4月のニュース




話  題
         
クロアチアの着物について説明する青柳専務
KIMMONOプロジェクト
クロアチアの魅力を着物に
十日町の着物メーカー

新潟県・2020年東京五輪・パラリンピックでクロアチアのホストタウンに登録されている十日町市の着物メーカー「青柳」は、同国をイメージしたオリジナルの着物を製作し、17日、同社の明石工房でお披露目した。
聖マルコ教会やザグレブ大聖堂など同国の名勝、国花のアイリスなどを手描きし、同社独自の「
染め」や金箔加工の技術で色鮮やかな1着に仕上げた。「様々な宗教や精神性を持つ国内の事情を考慮したい」と話すドラジェン・フラスティッチ駐日大使の意向を反映させたという。
着物の製作は、東京五輪へ向け福岡県久留米市の一般社団法人イマジン・ワンワールドが進める「KIMONOプロジェクト」に呼応したもので、世界196か国が対象。製作費は1着1000万円以上という。
同社の青柳蔵人専務(46)は「スポーツ交流などで十日町市と関係が深いクロアチアならばと参加した。友好関係がさらに深まればうれしい」と話した。
同市栄町の同社本店で27日まで一般公開する。午前9時~午後5時で、見学自由。問い合わせは、本店☎025(757)2171へ。
この活動は福岡市の団体が呼びかけ、国内の全着物産地が参加して196カ国のイメージの着物を制作する計画。小千谷縮の産地、小千谷市も参加している。

きものニュース
作品を手にする、ん太郎さん
施設出身者を成人式で祝う 収益金で支援
栃木県・県内の児童養護施設の子供たちを支援している「短足おじさんの会」は、3月に開催した同会代表、ん太郎さん(65)=本名・荒川憲司=のチャリティー展「100壺展」の収益金を施設出身の子供たちのために成人式の晴れ着の購入に充てることを決めた。社会人になった施設出身者に成人式だけでも晴れやかに着飾ってほしいと、収益金の用途を決めたという。
ん太郎さんによると、同展は、同会発足3周年を機に活動を知ってもらい、収益金を子供たちの応援資金に充てようと開催。美容師を本業に、陶芸展で多数入選するなど陶芸家としても活動してきた、ん太郎さんが、2年間かけて制作した陶芸作品100点を入札形式で販売した。
3月3日~4月4日の1カ月開催し、約4万円を売り上げ、非売品だった受賞作も販売して収益金を増やした。かねてから「成人式を着物を着させ、子供たちを祝ってやりたい」という思いがあった。着物をそろえるには資金不足と思っていたが、チャリティー展をきっかけに、閉店する貸衣装店から話が舞い込み、振り袖15着、男性用羽織はかまセット5組のほか、バッグや草履などの小物類をそろえることができた。
ん太郎さんは「ヘアメーク、着付け、写真撮影までトータルで思い出を作れれば。年齢も20歳過ぎていてもいい」と言い、県外の希望者も受け付ける方針。
着物は、ん太郎さんが経営する美容室「ん・やまの店」(宇都宮市富士見が丘)に用意。写真スタジオも整備する予定で、同会メンバーの協力で準備が整い次第、実施する。問い合わせは同会事務局☎028(636)0321。

播州織のグッズとメンバー
オオサンショウウオグッズ登場 播州織
兵庫県・朝来市生野町口銀谷の女性グループ「いくの銀谷工房」が手作りするオオサンショウウオのグッズに、播州織のバージョンが登場した。クッションや抱き枕などで、肌触りがよく、評判は上々だ。
メンバーは週1回、生野まちづくり工房「井筒屋」に集まって作業。地元の市川に生息するオオサンショウウオを観光客に知ってもらおうと、ポーチ、小物入れ、コースターなど約20種のグッズを井筒屋で販売している。ビーズやボタンで作るつぶらな瞳と、赤い刺しゅう糸で表現した長い口が愛らしく、土産物として人気を集めている。
これまでは主に着物の生地を使ってきたが、お客さんから「綿織物でも作ってほしい」と要望があり、北播磨特産の播州織に目を付けたという。「オオサンショウウオと合わせて、兵庫を代表する地場産業をPRできれば」とメンバーの女性。
オーダーメードにも対応し、自分で好みの生地を組み合わせることもできる。問い合わせは井筒屋☎079(679)4448。

