8月のニュース




話  題
 萌黄紋縮緬地雪持竹雀文様牡丹紋付小袖
天璋院篤姫着用の小袖
特別展・ふたりの御台所
「天璋院篤姫と皇女和宮」
徳川美術館

愛知県・幕末の将軍家を支えた2人の御台所みだいどころをテーマにした秋季特別展「天璋院篤姫と皇女和宮」(徳川美術館など主催)が、名古屋市東区の徳川美術館で開かれている。11月5日まで。
薩摩藩島津家から十三代徳川家定に嫁いだ篤姫と、天皇家から十四代家茂に降嫁した和宮。2人の嫁入り道具や愛用していた着物、ひな人形など139点を展示している。武家風のすっきりとした雰囲気を好んだ篤姫と、大奥に入ってからも典雅な公家風を貫き通した和宮の違いが浮き彫りになっている。
尾張徳川家二十二代当主の徳川義崇館長は「徳川家のあり方を決める重要な役割を果たした2人の生涯を、展示品を通じて感じてほしい」と呼び掛けた。
初日の16日には徳川宗家十八代当主・徳川恒孝氏の記念講演があった。
隣接する蓬左文庫では特別展「大名家の御用アーティスト-匠たちの技」を同時開催。精巧な技術で大名家に仕えた絵師らの作品68点が並ぶ。両展の観覧料は一般1400円、高校・大学生700円、小中生500円。

きものニュース
案内ポスター
シルク蚕業サミット in やまが 参加募集開始
「2017新シルク蚕業サミット in やまが」について、本プロジェクトオフィシャルサイト内に、シルクサミット特設ページが開設されサミットへの参加募集を開始した。
本プロジェクトは、国内外のシルク蚕業のトップクラスの研究者や、ビジネスパーソンによるトークセッションやプレゼンテーションを通して、日本や世界のシルク蚕業の未来について考えるために「やまが新シルク蚕業構想推進協議会」(あつまるホールディングス、あつまる山鹿シルク、山鹿市、熊本県等により構成)が主催者となるが(後援は経済産業省、熊本県、熊本大学、株式会社肥後銀行、伊藤忠商事株式会社)、伊藤忠ファッションシステム株式会社が、同協議会より本会の運営及びPRを請け負い、案内などを発信していく。
サミットは11月9-10日、熊本県山鹿市民交流センター文化ホール等で開催され、定員は9日400名、10日Aコース50名、Bコース40名となっている。
詳しくは、SILK on YAMAGAオフィシャルサイト内に、本サミットへの参加申込みと、旅行申込みの案内ページが立ち上がっている。
また、メールでも申し込める
silksummit2017@silk-on-valley-yamaga.jp

絵画とモード革新
への触媒 
きものとジャポニスム 深井晃子著
「きものとジャポニスム」は意外な角度から入って来る。日本でも人気の17世紀オランダの画家フェルメールの「天文学者」、あの作中の男性が着ているガウンがきものの1種だという。日本からオランダ商館に贈られたきものの末裔であったのだ。
だが、きものが西洋絵画の中に、日本への眼差しの表象として登場するのは1860年代。例えばホイッスラーは西洋の女性に、小袖と打掛を、浮世絵のようにしどけなくまとわせて描いた。そのイメージは今日私たちが着ているきものとはかなり違う。「衣服が身体と戯れながら、どこまでも身体と絡み合うきもの」が、衣服が身体に従属していた西欧の思考にとってどれほど新鮮だったか、想像することは楽しい。
西洋絵画にきものが与えたもう1つの衝撃は装飾性だった。複雑な染織に刺繍などで加飾されたきものは、それ自体美術品である。マネの『秋 メリー・ローランの肖像』では、江戸小袖の御所解模様が見事に背景に昇華されている。絵画の装飾性の復権という新しい造形言語の局面に、きものが触媒の役割を果たした。
そして、3人の江戸柳橋の芸妓げいぎが実際にきもの姿で接待して話題になった1867年のパリ万博以降、一気に広まったジャポニスムにより、モードにもきものが大きな影響を及ぼした。小袖で仕立てられたドレスや、きもの風の袖やお引きずりの裾を持つスタイルが上流社会に流行した。
私たちはプルーストの「失われた時を求めて」で具体的な描写を読むことができる。大貴族のゲルマント公爵夫人、高級娼婦から社交界のトップに上り詰めるオデット、主人公の「囚われの女」アルベルチーヌ、三者三様のスタンスでジャポニスムを享受しているのが興味深い。
さらに、女性の身体をコルセットから解放し、快適性を追求するモードの革新にもきものが関わったというのが著者の見解だ。ポワレ、バレンシアガなどの作品は確かにきものを想起させる。
最後に、1980年代の川久保玲と山本耀司のパリ・モードへの参入が、日本人によるきもの文化の結実として語られる。きものとジャポニスムを愛する渾身の1本だ。 平凡社=3400円 。
ふかい あきこ 43年生まれ。服飾研究家、京都服飾文化研究財団名誉キュレーター。著書に『名画とファッション』など。

イメージ写真
『日本橋 熈代祭』 展開エリア拡大
東京都・日本橋文化交流フェスティバル実行委員会は、日本橋地区において10月20日(金)から11月7日(火)までの期間「日本橋 熈代祭きだいまつり』を開催する。
日本橋は五街道の起点として多くの「人」が行き交い商業・文化の中心地として栄えた街で、現在まで「人」を伝い継承された食文化や伝統・芸能文化が多数存在する。同祭は人から人へ代々“技”を受け継ぐ「縦のつながり」と、古くから交流のある地元企業・団体による「横のつながり」に焦点をあて、新たな要素を加えて日本橋の魅力を体現した秋祭りで、2回目の開催となる本年は展開エリアを拡大し、日本橋の魅力である「通り」の活性化をテーマとする。江戸時代当時の“魚河岸”としての面影が今なお残り老舗飲食店が集うエリアの地元関係者が中心となり、企画・製作・販売を手がける屋台イベントやライトアップ施策なども展開される予定。
着物関係では、きもの大集合写真と銘打ち、日本橋橋上で着物姿で参加の全員が集まり集合写真を撮影する。10月22日実施。
問合せ先 は日本橋案内所☎03(3242)0010。

先駆けて披露されたミニ畳作り体験
山頭火ゆかりの地 着物で散策
山口県・防府市の歴史や文化、自然などをさまざまな体験型観光プログラムを通して満喫できる「ほうふ幸せます まち博」を、一足早く味わえるプレイベントが10月7日~11月26日、市内各地で開かれる。
まち博は、来年秋に市内で開催予定の明治維新150年関連の目玉企画。プレイベントはその予行演習で、地元の魅力発信と準備を兼ねて市や防府商工会議所、市観光協会が発案した。
プレイベントで提供するプログラムは、防府生まれの俳人、種田山頭火ゆかりの地を着物姿で散策▽防府天満宮境内の「春風楼」でヨガ体験▽防府が舞台のアニメ映画「マイマイ新子と千年の魔法」のロケ地巡り▽藍染めによるまちおこしをする富海地区で藍染め体験--など趣向を凝らした22種類。大半は予約制で、実施当日の5日前までに一部を除き市観光協会へFax(0835・25・4537)で申し込む。参加費は100~5000円で、当日受け付け時に支払う。
4日には、市まちの駅「うめてらす」でプログラムを紹介する実演会があり、市内の女性3人が畳職人の手ほどきでミニ畳作りに挑戦した。
記者会見した協会の羽嶋秀一副会長は「来年はより多くの魅力的なプログラムを用意する。新しい観光の切り口になるようイベントを育てたい」と話した。問い合わせは同協会☎0835(25)2148。
   18日ー24日
できあがった振袖
KIMONO通じた国際交流 ハラパンの会
福岡県・インンドネシアの特徴をデザインした振り袖の制作に取り組んだ久留米市の市民グループが、同国との継続的な国際交流に乗り出す。24日に出発して同国を初訪問し、大学祭での着物ショーなどに参加する。
振り袖制作は2020年東京五輪で披露するのを目標に世界196カ国分を作っているKIMONOプロジェクトの一環。
インドネシアは日本への最大の天然ゴム輸出国で、久留米はゴムを原料とするタイヤや靴生産が盛んなため同国を選んだ。市民有志による実行委が資金を集め、デザインを提案。同国の地図や影絵芝居、ゴムの木などを描いて昨夏に完成した。その後、中心となった音成玲子さん(60)らが「一過性の活動では意味がない」と今年4月、九州インドネシア文化交流「ハラパンの会」を結成した。ハラパンはインドネシア語で希望を表し「文化交流を通じて希望の灯をともしたい」との思いが込められている。
今回は会員ら6人で訪問。ジャワ島の国立スブラス・マレット大では、別行動の久留米大生らと合流して着物ショーを開催する。茶道や折り紙などの紹介もする予定だ。音成さんは「両国の友好のために役立てたい。若者が行き来し、伝統にも関心を持ってもらえれば」と話している。久留米絣

