「きものを気軽に、リーズナブルに楽しみたい」という人を対象にした「綿のきもの」が注目を集めている。ゆかたで“きもの感覚”を覚えた初心者に、正絹につなぐものとして位置づけられるのが特徴。
各社の商品を探ってみた。

  
三者三様の 提案

きもの風土記きもの風土記
和ふわふ
和装小物卸のタケハナ(大阪)は、綿のきもの「和ふわふ」(写真)を昨年初めて発表した。きものが高くて買いにくい、着にくいといったイメージを打破し、「もっと気軽に楽しんでもらおう」という趣旨で制作したという。
シックな色に花、たてわく、チョウ、バーバリー調などで発表したところ好評で、新規取引先が増えたという。
今年は、“おはしょり”をするのが面倒という初心者を対象にワンピース感覚で着られるようにした「おはしょりん」を提案するとともに、男物(きもの、羽織)、女性用のトンビコート、ローケツ染め(絹素材)などを扱う。

きはる

呉服卸のやまと(京都)は、独自の綿ちりめん素材を使ったブランド「きはる」を今4月から本格的に販売をスタートしたところ、呉服小売店の店頭商材として好売れ行きを示している。
「きはる」は、ちりめん独特の凹凸感を綿素材に
持たせるなど丹後の機屋と共同で何度も改良を繰り返し、着心地を重視した開発に8年ほどかけており、ゆかたとは一線を画し、きもの本来の味わいを伝えようとしている。

百華園なん戸屋
伊勢木綿のきもの「百華園なん戸屋」を展開するのは呉服卸の京都小泉(京都)。店頭の活性化と新規客開拓を目的にした同商品は、襦袢を着ないで「タートルネックにブーツを履いて」といったカジュアルなスタイリングを重視し、和洋折衷の着方を打ち出している。現状は「“昔懐かしい”といった部分での売れ方をしている」という。