里さんと二階堂さん
大島紬で奄美PVイベントに 二階堂ふみ
鹿児島県・明治期の偉人、西郷隆盛の生涯を描くNHK大河ドラマ「西郷どん」のパブリックビューイングが20日、奄美文化センター(奄美市)で行われ、愛加那役の二階堂ふみさん(沖縄県出身)、里千代金役の里アンナさん(奄美市出身)が登場した。二階堂さんはこの日、龍郷柄の本場奄美大島紬で登場。初めて大島を着たといい、「着物が好きでよく着る機会があるのですが、またちょっと違う感じがします。帰ってきた島で、奄美んちゅとして登場することができたかなと思っています。高級なものとお聞きしていたので、こうして、皆さんの前に登場することができ光栄です」と語った。
会場にはファン1200人が来場し、トークイベント中は、里さんらと島唄を歌ったり、島唄に合わせて踊ったりと楽しんだ様子の二階堂さん。「島唄の方々のすごく温かい空気が会場の中にいっぱいあって、今日はとにかく私も楽しませていただきました。また久しぶりに自分の中でいろいろな思いであったり、感情の揺さぶりみたいなものがあったり、たくさんの出会いがあった奄美に帰ってくることができてうれしかったです」と振り返った。奄美大島

KIMONOで世界を一つに
東京五輪彩る3代目の挑戦 高倉慶応
福岡県・ルネサンス建築を描いたイタリア、ナスカの地上絵をあしらったペルー、国花ゴールデンシャワーの黄色が黒地に鮮やかなタイ。
東京五輪に向けて、世界196カ国を表現した着物を作る「KIMONO PROJECT」を進めている。4月末、完成した100着を福岡県久留米市で披露。モデル全員が手をつなぐフィナーレで「着物が人と人を結び、世界が一つになる」と呼びかけた。銀行員を経て老舗呉服店を継いだ3代目。貸衣装と廉価品に押され、妥協を強いられる職人を目の当たりにした。業界を勇気づける「起爆剤」はないものか。2013年秋、五輪の東京開催が決まり、「日本の民族衣装で彩ろう」と思い立った。
1着の制作費200万円、総額4億円の大事業。当の着物業界から「どんな商売目的なのか」「夢物語だ」と奇異の目を向けられた。なじみの京友禅や西陣織の作家を説いて回り、まず自費で南アフリカなど5カ国分を仕上げた。その出来栄えに「こんな仕事がしたかった」と各地の作家が続き、寄付の輪も全国に広がった。「開会式など公式行事での採用を目標に、すべての国の振り袖の完成をめざす。
「着物の美しさ、日本の伝統文化の力が人を動かし、夢物語がここまで来た。きっと世界の人の心も動かすはずです」。関連記事

蓬莱橋を渡る参加者
着物de蓬莱橋 情緒薫る名所でイベント
静岡県・「世界一長い木造歩道橋」として知られる島田市の蓬莱橋で19日、着物をまとった人たちが歩くイベント「着物de蓬莱橋」があった。
着物を愛好する「しまだきものさんぽの会」が、着物文化の普及と蓬莱橋のPRを目指して昨春から開いている。島田市内を中心に、外国人も含めて約20人が参加した。
色とりどりの着物姿で登場した参加者は、長さ897.4㍍の木造の橋をゆっくりと渡り、歴史ドラマの中にいるような雰囲気を満喫。「着物と蓬莱橋」のマッチングを狙ったカメラマンの姿も見られた。
会の代表の彫刻家土屋誠一さん(68)は「着物と蓬莱橋はよく似合う。着物の名所として、たくさんの人が訪れてほしい」と話した。

着付け体験を楽しむ参加者
まちなかで着付けや野だて満喫 大田原
栃木県・大田原市中心街を歩きながら店の魅力を知ってもらう「与一逸品物語お店回りツアー」の特別イベントが19日行われ、中央2丁目の「みやこや京染店」では女性たちが着付けと野だて体験を楽しんだ。
各店舗こだわりの逸品やサービスをPRする「一店逸品運動」の一環で、同運動実行委員会(岡野繁雄委員長)の主催。参加者12人は2班に分かれ、そろいの法被を着たガイドの案内で4~6店舗を回った。
参加者体験型の特別イベントとして行われた着付けには、女性5人が参加。同店の講師の指導で浴衣や着物を着付けた後、屋外で野だてを楽しみ、近くの薬師堂まで歩いてポーズを取りながら記念撮影も行った。