出荷を待つ蔟の繭
蚕飼育は楽しい 県内唯一の養蚕農家
兵庫県・県内唯一の養蚕農家、柿原啓志さん(81=丹波市春日町中山)=の蚕小屋で、木枠とボール紙でできた「まぶし」の小部屋に蚕が入り白く輝く繭玉を作っている。22、3日過ぎには製糸会社に出荷される予定だ。
出荷目的で養蚕を続ける農家は近畿地方では滋賀、京都と兵庫の4~5軒という。柿原さんもかつては年5回育て、1.5㌧以上出荷していたが、現在は春と秋の2回、それぞれ2万3千匹を育てて計90㌔程度の繭を生産する。
秋は、8月下旬にふ化した蚕が大量の桑の葉を食べて5㌢ほどに育ち、升状の小部屋へ移されて数日かけて繭になった。柿原さんは「家業を継いで気が付いたら60年。蚕の飼育は楽しい趣味のようなもの」と話した。松岡姫 和木沢絹 今は無き石西社

入選作品が並ぶ
2017クラフト展 工芸都市高岡
富山県・高岡市のクラフトの祭典「工芸都市高岡2017クラフト展」が22日、同市御旅屋町の大和高岡店で始まった。26日まで。今年は「高岡クラフト市場街」(24日まで)、「銅器団地オープンファクトリー」(23日まで)、「金屋町楽市inさまのこ」(23、24両日)と同時期開催。“ものづくり高岡万博”として、クラフト系4大イベントで盛り上がる。
クラフト展の開会式で高橋正樹市長ら関係者がテープカットして開幕。コンペで入賞した17点を含む計524点が展示された。
創造性の高い作品を募ったコンテンポラリークラフト部門で、グランプリを2年連続受賞した佐々木伸佳さん(静岡県)の「線銀彩蓋物ふたもの」などデザイン性に優れた作品が並んだ。
23日には、石畳と千本格子の町並みで知られる同市金屋町を美術館に見立てた「金屋町楽市inさまのこ」もあり、工芸作品の展示や
着物ファッションショー、茶会などが行われる。

博多絞と樋口さん
戦前の「博多絞」480点 一流職人の孫が保管
福岡市・1945年6月の福岡大空襲で焼失し、ほとんど現存しないとされていた戦前の絞り染め「博多絞り」約480点が南区の旧家で見つかった。「甘木絞り保存伝承の会」会長の樋口トミ子さん(77=福岡県朝倉市)が譲り受け、整理と調査を進めており、「博多の財産そのもの。調査結果を添えて、いつか博多の公的な場所にお返ししたい」と話している。
博多絞は江戸時代に始まったとされ、1800年代半ばの文書に「江戸の男女はもっぱら博多絞を用いている」という記述があるなど、各地で人気を博した。
戦後、再興に取り組んだ職人もいたが、後継者不在で廃れ、県は2010年に県特産民工芸品(伝統工芸品)の指定を取り消した。
15年12月、樋口さんの元に「福岡に博多絞を所有している女性がいる。引っ越し前の整理で扱いに困っている」との情報が入った。保管していた女性は、主に大正から戦前に活躍した博多絞職人、武田虎雄さん(1964年、78歳で死去)の孫、真理子さん(61)。武田さんの店は空襲で焼かれたが、作業場と自宅は現在の南区高宮にあったため、多くの作品が焼失を免れたとみられる。
樋口さんは、反物や風呂敷など、注文を受ける際に使う見本布など約480点を確認。真理子さんは「後世の方のお役に立てるのなら」と、武田さんが染めた生地で芳愛さんが仕立てたワンピースや着物など数点の形見だけを手元に残し、樋口さんに譲った。
樋口さんは県立図書館の所蔵資料や作品と共に残っていた記録などを基に、武田さんについて調査。20を超える作品が国主催の展覧会で入賞・入選し、大正天皇や後の昭和天皇などによって何度も「皇室お買い上げ」になった一流の職人だったことが判明。
樋口さんは近く、武田さんと取引があった名古屋市の工房なども訪問する予定で、「博多絞の作品や資料は空襲で焼かれてしまい、明らかになっていないことがたくさんある。できるだけ解明したい」と意気込む。真理子さんは「母は生前、『市の博物館などに寄贈できないかしら』と話していた。作品が注目されれば、祖父と母も喜んでくれると思う」と話している。

少人数で自分磨き
初心者向け着付け教室 500円で楽しく学ぶ
宮城県・着物に親しみ、自分で着る楽しさを知ってもらおうと彩香きもの学院(仙台市青葉区本町)が、着付け教室の初級コース「彩香きもの教室」を10月に開講する。和気あいあいとした少人数制で、浴衣から留め袖まで1人で着付けられるよう、基礎から丁寧に教えてくれる。
場所は県内6カ所の教室から選べる。レッスンは3カ月全11回で、受講料は初回の500円のみ。入会金無料。手持ちの着物・小物で受講できるが、希望者には問屋で着物や帯などを購入できる。問い合わせ申し込みは同学院0120・529・460。

半紗織着物「春の川」
伝統工芸展始まる 日本橋三越本店
東京都・国内最大規模の公募展「第64回日本伝統工芸展」(文化庁、東京都教育委員会など主催)が20日、東京・日本橋三越本店で始まった。
昭和25年、文化財保護法が施行され、歴史上、若しくは芸術上特に価値の高い工芸技術を、国として保護育成することになった。その趣旨にそって、昭和29年以来、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門にわたり、各作家の作品を厳正審査し、入選作品を展観する「日本伝統工芸展」が毎年開催されてきている。
同展では、高松宮記念賞に選ばれた山下郁子さん(富山県南砺市)の「半紗織はんしゃおり着物『春の川』」や、重要無形文化財保持者(人間国宝)の最新作を含む陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門621点が大集結している。さらに期間中は、重要無形文化財保持者や各部門の作家によるギャラリートークも開催。10月2日まで。入場無料。

最終日は午後5時閉場
京友禅協同組合連合会 35周年記念展
大阪市・京友禅協同組合連合会・伝統工芸士会35周年記念展が20日から25日まで、中央区難波の高島屋大阪店7階催会場で開かれている。
京友禅は、江戸中期に京の絵師宮崎友禅斉によって確立されたと伝わる、日本が世界に誇る伝統工芸品。最近では、少子高齢化による後継者の減少やきもの離れなどが深刻化。が、伝統技術や高品質なものを好む消費傾向や、訪日外国人などの増加などで日本の工芸品が改めて注目されている。
京友禅協同組合連合会伝統工芸士会は今年で35周年。伝統工芸士とは、日本で100年以上続く伝統工芸の制作に12年以上の経験と、筆記試験・実技試験に合格した工人で、全国で約400人が活躍。同会に所属する約230名の伝統工芸士たちもまた、「図案」「下絵」「糸目糊置」「彩色」といった京友禅には欠かせない伝統的な技術を現在に継承するとともに、未来へと繋ぐべく活動している。
高島屋大阪店では「35周年記念展」を関西で初めて開催、京友禅伝統工芸士や職人による約100点の着物を展示販売するほか、伝統工芸士によるトークショーや実演、京友禅の歴史や技法を紹介するコーナーなども設置。「きものユーザーはもちろん、きもの初心者の方やお子さまにもわかりやすく、京友禅の技に触れていただけます」と主催者は来場を誘う。

十二単の重さは約13キロ
古代から現代までの着物を披露 国文祭
奈良市・「国文祭・障文祭なら2017」の一環として、古代から現代までの着物のファッションショーなどが楽しめる「きものの祭典」(一般財団法人民族衣裳文化普及協会など主催)が18日、三条宮前町のなら100年会館中ホールで開かれた。
第1部では、紅白や緑、紫など色とりどりの振り袖を着た京都きもの学院京都本校の生徒ら約40人がステージに登場し、振り袖の着せ方や「創作帯結び」を紹介したほか、音楽に合わせて着物を着上げる「着付舞」を披露。
第2部では、平安時代の「十二単」や「束帯」の着装実演のほか、狩衣や直衣、若い女性貴族が着用していたとされる「細長」など宮廷装束の実演ショーが行われ、来場者は優雅な着物姿に見入っていた。中でも、イギリス人のドナ・シムさん(44=奈良市)は「素晴らしかった。着物を着たことはないが、自分で着るより着付けをしてみたい」と話していた。
「国民文化祭」は、奈良県内で11月まで開催されている。きものの歴史

