浴衣にも注目が集まっている。東レが開発した「セオ・アルファ」は洗濯機で丸洗いができ、しわにもなりにくい。太田さんは「さらっとしていて、汗をかいてもべとつかない。麻や麻混など、凹凸があって摩擦力の強い素材を使った帯を選ぶと着崩れしにくい。名古屋帯を合わせて、夏着物としても着用できる」とアドバイスする。
また今年、同店がテーマに掲げたのが「銀座ブルー」。紺や藍といった日本古来の青に加え、スカイブルーやターコイズブルー、淡い水色など、涼感豊かな青の浴衣がそろう。異なる雰囲気の浴衣でも、青をどこかに取り入れることで、友人同士で出かけた際にも、おそろい感覚が楽しめる。太田さんは「友人同士で浴衣を求める方も多い。ペアコーデ感覚で選ぶ人も増えている」と話している。
また、インスタグラムなどの写真投稿サイトの愛好者が増えたことで、スマートフォンの画面で映える浴衣も今年のトレンドだ。高島屋では、大きな柄やコントラストのはっきりした鮮やかなデザインの新作浴衣を提案。
大正から昭和初期に大量に生産された着物「銘仙」のデザインをヒントに、大妻女子大家政学部やグラフィックデザイナーの前島純也さんとコラボレーションした6種を制作。高島屋新宿店(渋谷区)のストアバイヤー、岡日晃久さんは「例年に比べて大胆な図柄の浴衣が多い。生地のデザインの由来など物語性があるものも好評」と話す。また、同店では草履のようなビーチサンダルを浴衣に合わせることも提案。鼻緒の部分は哺乳瓶の乳首の使うシロコン製樹脂で、「親指が痛くならない」(同店広報)という。
子供用浴衣では、羽織を脱ぐとサンドレスになり、羽織を着て帯を締めれば、浴衣に見えるタイプが人気を集めている。組曲キッズ(オンワード樫山)の「2WAYゆかた」は、100aの幼児向けから160aの小学生高学年向けのサイズまで幅広く展開。商品企画を担当する小原啓太さん(27)は「動きの大きなお子さんも着崩れしないと好評。リゾートでは、海の後でサンドレスを着て、花火大会では浴衣風にすることも可能です」と話している。今年も浴衣が楽しめそうだ。