東武宇都宮百貨店、宇都宮美術館で販売
宮染めの手ぬぐい 館外プロジェクト
栃木県・木綿や絹を染色する宇都宮市伝統の「宮染め」の技術で、大谷石の産地・大谷や市中心部を流れる田川など「宇都宮らしさ」を表現したデザインの手ぬぐい5種類が商品化された。宇都宮美術館が市民や宇都宮大の学生らと取り組んだ「館外プロジェクト」で創作されたデザインを採用。同館は「多くの人たちに宇都宮らしい普遍的な柄として感じてもらえたら」と期待する。
館外プロジェクトは2015年度、「地域産業とデザイン」をテーマに掲げられた。染料を注いで染める日本独自の型染め「注染ちゅうせん」の技法を受け継ぐ「宮染め」。江戸時代から続くその伝統の再生に取り組んだ。
プロジェクトでは、宇大で建築を専攻する学生たちが、かつての工場跡を示したマップを作製したりワークショップを開いたりして、宮染めを学んだ。

今回、手ぬぐいのデザインに採用されたのは、プロジェクトで公募し、大賞や準大賞などに選ばれた5点。大谷石の採掘場壁面に見られる手掘り・機械掘りの規則的な掘り跡を表現した「大谷石採掘の痕跡」、宇都宮城に由来する市章「亀甲」を白で浮かび上がらせた「宮ドット」など、宇都宮らしさをモチーフに、創作された。
県内で4月から展開されている大型観光企画「デスティネーションキャンペーン」に合わせ、商品化された。プロジェクトに加わった老舗の染色業者「中川染工場」や東武宇都宮百貨店が協力した。商品は「宮の注染を拓く手拭」と名付けられた。
田川やその支流が入り組む自然環境により、宇都宮は大正から昭和の戦前まで注染の一大拠点となり、数十軒の染色業者が軒を連ねていた。主力製品は浴衣や手ぬぐいだったが衰退し、現在、染色業を営む工場は3軒にまで減少した。美術館の橋本優子主任学芸員は「キャンペーンをきっかけに商品化されたが、流行に左右されることなく宇都宮を代表するデザインとして長く愛されてほしい」と話す。

B5変判
はじめてきものきほん事典 森田空美著
結婚式、葬儀・告別式などで着るフォーマルきものから、カジュアルきものまでを、合わせる帯や小物、着用する際の決まりごととともに紹介。さらに、着付けとお手入れをわかりやすい写真を使って解説されている。
目次は、第1章 きものの基本  第2章 フォーマルきもの  第3章 カジュアルきもの  第4章 季節ときもの 第5章 着付けとお手入れ  索引 で構成されている。
単行本160頁 出版社世界文化社 定価2160円(税込)。
著者の森田さんはきもの研究家で、東京・青山できもの教室を主宰。雑誌やテレビで着付けを行うほか、全国各地での講演会、商品企画等に携わる。著書に「森田空美のシンプル美着付け」などがある。きものTPO