編衣を披露の平さん
編衣の魅力を紹介 奄美パークで作品発表
鹿児島県・奄美市出身で、現在は東京を中心に活躍するニットデザイナーの森エイ子さんのファッションショーイベント「編衣あんぎんと島のうた」が16日、同町の県奄美パークであった。大島紬の糸を使って作られた色とりどりのセーターやドレスなどが披露された。
森さんは関東圏では個展などを頻繁に開いており、奄美でのイベントは4回目。作品は奄美大島の海や鳥、植物などをイメージし、天然素材で色付けした紬糸で制作されている。
今回のイベントには奄美大島だけでなく、東京からもファンが駆け付けモデルとして登壇。17作品が披露された。バンド演奏や唄者の福山幸司さん、平久美さんによるシマ唄もあり、最後のプログラムの六調では観客もステージに上がるなどして楽しむ姿が見られた。
モデルとして登壇した三浦邦子さんは、森さんの作品と15年前ほどに出会ったという。三浦さんはその魅力を「柔らかくて、着るだけで気持ちまで柔らかくなる。自然の色なのでどんなものにも合わせやすい」と話した。
作品の説明やあいさつだけでなく、歌や踊りも披露した森さんは「台風が近づくということで心配はあったが、いいイベントができた。今後も編衣を通して奄美の魅力を広めていきたい」と語った。
※ 麻やイラクサの繊維で俵を編むようにして作ったものを編衣といい、阿弥衣とも書く。これをベースに、大島紬の糸をより合わせて手編みで編み上げている。

必要な数の繭を実物で表現
「糸繰り」体験が人気 シルク博物館
神奈川県・横浜港の山下公園にほど近いシルク博物館(横浜市)は、生糸や絹製品に特化した展示施設だ。かつて同港の主要な輸出品であり、日本の近代化を支えた生糸と絹製品の技術や歴史を今に伝える。
原料の繭を作るカイコを通年で飼育し、生きた幼虫や繭を展示。生糸と同じ天然繊維である木綿や毛糸、化学繊維のナイロンなどと比べながら、生糸の特性やカイコの生態を解説する。子供には繭から生糸を紡いでより合わせる「糸繰り」の体験が人気だ。
ネクタイは140個、着物一式は9000個と、どのくらいの数の繭から絹製品が作られるのかを表した展示も目を引く。海外の民俗衣装や日本の着物など鮮やかな絹製品の展示も楽しめる。
春と秋に特別展を企画し、10月7日からは神奈川の養蚕の歴史を振り返る「“かいこ”と暮らす―かながわ養蚕録―」が始まる。望月一樹学芸担当課長は「絹を生み出すカイコの存在を身近に感じてほしい」と話す。シルク博物館☎045(641)0841。

見学する牛山さん
被写体の牛山さんが見学 製糸写真展
長野県・岡谷市の岡谷蚕糸博物館内の宮坂製糸所ファクトリーギャラリーで開かれている写真展「老いてなおお元気-92歳カイコ様を育てる」をこのほど、写真のテーマになった養蚕農家の牛山仁志さん(92=茅野市)が見学した。自らが被写体となった写真に、牛山さんは「恥ずかしいけれど光栄です」と話している。
写真展は、神奈川県鎌倉市在住の写真家、米山悦朗さん(81)が、2015年から3年がかりで通って約1万枚撮った中から厳選した12枚を展示。「ドキュメンタリーとして伝えるには、光の状態がバラバラなカラーよりモノクロの方が見やすい」(米山さん)と、いずれもデジタルカメラのカラー画像をモノクロに処理した作品が並ぶ。
写真では掃き立て(蟻蚕に初めて桑葉を与える作業)から繭を作るまでの様子を紹介。米山さんは、「近くで見ていると、牛山さんの作業は荒っぽく見えながら実はものすごく繊細。お蚕様を愛してやまない牛山さんの思いが写真を通して伝われば」と話している。
晩秋蚕の作業の合間を縫って長男の金一さん(66)と博物館を訪れた牛山さんは、写真を見ながら「お蚕様の世話をしているといやなことは何もかも忘れてしまう。死ぬまでやめられないね」と笑顔。「たくさんの写真を撮ってもらい記念になった」と喜んでいた。写真展は12月4日まで。松岡姫
   11日ー17日
蜷川さんがデザインした振り袖
勝ち残り企業秘訣あり 一蔵の着物
東京都・着物の販売・レンタル大手の(株)一蔵は、縮小する着物市場にありながら最高益の更新を続けている。伝統的な商品の販売に現代的なSPA(製造小売り)の仕組みを導入。消費者の好みに応じた商品を価格を抑えて販売し、シェアを拡大している。
横浜市の商業施設にある一蔵の店舗に入ると、まず目を奪われるのが大胆な花柄の振り袖だ。赤や青、白の花があしらわれたドレスのよう。写真家の蜷川実花さんがデザインし、新成人から人気を集めているという。この振り袖は一蔵からの提案で生まれた。
一般的な着物では織物や染色、仕立てといった工程が分業制で、消費者の手に渡るまでにいくつもの卸業者が入る。さらに小売店は生産者から商品を借りて販売する。販売価格が下がりにくく、消費者の声が生産者に届きにくい構造といえる。
それを変えるきっかけとなったのが、一蔵の河端義彦社長が始めた生産者からの現金仕入れだ。当初は安く販売する目的だったが、在庫リスクから解放された生産者は、一蔵が提案する「売れ筋」に積極的に取り組むようになった。
現代の消費者の好みに合わせた手ごろな価格の着物は、ありそうでなかった分野。国内の着物市場は1980年代前半から5分の1以下に縮小し、生産者・販売者ともに撤退が相次ぐ。一方で一蔵の和装事業の売上高は伸び続けており、2017年3月期には105億円と、91年の約11倍となっている。

特別公開される承天寺
「和の博多」 着物で博多を楽しもう
福岡市・博多区の承天寺やJR博多駅を中心に10月9日まで、イベント「和の博多」が開かれる。
古い町並みを地域振興に生かそうと、博多まちづくり推進協議会や博多の魅力発信会議などが主催し、今年で2回目となる。
参加店舗を着物姿で訪れると、割引サービスなど受けられる「博多のまちは着物でお得」(期間中)のほか、食を楽しむ食を楽しむ「朝うどん」(25~29日)、「昼まるしぇ」(25~30日)、「夜うたげ」(25~30日)が博多駅前広場で行われる。エリア内を巡るスタンプラリー(23日~10月9日)もある。
16日にはオープニングイベントを実施。特別公開される承天寺本堂で博多券番の芸妓げいぎによる舞の披露、帯留作り体験などがあった。一方、17日に博多駅前広場の特設舞台で予定されていた薪能の公演などは、台風接近のため中止が決まった。ほかにも台風の影響で1部の催しが中止、変更になる可能性がある。問い合わせは博多まちづくり推進協議会☎092(474)7243、博多区役所企画振興課☎092(419)1012。

美しい模様を縫い込んだ壁掛け
原方刺し子 映像記録化進む
山形県・伝統工芸「原方刺し子」を後代に伝えるため、公益財団法人「農村文化研究所」(米沢市)による映像記録化作業が進んでいる。地元出身で市文化功労賞受賞者の遠藤きよ子さん(77)が協力。1針1針を丁寧に縫い込み、「亀甲」「松皮菱」「麻の葉」などの伝統的な図柄を生み出していく姿が収録されている。
公益財団法人「ポーラ伝統文化振興財団」(東京都)の助成事業。11日には刺し子工房「創匠庵」(同市門東町)で、遠藤さんの作業を3台のカメラで撮影した。
「原方刺し子」は方眼紙に模様を描き、チャコペーパーを使って布に転写した後、縫い込み仕上げる。米沢藩の下級武士「原方衆」の妻たちが、布と布を重ねることで温かく、丈夫な着物の生地用に編み出した。
実用性と美しさを備え、基本の模様は56通りを数えるという。遠藤さんは40年以上前に出合い衝撃を受けた。独自の技法と柄で、和服、小物入れ、ブラウスなど多種多様な作品を制作し、欧米、中国などでも個展を開催してきた。
映像記録は来月下旬の完成を目指し、動画サイトでも公開する予定。農村文化研究所の担当者は「誰もが刺し子を再現できると思えるほど丁寧に記録したい」と意気込み、遠藤さんは「多くの人に知ってもらえるよう、努めていきたい」と話していた。

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秋の着物割引 東海汽船
東京都・東海汽船株式会社(港区)が、10月9日まで運航中の「東京湾納涼船」で、9月19日(火)~10月9日(月・祝)までのラスト21日間、ファイナル割引を実施する。また、秋のクルージングに併せて着物割引も新たに実施する。
WEB予約限定ファイナル割引を新登場させて、500円引の2100円で乗船できるほか、土日祝日を除く平日にゆかた姿または着物姿での割引(大人のみ1000名まで)は、1600円で乗船できる。
問い合わせは東海汽船納涼船予約係☎03(3437)6119まで※全日予約制。

和の魅力改めて実感
民衣裳協が着物ショー 振り袖姿を披露
新潟市・着付けやショーなどを通して着物の良さをPRする「きものから学ぶ『和の文化』」が10日、中央区の「みなと広場」で開かれた。約150人が集まり、千年にわたって受け継がれてきた十二単の着装実演などで和装の魅力を感じていた。
着物の普及などを目指している民族衣裳文化普及協会が毎年開いている。
着物ショーでは、同協会が開く着付け教室の講師や受講生らが次々とステージに登場。手軽にできる帯結びのほか、留め袖や色鮮やかな振り袖、花嫁衣装などの着方を実演した。
ショーの最後を飾る十二単の着装では、平安時代から続く豪華な王朝装束を1枚ずつ重ね合わせた。協会の小川喜代子総委員長が着物の色合いを解説し、「千年前のものが、なくならずに伝わってきたことが素晴らしい」とアピールした。
ベルギーから新発田高に留学しているゾエさん(17)はステージで振り袖を着せてもらい、「着物を着たのは初めて。より女性らしくなれたようで本当にうれしい」と喜んでいた。

会津漆器店に立ち寄る女性
秋の城下町和の装いで 若松
福島県・和服姿で歴史情緒あふれる会津若松市を散策する「あいづ着物さんぽ~秋編」は10月1日から11月5日まで鶴ケ城や歴史的建造物の残る市街地で繰り広げられる。紅葉の季節に催すのは初めて。
会津まつり協会と実行委員会の主催。
土日曜日と祝日に会津まつり協会事務所(大町)とワンズホームおにぎりカフェ(七日町)の市内2カ所で着物の貸し出し、着付けを行う。午前9時から午後4時まで利用できる。夜間の貸し出しも状況によって受け付ける。
期間中に市内で開催されるイベントと連携した企画も用意する。10月1日に鶴ケ城本丸で行う「会津清酒で乾杯&屋台村」では着物の来場者への特典を検討している。
会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックで着物が似合う市内の撮影スポットを紹介し、写真を通して秋の会津を広く発信してもらう。
今年春の「着物さんぽ」が好評で、観光客らから秋季の開催を望む声が相次いでいた。民族衣裳文化普及協会などが協力する。
問い合わせは実行委事務局のまちづくり会津☎0242(38)2822。

作りやすいですよ!
折り紙の着物あでやか 青葉で人形考案
浜市・折り紙と花で作る人形を通じて伝統文化を広める活動に、青葉区のフラワーデザイナー星野久美さん(48)が取り組んでいる。どんな人でも簡単に作れる「着物ドール」を考案し、フラワーデザイナーの教え子に指導。人形作りの輪を広げるとともに、各地の介護施設などで作り方を教えることで、社会貢献にもつなげようとしている。 着物ドールは高さ約30㌢。土台になる金属製のトルソー(胴体)に、長方形に切った千代紙や折り紙を重ねて着付け、花をあしらって作る。紙の組み合わせや重ね方により、全く違う表情の作品になる。
星野さんは今年5月、米ニューヨークのメトロポリタン美術館で開かれたイベントに、着物と折り紙などを使ったフラワーオブジェを出品。現地の人に喜ばれた。作品に使った折り紙は、破産した老舗メーカー「大与紙工」のもの。商品を保管するエコホールディングス(東京都)から無償提供を受けたため、帰国後にお礼の連絡をしたところ、「まだ大量に在庫がある」と伝えられた。「折り紙も千代紙もとても質がいい。処分になってしまったら惜しい」と考え、折り紙の文化を発信するこの活動を思い立った。
「子どもや高齢の方でも作れるものを」と試行錯誤を繰り返して完成させた。土台を変えれば小さくでき、「小さいものなら、折り紙が10枚あればできる」という。 デザイナーの生徒向けの講習会は8月から始まり、千葉や茨城、愛知など全国から約40人が参加する。その後は、デザイナーが折り紙を持参して各地で作り方を教え、広めていく予定だ。星野さんは「折るという日本の文化、美しい伝統を海外の人に知ってほしい。大与紙工の折り紙を知る人には、懐かしみながら親子で楽しんでもらえたら」と思いを深めている。

蚕の世話をする服部さん
蚕の自家飼育公開 亀岡市
京都府・亀岡市の森のステーションかめおかで、蚕が育てられている。かつて丹波地域でも盛んだった養蚕を伝え、興味を持ってもらうため、餌をもりもり食べて成長する蚕の様子と、春に採れた繭を来館者たちに公開している。
飼っているのは同市曽我部町の絹織物業「織道楽 塩野屋」。従来、府内で残っていた福知山市の養蚕農家から繭を仕入れていたが、昨秋で廃業したため、手伝った経験のある服部ゆかりさん(53)らが今春から本格的に自家飼育を始めた。蚕5千匹から絹約1㌔分の繭が採れた春に続き、8月下旬から1万匹の「秋蚕しゅうさん」に挑戦。スペースが広く、空調が整った同ステーション2階の1室を借りて育てている。
秋は餌の桑の葉が硬くなりがちで飼育が難しいとされるため、服部さんは亀岡市千歳町の桑園からしなやかな葉を毎日集めて与えている。ふ化から3週間余りで1万倍の重さになると言われており、蚕の1部を展示し、盛んに葉をかじる姿が見られる。
今月下旬には体長10㌢近くなって繭を作るといい、服部さんは「受け継がれてきた養蚕を多くの人に知ってもらいたい」と話す。
24日に桑園の見学、30日に繭の毛羽取りの体験会も催す。有料。要予約。服部さん📱090(3167)2284。松岡姫 和木沢絹
 今は無き石西社

「平和の母」
西陣織職人の絵「平和の母」 浦上教会に寄贈
長崎市・京都の西陣織の職人が2013年に亡くなる前、平和をテーマにして描いた絵がこのほど、カトリック浦上教会に贈られた。戦争を経験した氏の、被爆地への鎮魂の思いが詰まった作品で、4年の歳月を経て居場所を得た。
絵は「平和の母」と題された。高さ1㍍、幅40㌢ほどのキャンバスの中央には、白衣をまとった女性が両手を合わせ、ほほえんでいる。背景は青とも緑ともつかない「夜明け色」で、パウダー状にしたエメラルドやサファイアと漆を混ぜた特殊な糸が織り込まれている。絵の具にもプラチナや宝石が使われ、特殊な樹脂が塗られているため、時間が経っても変色しない。
制作したのは、江戸時代に宮中御用達だった京都の織物師「徳扇」の名を継いだ、故・12代藤林徳扇氏。京都で金やプラチナを独自の技術で織り込んだ着物を作っていた。
藤林氏は1920年生まれ。太平洋戦争中は英領インドに侵攻するインパール作戦に加わったあと、捕虜になった。復員したのは終戦から1年ほど経ったころ。帰り着いたのは広島の大竹港。すぐさま原爆で焼け野原になった広島の街を見た。「日本中が焼け野原になってしまったのか」。そう思って故郷の京都に戻ってみると、町並みは残り家族も無事だった。
「広島と長崎が、日本のみんなの犠牲を受けたのか」。そんな負い目も感じていたといい、「26歳で1度は死んだ命。一生かけて、鎮魂していきたい」と、西陣織などの伝統技術を用いて、平和にまつわる芸術作品を作り始めたという。
94年には当時のローマ法王ヨハネ・パウロ2世に謁見し、仏教で生あるものを救うとされる「弥勒菩薩像みろくぼさつぞう」の絵を納めた。その後は広島・長崎だけでなく、阪神・淡路大震災後の神戸市などにも作品を贈った。
2013年、藤林氏は出張先の広島で、92歳で亡くなった。今回贈られた絵は死後に京都のアトリエから見つかったものだった。浦上教会では、この絵を原爆で壊れた「被爆マリア像」が安置されるのと同じ建物に展示する予定だ。
父の遺志を継ぎ、作品の引き取り手を探した次男の徳也さん(55)は「父も喜んでいると思う。ゆとりと心の安心を感じていただきたい」。寄贈を受けた高見三明・カトリック長崎大司教(71)は「戦争の悲惨さを体験した人が強い思いを持って描いた作品。絵を見て、平和のためにがんばろう、という気持ちになってもらいたい」と話した。