紹介する長谷社長
伝統の浜ちりめん イマ風に
滋賀県・着物の素材として知られる長浜市伝統の絹織物「浜ちりめん」を現代風にマッチさせようと、ボディータオルやランプシェードなどを製造するシルクライフジャパン(長浜市)。長谷健次社長(45)は「浜ちりめんの素晴らしい製造技術を知ってほしい。地場産業を活性化させたい」と意気込んでいる。
浜ちりめんは、撚りのないたて糸と、強い撚りをかけたよこ糸を交差させて織る。緯糸が元に戻ろうとするため、生地の表面に「シボ」と呼ばれる小さな凹凸ができるのが特徴。滑らかな肌触りと光沢があり、京友禅や加賀友禅に使われる最高級品。
ただ最近では、着物の需要減で浜ちりめんの需要がめっきりと減ってしまった。普及活動に励もうと、2008年4月、浜縮緬工業協同組合(長浜市)の青年部員らが集まって勉強会をスタート。着物以外に焦点を当てて開発したのが、生シルクのボディータオルや、浜ちりめんを使ったランプシェード、名刺入れ、カードケースなど。名刺入れの場合、紫や水色を使い現代風の色合いに仕上げた。
浜ちりめんを製造する際、通常は織物に触れた時のしなやかさを出すため、生糸の表面を覆っているセリシンと呼ばれるタンパク質を落とす「精練」をする。一方、精練をせずにセリシンを残したままにすれば、ナイロンタオルのような肌触りと保湿効果、抗酸化作用が期待でき、「ボディータオルに活用できる」と判断。入浴用のタオルとして適切な肌触りにするため、糸の密度や太さなどの調整に苦心し、開発に半年かかったが、長谷社長は「アトピー性皮膚炎の子どもにも使うことができ、効果があった」と振り返る。
着物は、幅38㌢の反物を加工して仕上げるが、同社では洋装に対応できるように拡幅にも取り組んでいる。長谷社長は「横幅120㌢以上に織り上げたい。有名ブランド服の生地として活用してもらえるようにしたい」と話す。
<ルクライフジャパンは、2010年2月、浜ちりめん製造会社「南久ちりめん」(長浜市)など浜縮緬工業協同組合有志グループ4社で立ち上げた共同会社。問居合わせは同社☎0749(62)0720。浜ちりめん
   14日ー20日
記者会見する皐月弁護士
次々販売から高齢者護れ 専門弁護団を結成
奈良県・次々販売は、1人の消費者に対し、業者が商品などを次々と売りつける悪質商法。着物や宝石、布団など高額な場合が多く、消費者1人を複数の業者がターゲットにすることもある。展示会に呼び出す商法や悪質な訪問販売、催眠商法、リフォーム名目の請求といった手口があり、詐欺や特定商取引法違反が疑われるケースも多い。
国民生活センターによると、次々販売に関して2013年度に寄せられた相談は4892件に上り、その後も3000~4000件前後で推移。1人暮らしの高齢者の親族からの相談が多く、孤独感や認知機能の低下に付け込む悪質な事例が後を絶たないという。
皐月弁護士は17日に記者会見を開き、「高齢者が狙われやすく、県内でも被害が絶えない。高齢化が進む中で被害はまだまだ続くことが懸念される」と弁護団設立の経緯を説明。また、「訪問販売に必要な契約書の交付をしていなかったり、経済活動能力がないと認める医師の診断があれば、商品の売買を無効にできる場合もある」と指摘し、県内での被害撲滅への決意を語った。
初回の相談は無料。弁護団への問い合わせは事務局長の今治周平弁護士☎0742(22)7790へ。

挙式第1号の新婦紫乃さん新郎浅野さん
有松絞で神前結婚式提案 有松天満社
愛知県・東海道沿いの古い街並みが残る名古屋市緑区有松で、有志が地元資源を生かした神前結婚式の受け付けを始めた。新郎新婦に有松絞の衣装を貸し出し、歴史ある有松天満社で式を執り行う。19日には第1号の結婚式を開催し、好評の滑り出しを見せた。
有松天満社の氏子組織で総代長を務める山上正晃さん(48)が友人の結婚をきっかけに、有松の魅力を生かし結婚式の開催を提案。有松絞の着物を取り扱う「竹田嘉兵衛商店」が協力することになった。
有松天満社は200年の歴史を誇る社殿が残り、伝統と格式の高さが特徴的。新郎には羽織の下に着る衣装として有松絞の浴衣を、新婦にはシルクで総鹿の子絞りの白無垢や絞り染めを施した色打ち掛けをそれぞれ用意した。
19日に開かれた初めての結婚式では、地元のまちづくり団体に所属する浅野翔さん(30)と紫乃さん(31)が厳かな雰囲気の中、親族や地元住民約40人の祝福を受け、夫婦の契りを交わした。
翔さんは「有松絞の白無垢を着た妻は、めちゃめちゃきれい。日の光に当たるとキラキラと輝いて特別な魅力がある」と語り、紫乃さんも「伝統的な式を挙げることができて身が引き締まる思いです」と喜んだ。
結婚式を企画した山上さんは「有松の歴史ある資源を生かして人生の門出のお祝いを手伝えればうれしい」と話していた。結婚式の問い合わせは、山上さん090・1562・2074へ。有松絞り