日本の伝統文化が上野にやってくる
日本伝統文化フェスタ 上野恩賜公園
東京都・日本の伝統文化が1度に楽しめるイベント、「第4回JAPAN Traditional Festa in 上野恩賜公園」(JTCフェスタ実行委員会)が15~18日10時~18時半、噴水前広場(上野駅)で開催される。
会場内の体験エリアでは、「東京友禅研究会」による手書きの染色「色挿し」や、着物の帯締めに使われる組みひもの製作、備前焼のろくろ体験などを楽しめる。日本酒の利き酒や的に手裏剣を投げられる忍者体験コーナーも。また、焼き物や染め物、和柄の衣類品や雑貨を販売するほか、射的などの縁日コーナー、飲食物の販売を予定。入場および閲覧は無料。体験、物販、飲食などは有料。問い合わせは実行委☎03(5807)7664 。

作品展の様子
手縫いの着物作品展 和裁士琉裁士が制作
沖縄県・熊谷和・琉裁きもの専門学院(那覇市)が2017年度作品展を9、10日、那覇市久茂地の沖縄タイムスギャラリー本社ビルビル2階(那覇市久茂地在)で開いた。
展示会では、在学生や卒業生が手縫いで制作した着物帯や琉服のウッチャキー(打ち掛け)、一般より応募された作品、和服の着物を琉服にリメークした作品など約50点が並び、来場者の目をひいていた。また、期間中リメイク、寸法直しなどの相談も受けていた。
同学院は、手縫いをすることの楽しさ・大切さを伝え、「運針は特技。特技を生かして布から衣裳へ。手縫いすることの楽しさを伝えます」としている。

山崎世紀の作品
上品さを醸し出した草木染展 山﨑世紀
山形県・米沢市在住で、染織作家の山﨑世紀氏が、6日から11日まで、米沢市にある座の文化伝承館で「山﨑世紀 飛鳥絞り草木染展」を開催した。
同氏はこれまで東京を始めとする関東圏で数多くの個展を開催してきたが、地元米沢で個展を開催するのは、昭和58年以来、ほぼ35年ぶり。来年、古稀(70歳)を迎えることから、これまでの作家活動で作ってきた作品の数々を「市民の方々に見ていただきたい」と開催したもの。
当日は山﨑氏が月見草や泡立草といった草木を使って染織した着物、着尺、帯などが50点、袱紗、テーブルクロスなどの小物が30点が並んだ。
同氏の草木染は、色調が大自然の草木が持つ穏やかさがあり、訪問着として女性の肌を包み込むような優しさ持っている。また紋様は「菱に竹板〆絞り」、「松皮菱絞り」、「藤絞り」といった和の紋様を使用して気品と上品さを醸し出している。

滋人の木版摺更紗「紫宴」
鈴田親子競演 佐賀大美術館で染色展
佐賀市・佐賀の豊かな染色文化を伝える特別展(主催佐賀大学美術館)が、佐賀大学美術館(本庄町)で開かれている。
大正初年に1度姿を消した鍋島更紗を現代に蘇らせ、木版摺更紗の技法を確立した染色家の鈴田照次さん(1916~81年)と、その技法を受け継ぎ、透明感ある精緻な作風で独自の境地を開き、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)となった鈴田滋人さん(鹿島市)ら親子の名品が並ぶ。
本展では「文様的」あるいは「絵画的」に自然や風物を染め上げた佐賀の染色作品を先達、トップランナーから、設立35周年を迎えた佐賀県染織作家協会の会員たち、次世代を担う学生や県内各地で制作普及に尽力する市民の活動まで一部に染織の作品も織り交ぜ、約120点が紹介されている。とぃえう。10月9日まで。

袂がなが~い
「振袖Yシャツ」 爆誕(^^♪
東京都・着物とYシャツ。“身にまとうもの” 以外、特に共通点がないように思えるアイテムが、なぜだかドッキング。「振袖Yシャツ」として、ヴィレッジヴァンガードのオンラインショッピングサイト「ヴィレヴァン通販」にて予約注文を受け付けている。
人気イラストレーター紅木春のイラストを、忠実に再現。Yシャツの袖部分に、振袖さながら長~い “たもと” が施されている。摩訶不思議な1品ではある。
紅木春いわく「こちらの振袖Yシャツは、和洋折衷な衣装をデザインしたい、という思いで描きました」とのこと。皆さんのご意見は如何に…。

高齢者ご用心
強引な買い取りに注意呼び掛け 国民生活センター
東京都・「不要な着物はありませんか」などと買い取り業者が突然押し掛け、貴金属などを安い価格で強引に買い取るトラブルが後を絶たないとして、国民生活センターは7日、注意を呼び掛けた。被害者の多くを高齢女性が占め、「終活」で不要品の整理中に巻き込まれるケースも目立つ。
同センターによると、こうした訪問購入を巡って全国の消費生活センターなどに寄せられた相談は、2013年4月以降、約3万5千件。うち60歳以上の割合が7割に上った。
売却後も8日間はクーリングオフできることの説明もなく、契約書の内容も不十分な例が少なくなかった。
   1日ー10日
ブラックライトで光る「西陣織」
西陣550年名作再現 ツカキグループ
京都市・着物の製造卸などを展開するツカキグループ(下京区)は8日、四条烏丸にある本社ビル「ツカキスクエア」7階で、西陣織作品を披露する「西陣織美術工芸あさぎ大博覧会」を開いた。10日まで。
会場では、歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」やゴッホ「ひまわり」、俵屋宗達「風神雷神図屏風」といった名作を再現した西陣織の額装や丸帯など約200点を展示。暗闇の中でもブラックライトで絵が分かるユニークな作品もある。
同社によると、京都市内でこうした展示会の一般公開は初めて。西陣織の製造現場は高齢化による後継者不足が大きな課題で、新たな就職先として広く魅力を伝える狙いもあるという。
塚本喜左衛門社長は「今年で西陣550年。西陣織の素晴らしさを知っていただき、若い人に製造現場を承継してほしい」と話す。詳細は同社☎075(341)1101。

打ち合わせする清水さん(右)
富山、石川の伝統工芸ドバイへ 着物も出展
亜刺比亜首長国連邦・ドバイで9~16日、富山、石川の伝統工芸展が開かれる。歴史と技術に裏打ちされた匠の魅力を伝えようと、ブライダル事業を展開する「Cute英國屋」(富山市)代表の清水佑多郎さん(57)が企画した。伝統工芸高岡銅器振興協同組合の4社をはじめ両県から約20社が参加し、中東の富裕層に日本の美をアピールする。
清水さんは、ライフスタイルの変化や少子化で国内需要が縮小する伝統産業を活性化させたいと、UAE進出プロジェクトを立案。第1弾として2015年に首都アブダビの七つ星ホテルで井波彫刻などの展示会を開き、話題を集めたことから、2回目の開催を企画した。
会場となるのは、日本大使館を通して知り合った親日家で美術商のアハマド・アル・ヤフィーさんが16年にドバイの中心地に開いたギャラリー「アートハブ」。前回より規模を拡大し、「UAE・ドバイ・ジャパンフェスティバル2017」と題して高岡銅器や井波彫刻、越中瀬戸焼、着物、書画、九谷焼、輪島塗などを展示即売し、各社の担当者が常駐し、通訳も置いて取引につなげる。
中東進出プロジェクトを富山への恩返しとして続けており、展示会が成功すれば、来年5月にも引き続き開きたい考え。現地には富山の観光パンフレットも置く予定で、「魅力を伝え、UAEから富山をはじめ北陸への誘客にもつなげたい」と話している。

ポスターで参加を呼びかける
長浜きもの大園遊会 10月14日
滋賀県・着物姿の女性たちが街を行き交う「長浜きもの大園遊会」が10月14日、長浜市の中心市街地で開かれる。今回から、参加者の着物を振り袖のみにする一方、年齢制限をなくす。市観光振興課の担当者は「着物の似合う季節に、着物の似合う街を楽しんでほしい」と参加を募っている。
着物の高級生地「浜ちりめん」の産地をPRする秋の恒例行事。関連団体などでつくる運営委が主催し、33回目を迎えた。当日は、午前10時にJR長浜駅前の「えきまちテラス長浜」で受け付けを開始する。
年齢制限をなくすのは、参加できる年齢を「18歳以上」から「16歳以上」に引き下げた前回に続く改定。より多くの女性に着物に親しんでもらおうと、撤廃を決めた。一方で、華やかさが増すよう、着物の種類は振り袖に限定した。
写真共有アプリ「インスタグラム」を使ったフォトコンテストも初めて企画。振り袖姿を撮影した写真を自由に投稿してもらい、閲覧した人の支持数で一位を決める。
参加無料。希望者は専用のホームページで応募する。締め切りは10月6日で先着1000人。参加者には、当日、中心商店街で使える買い物券1000円分が贈られるほか、抽選で海外旅行や高級着物などが当たる。HPは「長浜きもの大園遊会」で検索。問い合わせは市観光振興課☎0749(65)6521。浜ちりめん

PRする佐渡さん
丹後きものまつり」をPR プリンセス天橋立
京都府・日本三景の1つ宮津市の「天橋立」一帯で開催される和装イベント「2017丹後きものまつりin天橋立」をPRするキャラバンが、新聞社などを訪問している。
10月15日に行われる祭りでは、人力車や観光船での運河巡りなどが楽しめるほか、十二単と丹後ちりめんきものショー、松並木きものパレードなど多彩なイベントが繰り広げられる。また、着物姿で訪れると、海外旅行や高級着物などの豪華景品が当たる抽選会に参加できる。
第19代「プリンセス天橋立」の佐渡美由紀さん(22)は「今年4月に『300年を紡ぐ絹が織り成す丹後ちりめん回廊』が日本遺産に認定され、地元も盛り上がっています。一緒にお祝いしましょう」と呼びかけていた。
抽選会などのイベント参加は事前申し込みが必要。公式サイトなどから受け付け。10月2日必着。問い合わせは実行委☎0772(68)5211。丹後ちりめん

イベント案内ポスター
美を語る100人会議開催 参加者募集中
新潟県・県が誇る食や観光、“美”にスポットをあて、県内外にPRする“新潟美人プロジェクト”では、新潟の美や観光について関心を持つ人々を集めて語り合う、100人会議を開催する。開催は2回目で実行日は26日。新潟市から佐渡市に向かう船内で新潟の美を語るパネル討論会を開くほか、佐渡で糸魚川在住の津軽三味線奏者髙橋竹山さんによるトークショーや着物ショーなどを予定している。
実行委員会では、参加費7000円(佐渡汽船カーフェリー往復乗船料含む)で参加者100人を募集している。
申し込み・問合せは新潟美人実行委員会事務局☎025(255)1388。

バラエティーに富む作品が並ぶ
市民芸術祭の総合展 米沢
山形県・米沢市民芸術祭の総合展が、同市の文化複合施設「ナセBA」内のよねざわ市民ギャラリーで開幕。工芸と絵画・彫刻、文学・歴史の各展を皮切りに、多彩な展示が11月まで続く。
工芸展は市内の作家ら約40人が出品し、木工、陶芸、紙細工、刺しゅうに織物、ステンドグラスとバラエティーに富む。作品の配置も工夫され、つるされた御殿まりの下に木製の大皿が置かれ、鮮やかなパッチワークや刺し子のタペストリーに囲まれ、米沢織の着物や帯地が存在感を示す。
絵画・彫刻展は約80人の愛好者らの120点が並ぶ。吾妻連峰、栗子山隧道、獅子踊りなど身近な風景や芸能、桜、ホオズキ、深紅のバラといった静物を題材にした作品が多く、ゴッホの絵の模写、「ピカソの色」で描いた数字パズルなども目を引く。文学・歴史展では市内の団体の会員らによる俳句や短歌、川柳計約90点を紹介。文学同人誌や豆本も展示されている。
各展とも10日まで。9日午前10時からは工芸展の出品作家によるワークショップと作品販売が行われる。
その後は12~17日に書道展と写真展、11月10~12日は華道展がいずれも同ギャラリーで開かれる。

加賀友禅に触れる旅行社の一行
金沢誘客欧州で強化 旅行会社やブロガー招待
石川県・金沢市は欧州からの誘客強化のため、4~6日にイタリアとスペインの旅行会社の担当者やブロガーを招き、伝統工芸の体験や歴史的街並みの散策などを通じて金沢の魅力を伝えた。
4日、一行は兼六園や金沢城公園を見学し、加賀友禅会館では着物の試着を楽しんだ。バルセロナの旅行会社に勤めるマルク・テイシドさん(33)は「実際に見て体験することで、金沢旅行を勧めやすくなる」と話した。5、6日はひがし茶屋街や近江町市場、金沢21世紀美術館などを巡った。
欧州での誘客促進事業は、旅行会社大手エイチ・アイ・エス(東京)とANAセールス(同)の合弁会社「HAnavi」(同)との連携で実施され、今月下旬にはローマで現地旅行会社を対象とした観光セミナー「かなざわ講座」を開く。加賀友禅

手渡された龍郷柄の白大島
銀座に大島の織機 銀座もとじ
東京都・中央区銀座の「銀座もとじ」(泉二弘明社長)は1日、人と作り手が出会う新しい場所として「銀座もとじ大島紬」(大島紬専門店)をリニューアルオープンした。業界初の試みとして銀座の路面店に大島のはたを構えることを発表、関係者を招いてレセプションパーティーを開いた。
ふるさとの奄美から織機を移設し「銀座生まれの大島紬」という、画期的な「見て、聞いて、触れて、心で感じる店舗」が誕生した。泉二さんは「銀座から機の音を響かせる夢が実現した。少しでも街行く人に見てもらって、奄美の伝統文化を知ってもらいたかった」と、感慨深げにあいさつした。
都会で初の作り手となったのは、宇検村に祖母を持つ横浜出身の清田寛子さん。奄美の龍郷町で5年間修業した後、縁あって同社に入社。「あこがれていた織り手の方が背中を押してくれました。島でも銀座でも、1本の糸から織っていくのは一緒。大島紬は、皆で支え合いチームによって出来上がる。このチームのアンカーはお客様です」。客と語り合う織り工として、織機と向かう思いを語った。
清田さんは、この日に向けて1反の白大島を、この春から織っていた。全長13㍍のうち半分を織り進めた6月半ばの頃だった。彼女の姿と、女性らしさが漂う白龍郷のデザインに感動した埼玉県の阿部綾子さんは、早速、夫の勝延さんに相談。「またとない機会」と大島紬では〝先輩の夫〟は大賛成して購入を即決した。
パーティーには、泉二さんと交流のある元ちとせさん、大相撲・里山関もゲストで参加。元さんは「大島紬の工場で育ったようなもの。新曲を出すなどの節目には、必ず大島紬はありましたね」と、深い絆を語ってくれた。奄美大島

糸取りを体験する園児たち
細くても切れない蚕の糸 保育園児が糸取り
長野県・蚕の飼育に取り組む茅野市宮川の私立わかば保育園で4日、年長児58人が初めての「糸取り」を体験をした。飼育指導などで世話になっている岡谷蚕糸博物館(岡谷市)の林久美子学芸員を講師に招き、ゲーム感覚の楽しい方法で実施。蚕が糸を吐き出して作った繭から、細くて、長くて、丈夫なシルクが取れることを確かめた。
同園では昨年度から、年中・年長児が蚕を育てている。教室内に飼育箱を置き、日課として観察や世話をしている。春蚕や夏蚕をもらって育て、園内で卵からふ化した蚕も。命が絶える場にも直面し、生き物に対する優しい心も育んでいる。
糸取りでは園児が4グループに分かれ、事前に林さんが煮た繭を10個ずつ透明容器に入れ、糸口を出してもらい、2本のポールの間を1周ずつリレーしながら巻き付けた。最初は慎重だったが、次第に早く走っても糸は切れないことが分かり、繭の中からさなぎが出てくるまで約1時間かけて達成。糸の束にそっと触れ「柔らかい」「温かい」などと目を輝かせていた。
夢中で取り組む園児たちの姿に宮坂昌一園長は「実体験に勝るものはないですね」と話していた。松岡姫 和木沢絹 今は無き石西社

参拝客を魅了
参道にレッドカーペット 川越氷川神社
埼玉県・縁結びの神様として知られる川越市の氷川神社で、ウエディングファッションショーが開催され、華やかな着物姿が多くの参拝客を魅了した。
ショーは今年で3回目。同神社で結婚式が挙げられることをPRし、和装の素晴らしさを改めて知ってもらうことを目的としている。
神社内にある「縁結び風鈴」の涼やかな音色が響き、スポットライトが幻想的な雰囲気を演出する中、夕方にショーがスタート。参道にレッドカーペットが敷かれたランウエーを、白無垢姿や紋付きはかま姿など、きらびやかな衣装を身にまとったモデルたちが歩いた。大勢の見物客はカメラを向けて、「きれい」などと歓声を上げながら楽しんだ。神奈川県から観光で訪れたという60代の女性は、「和装の素晴らしさを改めて実感した。元気をもらった」と声を弾ませていた。