訪問着「スパークル」
米沢の新田さんが快挙 日本染織作家展
山形県・世界に誇る染織の技を競う今年の「日本染織作家展」で、創業134年の老舗工房・新田(米沢市)の会長新田英行さん(69)が出品した訪問着「スパークル」が、同展初となる2度目の衆院議長賞(最高賞)に輝いた。「早春の米沢」をテーマに黄色、青、緑、白などで草花の芽吹き、豪快に流れる雪解け水、残雪などを表現したという。輝くような色合いや巧みな糸の使い方が高く評価された。
主催する日本染織作家協会(京都市)によると、衆院議長賞は2014年に創設された。新田さんは15年にも紬織着物「プリマベーラ(春)」で同賞を獲得している。今回の作品について「一番好きな季節の光景。煌めきなどを意味する『スパークル』の名の通り、はじけるような春の日差しが残雪や水しぶきに当たる瞬間を表現した」と話している。
新田さんは「現時点の自分の完成度を確かめるために出品を続けている。どう評価されるかで、次のステップにつながる。米織の技と魅力を発信し続けたい」とさらなる意欲を語った。
最高賞に輝いた「スパークル」を含む作品の展示会は29日~6月3日に東京都美術館(台東区)で開かれる。入場無料。また、7月14日に新田の工房で開かれるワークショップ「べにばなSAI2018」でも披露する。

弥三右衛門間道
博多織東京で新作展 総理大臣賞にはかた匠工芸
東京都・第62回新作博多織展(福岡市など主催)が16日、日本橋三越本店で始まった。
博多織は121点が出品され、計31点が入賞した。審査の結果、最高賞の内閣総理大臣賞は、はかた匠工芸(福岡県大野城市)の袋帯「手織 弥三右衛門間道」に決まった。
はかた匠工芸の作品は、幅広い世代に似合う現代的な色調で伝統の献上柄を生かした点が支持を得た。博多織工業組合の寺嶋貞夫理事長は「作り手も若い世代が増え、博多織伝来777年にふさわしい作品がそろった」と話した。
東京展は22日まで。6月6~12日、福岡市天神の博多大丸でも展示される。下秋月の博多織

着物の魅力発信
着物の魅力「ごったく」で発信 十日町で工場見学会
新潟県・着物の生産地として名高い十日町市で、3日間にわたって繰り広げられる着物工場の見学イベント「~職人探訪~十日町きものGOTTAKU(ごったく)」が17日に始まった。産地を挙げた着物工場の見学イベントは全国で初めて。伝統を引き継ぐ職人の技や、着物に携わる人の思いを感じることができる内容となっている。市は着物づくりの魅力を発信することで、交流人口の拡大や産業振興につなげたい考えだ。19日まで。
十日町市は織り、染め、絞り、メンテナンスなど多くの工程が一貫して生産される着物工場が多いのが特徴で、「着物の総合産地」ともいわれている。ただ、同市の着物の生産量は昭和55年ごろをピークに激減し、現在はピーク時の約20分の1程度。停滞する着物産業を盛り上げようと、県や市、市内の着物メーカーなどが協力し、3年前からイベントの構想を練り上げてきたという。
県十日町地域振興局によると、イベントには13社が参加し、3日間で計約700人が見学に訪れる予定だ。イベント名に入っている「ごったく」は、地元の方言で「人をもてなすお祭り」や「にぎやかな騒ぎ」といった意味が込められている。
イベント初日には昭和13年創業の着物メーカー「青柳」の明石工房(同市)で記念式典が開かれ、関口芳史市長は「産地のさらなる発展に結びつけたい」と強調。青柳安彦社長は「十日町の着物を知ってもらうのが大きな目的。見学者に感動を与え、着物のブランド化につなげたい」と話した。
式典後には工房で見学会も行われ、各工程を任されている職人らが実演を交えて作業について詳しく説明した。約20人の見学者たちは、おけに着物を詰めておけごと染液に浸す「おけ染め」と呼ばれる工程に興味津々の様子。柏崎市の会社員、大矢宏美さん(28)は「職人の技術を見学し、着物がどのように出来上がるのかを知ることができてよかった」と笑顔を見せ、十日町市の公務員、笠原あすかさん(26)は「いつかは自分も十日町の着物が着たい」と目を輝かせていた。関連記事

「着物で歩いて」と井上さん
「原鶴温泉」着物で歩こう 新事業開始
福岡県・朝倉市の原鶴温泉旅館協同組合と元市観光大使の女性が20日、宿泊客らがレンタルの着物をまとって温泉街をそぞろ歩く新事業を始める。この日は、昨年7月の九州豪雨で中断した温泉街名物「鵜飼い」の再開初日。原鶴温泉は豪雨で客足に影響が出たため「新名物でにぎわいを呼び込みたい」と意気込む。
温泉街を中心とした活性化策を練っていた組合と、朝倉市観光大使「女王卑弥呼」を2年前に務めた太宰府市の着付け師、井上こえださん(31)が協力。九州経済連合会が支援する。井上さんが家庭に眠る着物の提供をインターネットなどで呼び掛けたところ、小紋約50枚のほか、帯やバッグなど小物が集まった。
着物のレンタルは土日、祝日の午前10時から。返却は午後5時まで。予約が必要だが、着物が空いていれば当日も受け付ける。料金は小物を含め、男女とも4000円。旅館「泰泉閣」内の瑞霞庵ずいかあんで着付けする。瑞霞庵内の簡易スタジオで写真撮影ができる。
20日の受け付けは、午後1時から6時まで。予約した先着10人に限り、鵜飼いの屋形船の料金が無料になる。
井上さんは「温泉街の前を流れる筑後川の河川敷を歩くのも風流。うきは市などの近隣の観光地に着物で出掛けてもらってもいい」とPR。組合の庄崎茂事務局長は「外国人客にとっても、温泉街での着物体験は魅力的に映ると思う」と話し、原鶴温泉の新名物に育つことを期待する。
井上さんと組合は着物の寄付を募っている。問い合わせは旅館組合☎0946(62)0001。

コンセプトは原点回帰
2018カープ浴衣 アシスターが発売
着物製造販売のアシスター(福山市)は、プロ野球・広島東洋カープをモチーフにした「カープ浴衣」を発売した。球団ロゴや人気選手の名前、背番号などが入れられている。
ラインナップは25・新井貴浩選手、33・菊池涼介選手、51・鈴木誠也選手、14・大瀬良大地投手、新たに加わった22・中村奨成捕手と、背番号なし、スラィリーモデルが用意されている。
「他球団には無い一体感と熱い想いが広島県人として誇らしく、心待ちにしてるとっておきの非日常を極上の1日に格上げする、そんな商品になって欲しいとの思いを込めました。70年以上の間、和装の縫製会社の一線を派手ではなくとも挑戦し続けてきた弊社が魅せる『本気』を詰めた商品です」とアシスター。問い合わせ株式会社アシスター☎084(943)9625。

手描き着物(訪問着)
深沢紅子の「和」楽しむ 盛岡で企画展
岩手県・深沢紅子の企画展「和を楽しむ」は、盛岡市紺屋町の野の花美術館で開かれている。同市出身の深沢紅子さん(1903~93年)が着物やびょうぶに描いた作品を通じ、和の世界との関連を探る。
帯に手描きした作品や油絵、水彩画など50点を展示。夫の深沢省三さんのうちわ絵と油彩画の2点も含む。
紅子さんは東京女子美術学校油絵科を卒業しているが、入学時は日本画科だった。12歳頃から池田龍甫に日本画を師事しており、「和」は根の部分にあったといえる。8月5日まで。有料。

ユニークな帯の作品が並ぶ
帯が変身 札幌で着付け教室が展示会
北海道・タンチョウヅルや若武者、風に立つ波。自宅のたんすに眠る着物の帯をさまざまな形に結んで表現したユニークな展示会が15日、札幌市中央区の大地みらい信用金庫札幌支店で始まった。
結心ゆいしんと名付けられた芸術作品で、着付け教室「きの和装学苑さくらの会」(札幌)が主催。師範や生徒ら約30人が60点ほどを出展した。金や銀、緑などさまざまな色の複数の帯を組み合わせた作品も並ぶ。
同学苑総本部(鹿児島)が考案し「未利用の帯を活用しませんか」と全国に広めている。すてきな作品になれば、「たんすの肥やし」となっていた帯も喜ぶはず。平日午前10時~午後4時。23日まで。入場無料。

毎週火曜日休館
加賀友禅の華展 加賀百萬石五彩を纏う
山梨県・南巨摩郡身延町西嶋のなかとみ現代工芸美術館で7月1日まで、企画展「加賀百萬石 五彩を纏う加賀友禅の華展」を開いている。
加賀国独特の無地染め「梅染」からはじまり、17世紀中頃には加賀御国染と呼ばれる技法が確立され、宮崎友禅斎により大きく発展した加賀友禅。
本展では、加賀五彩、写実的な草花模様を中心とした絵画調の柄、外ぼかし、虫食いといった特徴を見ることができるほか、近代から現代にかけての加賀友禅の着物が展示されている。
「培われた伝統は、現代の新しい風と共に、今なおその歩みを止めることなく継承されています。繊細な日本の心と、染めの心を絶えることなく伝える加賀友禅。伝統と現代が融合する染めの神髄を、ぜひその目でご堪能ください」と同美術館。加賀友禅