   幸司さん    拓也さん   美枝子さん
絣と花織 3工房がユニット
沖縄県・琉球絣と南風原花織の産地である島尻郡南風原町で、工房の2代目と3代目の3人が「NUNUSAAA(布人)」と名付けたユニットを立ち上げ絣や花織の魅力を発信し、人とのつながりを広げる試みを始めている。作品そのものよりも作り手や作業工程などの背景に焦点を当てる発想で、インスタグラムなどのSNS(会員制交流サイト)やイベントなどでの情報発信に力を注いでいる。
メンバーは大城拓也さん(43)、大城美枝子さん(53)、大城幸司さん(36)。それぞれの工房で伝統的な絣や花織を継承する一方、ストールなど着物を着る機会が少ない人にも取り入れやすい作品作りにも取り組んでいる。
町商工会の町地域ブランド構築・展開プロジェクトの一環で、事業プロデューサーの江副直樹さん(61)から情報発信や商品開発のアドバイスを受ける。
幸司さんは「これだけ物が氾濫している社会では、PRせず売れるのを待っていては駄目だ」と語る。
3月に立ち上げたホームページで掲載されるのは、3人のさまざまな表情を収めた写真やインタビュー。5月開設のインスタグラムでは、完成した作品のほか、図案製作や糸の染色、織りなどの作業工程の写真が掲載されている。生き生きとした手仕事の魅力が写真1枚1枚からにじみ出る。
「産地の南風原でも、琉球絣や南風原花織を1度も身に着けたことのない人は多く、知名度も全国的には低い」と語る美枝子さん。以前から、商品開発に加えて情報発信の必要性を感じていたという。
拓也さんは「検索でヒットすれば、織りと全く新しい物が結びつくかもしれない。情報発信はいろんな人と関わるための手段だ」と、新商品誕生のきっかけとなる、新しい人との出会いにも期待を込める。
今後ホームページの内容を充実させ、全国各地のイベントなどに積極的に参加していく予定。ぬぬさー

勝田さん(手前)と藤田さん
西陣織で車内はんなり 京都市バス
京都市・京都精華大(左京区)の学生が、西陣織を生かした内装をデザインした京都市交通局のバス「NISHIJIN BUS」が完成し、2日、市勧業館「みやこめっせ」(同)でお披露目された。3日から来年3月末まで、京都駅と二条城(中京区)や晴明神社(上京区)を結ぶ便など1部の路線で限定運行する。
金襴職人の父が廃業を考えているのを知った卒業生の主婦、池上真由美さん(35)が2015年に「西陣織を活気づけたい」と大学に提案。大学は西陣織工業組合(上京区)と市交通局に協力を求め、「西陣」の呼び名が生まれるきっかけになった応仁の乱(1467~77年)の勃発から550年の記念事業として、同組合が実施することになった。
デザイン学部3年の勝田穂波さん(20)と藤田聖香さん(21)がデザインを担当。車内の座席カバーや広告枠に、イチョウやマツの葉などの形をした京菓子をあしらった西陣織を使うことにし、同組合に加盟する織物会社が仕上げた。
西陣織で京菓子が描かれるのは珍しいという。2人は「西陣織に触れ、観光客らに身近に感じてもらえれば」と話した。

着物の魅力を発信
国産の粋を発信 宝絹展
京都市・国産の繭や生糸を使った絹製品を紹介する「純国産宝絹展」が2日、上京区の西陣織会館で始まった。着物ショーなどがあり、一堂にそろう機会の少ない純国産品の魅力を発信した。
繭や生糸、絹織物の生産・流通関係者らによる「蚕糸・絹業提携グループ全国連絡協議会」が5年前から全国で開いている企画展で、京都での開催は2回目となる。国産の繭や生糸の生産量は極めて少なく消滅が危惧されており、会の活動や成果を広くPRすることで理解を深めてもらうのが狙い。
「きものショー」では7人のモデルが順番に登場し、折り鶴柄や赤い振り袖など華やかな着物と帯をPRした。訪れた人たちはカメラを向けて、上品で美しい純国産の製品に見入っていた。
生きたカイコやさまざまな種類の繭の展示、絹製品の販売、手織り体験、京友禅の実演などもある。6日まで。入場無料。

鮮やか和のこじるり
TGCで“和” 小島瑠璃子が着物姿で・・・
埼玉県・大型ファッションイベント「第25回東京ガールズコレクション2017 AUTUMN/WINTER」が2日、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)で開かれた。
ショーにはタレント、小島瑠璃子(23)がに出演、イメージキャラクターを務める着物ブランド「いつ和」の青と白の着物姿で、和傘を手にランウェイに鮮やかに登場。「普段から私も着物を楽しんでいきたい」とほほえんだ。
オープニングは香里奈(33)、土屋アンナ(33)、山田優(33)のトップモデルトリオが飾り、美脚とヒップラインを強調したミニ衣装で度肝を抜いた。タレント、ベッキー(33)は妹でダンサー、ジェシカ(32)と初のランウェイ姉妹共演。俳優で歌手、菅田将暉(24)もサプライズ登場し、ミニライブを披露して盛り上げた。
イベント後、取材に応じたこじるりは「楽しく歩けました。振り袖は自分の気持ちを一歩あげてくれる。すばらしい時間でした」と笑顔。着物について聞かれると「これは、私がデザインしたんです。柄は古典で、外側にブルーがくる感じ、顔周りは明るくなるので白でとお願いした」と説明して、周囲を驚かせた。

バッグを手に取る絵麻さん
西陣織の技 伊ブランド鞄に
京都市・法衣や社寺の飾りに使われる織物生地を手がける西陣の会社が、百貨店大手の高島屋やイタリアの鞄ブランドと協力し、西陣織を生かしたハンドバッグを開発した。法衣の文様のパターンとイタリアの国花ヒナギクを生地のデザインに組み合わせ、和洋両面の味わいを持つ製品を作り上げた。会社関係者は「商品を通して西陣織の技術の高さを知ってほしい」と期待している。
「西陣 岡本」のブランドで商品を展開している岡本織物(上京区)。金糸を織り込んで柄を表現する金襴生地を手掛け、寺院の堂内を飾る敷物や幕、僧侶の法衣などを製造してきた。
西陣織の用途開拓に乗り出したのは約2年前。和装の需要減少に直面する職人の仕事を増やすため、伝統工芸士の岡本圭司さんとデザイン担当の妻絵麻さん(ともに44)が中心となり、織物を用いた犬の首輪やタンブラーを開発してきた。布関連の展示会などに顔を出す中、高島屋のバイヤーと知り合い、日本の伝統工芸を生かした同社のシリーズ製品「NIPPONものがたり」の新商品を企画することになった。
共同開発のパートナーはイタリアの鞄ブランド「ザネラート」。革製バッグの人気モデル「NINA」の裏地に、岡本織物の生地を使用した。円形の文様が等間隔で並ぶ法衣の柄を参考に、絵麻さんがヒナギクの文様をデザイン。ワインレッドを基調としたつややかな緞子地に織り上げた。鞄の口を覆うカバーを開くと、裏地のヒナギク文様が現れる仕掛けだ。
岡本さん夫妻は「西陣は今、産地として停滞気味だが、頑張っている職人さんも多い。新たな仕事を作り、後継者の確保につなげたい」と意気込んでいる。ハンドバッグは、京都や大阪などの高島屋5店舗で6日に発売する。価格は15万5520円。

印尼の着物と帯
着物で印度尼西亜交流 市民団体と久留米大生現地へ
福岡県・着物を通してインドネシアと交流を深めようと、久留米市の市民団体「九州インドネシア文化交流ハラパンの会」と久留米大の学生たちが今月、現地の大学を訪問する。2020年東京五輪に合わせて世界196カ国をイメージした着物を制作する「キモノプロジェクト」で手掛けたインドネシアの着物と帯を持参し、学園祭で披露する予定。「日本の伝統文化を伝えたい」と張り切っている。
インドネシアの着物制作は、天然ゴムの生産地である同国と、タイヤなどゴム産業が発展した久留米との縁で久留米市民でつくる実行委員会が担当。昨年夏、蝋(ろう)を使うインドネシアの染色法に京友禅を合わせた着物を作った。世界遺産のボロブドゥール遺跡の寺院などをデザインした。
ハラパンの会の音成玲子会長(60)は当時の実行委員長。製作費を募る傍ら、国内のインドネシア人留学生と交流を続けたこともあり「ここで終わるのはもったいない」と、インドネシア語で希望を意味する会を立ち上げた。
一方、久留米大法学部は2014年度から、海外でフィールドワークを実践しており、インドネシアにはこれまで3度訪問。昨年7月、地域連携企画の一環として久留米絣のイベントを催した際、会のメンバーが来訪し、着物を通して交流を深めようと意気投合したという。
現地訪問を希望した2~3年生5人は6月から、メンバーから着物の着付けや茶道の作法を学び、同国の言語や文化、習慣などは法学部の佐々木拓雄准教授(インドネシア政治)から指導を受けた。会のメンバーを含め総勢13人が9月下旬、国立スブラス・マレット大を訪れ、着物や久留米絣の浴衣を披露するほか、茶道や日本食を通して和の世界を紹介する。久留米絣

かすり祭宣伝ポスター
久留米絣 13業者が展示販売会
福岡県・久留米絣の織元の半数が集まる広川町で16、17日、恒例の展示販売会「広川かすり祭」が開かれる。製品や素材が市場価格の3割引などで買え人気を集めている。今年は着物の1日レンタル(500円)を実施し、和装で工房巡りや手織り体験などもできる。
会場は同町日吉の町産業展示会館で、織元など13業者が一堂に会する。値段は1000円程度の端切れから100万円近い手織りの反物まであり、シャツ、バッグ、帽子など多彩な製品も並ぶ。色も伝統的な藍色にとどまらず、カラフルな赤や緑色なども楽しめる。
イベントはボンネットバスなどを無料巡回運行し、工房見学をしたり、お茶の試飲をしたりできる。会場では絣のファッションショーや反物を巻き取る競争も。祭実行委の冨久洋企画委員長(42)は「久留米絣は工芸品でありながら手入れが簡単で、プリント柄では得られない素朴感も魅力。触れたことのない人もぜひ体感してほしい」と呼び掛ける。問い合わせは同会館☎0943(32)5555。久留米絣

丹後産地の玄関口
8月度生産実績 丹後織物工業組合
京都府・丹後ちりめんは2020年、創業300年を迎える。
ロゴを作成し誕生日を迎えるのに余念はなく、それに伴うイベント「国内学生と織物事業者とのコラボレーション事業」も順調に進んでいるようだ。一方、恒例の丹後きものまつりin天橋立「きものショー」は、10月15日に開催されるが、モデルの参加者募集や協賛店募集中で(4日まで)、こちらも順調のようだ。そんなこんなで産地も多忙を極めていることと思う。
そんな中での8月の総生産反数は19.448反。昨年同月の21.611反にマイナス2.163反と、2年連続で前年の生産量を下回った。操業日数は19日間で前年と同日数。
品種別の生産量は次の通り。単位反。()内は前年。
△一越・古代=86(59)▼変り無地=3.231(3.745)■小計=3.317(3.804) ▼紋綸子(軽)=1.859(1.903)▼紋綸子(重)=2.528(2.815)△銀意匠・朱子一重=14(5)▼紋意匠・朱子二重=9.891(10.736)▼絽織・紗織=854(1.177)△その他の紋=142(86)▼金・銀通し=766(826)▼縫取・絵羽=77(259)■小計=16.131(17.807) ■合計=19.448(21.611) ▼パレス=482(645)△紬143(127。
前年比、白マークはプラス、黒マークはマイナス、±は0。
丹後ちりめん

後継者求める中村さん
草津の「青花紙」存亡の危機 高齢化で生産者減
滋賀県・友禅染の下絵描きに使われる草津市特産の「青花紙」が、高齢化による生産者の減少に直面している。今年は2軒だけが紙を作っていたが、うち1人は今年限りでの引退を検討。「紙を作る技術を伝えていきたい」と後継者を求めている。
アオバナ(オオボウシバナ・ツユクサ科)の絞り汁を良質のコウゾ繊維を原料ととして薄くすいた和紙に浸み込ませたものでから取れる染料は色が鮮やかで水に溶けやすいことから友禅染に活用されてきた。
青花紙は、搾った汁を和紙に塗って天日で乾かす工程を約80回繰り返して作る。使うときには小さく切って水に浸し、染料を溶かし出す。
かつて青花紙は地域の名産として知られ、最盛期の大正時代には500軒以上が生産していたとされる。しかし、アオバナの花が咲く7~8月の炎天下で花びらを1つずつ手作業で摘み取るため、地元では「地獄花」と呼ばれた過酷な作業や、化学染料が普及したことで、近年は数軒だけが手掛けていた。
生産者の1人、中村繁男さん(88=同市)は10歳のころから親の手伝いで花摘みを始め、70年近く作っていた。最近は体調がすぐれず、重労働をこなすことが難しくなったため、今夏、関係者に引退の意思を伝えた。関係者は慰留しており、中村さんは後継者がいれば技術を伝えたいとしている。
中村さんは「アオバナは全国でも草津にしかない大事な花。紙を作りたいという人がいれば、技を引き継ぎたい」と話している。アオバナを使った特産品づくりなどを進める草津あおばな会(事務局・草津市農林水産課)も今春、青花紙保存部会を立ち上げており、「継承の方法を検討していきたい」としている。

鈴木千恵のアート下駄
「NIPPONものがたり」 全国高島屋
「高島屋では、今日的なライフスタイルの中で「伝統・文化」×「革新」のハイブリットなものづくりによって“新しい価値”をプラスした、魅力あるものづくりをお客様にご提案をする『NIPPONものがたり』を展開しています。今秋も、婦人・紳士のファッション、こども用品、呉服、リビング用品、食料品まで、バイヤーと、日本の産地や伝統技術、国内外のデザイナー・クリエイターが繋がり、ものづくりの力を未来に繋ぐ、新たな商品をお客様にお届けします」と発信。
今秋は特に、日本の技術を受け継ぎ、女性ならではの感性、自由な発想で新風を吹き込む女性職人、女性作家、創造性豊かにものづくりに取り組む女性クリエイターや女性デザイナーなど、「活躍する女性たち」に注目し、紹介していくという。
呉服では、鈴木千恵のアート下駄を展開を展開する。日本屈指の塗下駄の産地静岡市。伝統技術の蒔絵、漆塗り、彫刻など40以上もの工程を経て1点ずつ丁寧に手作りされる高級塗下駄には、昔から多くのファンがいる。
アート下駄を手がける鈴木さんは、下駄の勉強をするため、地元静岡の伝統産業である塗下駄に注目。駿河塗下駄の名人、佐野成三郎氏に直談判して弟子入り。
国産の桐台に、手描きで絵付けを行い、左右1対を2枚1点の絵画作品としてキャンバスにみたて、自由に独創的に女性らしい感性と発想で創る作品は、多くのファンを魅了する。
会期は6日~19日。問い合わせは高島屋各店「NIPPONNものがたり」売場。

並ぶ根付
江戸時代のストラップ飾り 都留で根付展
山梨県・現代のキーホルダーや携帯ストラップの祖ともいわれる「根付ねつけ」。江戸時代の身近な装飾美術で、多くの庶民が印籠や巾着を腰から提げる際に使っていた。
 明治時代以降の服装の中で、日本における根付への関心は低くなり、代わって海外に盛んに輸出されるようになった。その後、根付は本格的に美術品として認識され、近年、海外で高い評価を得る中で、日本においても美術的な評価が高まっている。そんな根付ばかり400点を集めた企画展が、都留市の「ミュージアム都留」で開かれている。
 企画展では、企画した学芸員の案内で、成功に作られた作品の数々も展示されている。9月10日まで。

横浜税関
着物でハマ散策 横浜横浜三塔を周遊
神奈川県・横浜の街を着物で散策しませんか。歴史的な建造物の中で「野だてスタイル」で本格的な点前を学びながら、椅子に座って気軽に抹茶体験ができるイベントが13日に、横浜海洋会館(横浜市)の3階会議室で午後1時半から3時半まで開かれる。
 和の文化を感じた後は、横浜シティガード協会の案内で、1日で巡ると願いがかなうといわれているジャック(市開講記念館)、クイーン(横浜税関)、キング(県庁本庁舎)の「横浜三塔」を徒歩で周遊。横浜レンガ倉庫や横浜中華街などで、着物姿で撮影が楽しめる。
 参加費千円。着付け希望はプラス千円。着物は持参。定員は10人で先着順。問い合わせ・申し込みはいちい会ichiikai.yokohama@gmail.com 。
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