会館を案内する手塚さん(右)
富岡商工会議所会館で内覧会 50人が参加
群馬県・先月完成した富岡商工会議所会館(富岡市富岡)の特別内覧会がこのほど開かれ、設計を手掛けた手塚建築研究所(東京都)の手塚貴晴さんが関係者50人を案内した。
明治期に建てられた旧吉野呉服店の跡地を活用。木造2階建てで、製糸場のトラス構造と面構造を組み合わせた。壁のガラス沿いに、養蚕で使う「まぶし」をイメージした組子細工を施している。手塚さんは「歴史ある街並みを再生し、未来へつながるイメージで設計した」と説明した。小堀良夫会頭は「市民や観光客が気軽に集える場所にしたい」と期待を込めた。

開催時間は10時~17時
遠州織物イベントで魅力発信 浜松
静岡県・浜松市千歳町のAnyと新浜松駅北側高架下の2会場で19・20日、「はままつ染め織りマーケット」が開催される。
浜松市は遠州綿紬や注染染めなど遠州織物の産地で、江戸時代から続く伝統産業。生産者と消費者をつなげ、遠州織物をPRするために、2年前から地元で活動する遠州織物の作家を集めたイベントを開催。昨年は両日ともに1000人を集めた。今年はさらに規模を拡大し、体験できる職人ゾーンを設け開催する。
Anyでは作家ゾーンを設置。26人の作家が出店し、遠州織物の小物や雑貨、浴衣、洋服などさまざまな織物を販売。遠州織物の高品質で豊かな風合いの特徴を生かした作家こだわりの作品を並べる。
新浜松駅北側高架下には職人ゾーンを設置。遠州織物を生産する企業や団体、18団体が出店。販売だけでなく、注染染めの体験や実演、手織り体験などができる。ほかにもオリジナルコサージュを作るワークショップや、別珍やコーディロイなどの生地を作るための大事な工程「カッチング」を体験できるなど、ワークショップだけで9つ用意。職人の技術の高さを目の前で見ることができる。
「作家の中には他の地域から浜松に来て、遠州織物の魅力を知り活動を始めた人も多い。イベントを通して遠州織物の多様性がわかる。若い人たちに遠州織物に興味を持ってもらうきっかけになれば」と杉浦さん。「着るものや使うものを購入する際の選択肢の一つとして、生地から選ぶという選択肢が増えてほしいと願っている。体験を通して遠州織物の本質的魅力を体感してほしい」とも。

こいのぼりと記念撮影
こいのぼりに映える銘仙 国立新美術館
東京都・群馬県のいせさき銘仙の会(杉原みち子代表世話人)のメンバーらが13日、東京・六本木の国立新美術館で開催中の展覧会「こいのぼりなう!」を伊勢崎銘仙の着物姿で訪れ、来場者に魅力をPRした。
同会と伊勢崎市観光物産協会のメンバー、県内の職人ら10人が軽くて涼しい単衣銘仙などで集合した。桐生など全国各地のテキスタイルで作られた約300匹のこいのぼりやトークショーを見学し、他の来場者の目を引いていた。
伊勢崎銘仙の併用
復活に携わったテキスタイルデザイナー、須藤玲子さんがこいのぼりのデザインを手掛けていることから訪問した。銘仙の話 銘仙が面白い

着物のある風景を表現
着物の魅力発信 装賀学院40周年でショー
岐阜県・装賀きもの学院(岐阜市)の創立40周年記念式典ときものショー「伝え継がれるきもの 明日への予感」が13日、同市の長良川国際会議場で開かれた。出席者が節目を祝い、着物の魅力を伝える華やかなショーを楽しんだ。
同学院と、和文化の普及に取り組むNPO法人和の未来、学院の資格取得者らでつくる装賀会が主催。学院は1978年の創立で、現在は県内外に教室を展開。式典には約1500人が出席した。
式典では、学院の安田多賀子院長が「40年は毎日が新鮮で楽しい日々が多かった。今後もすべき仕事が積み重なっているので協力してほしい」とあいさつし、野田聖子総務相らが祝辞を述べた。長年着物の振興に努めた学院講師の表彰もあった。
ショーでは、結婚式や成人式といった着物のある風景をステージ上で表現。中国・南宋の衣装やイタリアの古典的なドレス、日本の十二単なども披露され、日本の着物をはじめとした東洋と西洋の伝統衣装が競演し、会場の目を引いていた。

写真はイメージ
着物で世界を表現 伊賀でモデルを募集
三重県・2020年の東京五輪に向けて世界196の国、地域をモチーフに制作が進む西陣織の着物23着を展示し、モデルが着物姿で歩く「伝統美×世界のKIMONOコレクションinIGA」が7月5~8日、伊賀市の市文化会館である。主催の市文化都市協会はモデル15人程度を募集している。
着物の制作は一般社団法人イマジンワンワールド(福岡県久留米市)が進めている。各地の和装業者が協力し、伊賀市で伝統的工芸品「伊賀くみひも」を手掛ける7店も帯締め作りの一翼を担う。
同協会の企画に県組紐協同組合などが協力。8日開催のメインイベント「世界のKIMONOショー」でプロのモデル5人と一般公募の15人ほどがステージで着物を披露する。
条件は18~35歳の女性で身長が158㌢以上170㌢以下。モデルに選ばれると当日のチケット10枚(1万円分)の買い取りも条件。締め切りは5月31日。オーディションは6月2日、出演者のウオーキング講習会は6月16日。申し込みや問い合わせは同協会☎0595(22)0511。伊賀組紐

ドレス姿でライブする来場者
着物、ドレスでライブ満喫 貸衣装店が開催
富山県・射水市新湊地域の内川周辺で、地元の貸衣装店「おきがえ処内川KIPPO」と、イベント企画・運営会社「べにコーポレーション」が、音楽ファンに着物やドレスに着替えてライブを楽しんでもらう企画をスタートさせた。風情ある街並みに加え、日常生活では味わえない体験をセールスポイントに誘客を図り、地域活性化を目指す。
内川周辺に特設ステージを設け、2カ月に1回のペースで週末にライブを開催する。来場者はライブに先立ち、キッポで好みの着物やドレスを選んで着用。出演者の衣装もキッポが用意する。

大内会長と遠藤議員(中央)
五輪会場の日の丸紅花で染めて 紅花生産組合
山形県・2020年東京五輪・パラリンピックのテーマカラーに「紅」が選ばれたことを受け、県紅花生産組合連合会(大内理加会長)はこのほど、大会組織委員会に県産紅花の使用を求める要望書を提出した。県内で連綿と受け継がれてきた紅花文化をアピールし、会場に掲げる日の丸を紅花で染めることなどを提案した。
テーマカラーに選ばれたのは「紅」と「藍」で、大会の会場や都市の装飾に使用される。県内で紅花栽培が始まったのは室町時代末期とされる。江戸時代には質・量ともに日本一を誇り、「諸国産物見立相撲」番付で最上紅花は西の関脇「阿波の藍玉」と並び、東の関脇に名を連ねている。
要望書には「メーンポールに掲げる日の丸を県産紅花で染める」「選手らが使用するネクタイなどに県産紅花を使用する」など3項目を盛り込んだ。大内会長のほか、生産者代表として今野正明、長瀬正美両副会長が大会組織委を訪れ、組織委会長代行を務める遠藤利明衆院議員(県1区)に要望書を手渡した。懇談では、組織委の関係者に紅餅や乱花の実物を披露した。「国旗国歌法」で、国旗の様式として日の丸部分が紅色に定められていることも話題に挙がったという。大内会長は「本物の『紅』が山形に残っていることを発信したい」と話していた。紅花

着物姿で市街地を練り歩く参加者
十日恵比須大祭に着物でパレード 与賀町
佐賀市・商売繁盛や家内安全を祈願する「十日恵比須大祭」が9日、与賀町の佐賀恵比須神社で始まり、関係者や市民ら約100人が佐賀市内を着物姿でパレードした。
同市に多数あるえびす像を利用した町おこしに取り組む団体「恵比須DEまちづくりネットワーク」が、2011年から前夜祭の「宵えびす」に合わせて毎年開いている。参加者は色とりどりの着物姿で集まり、ササの葉にタイや小づちなどの縁起物の飾りを付けた「福笹」を手に、佐賀玉屋から同神社まで練り歩いた。行く先々で「きんしゃい、きんしゃい。ササ持ってきんしゃい」という掛け声とともに福笹を振り、地域の商売繁盛を願った。
10日は同神社で午前8時半から獅子舞を披露、同10時、正午、午後2時には餅投げが行われた。

正義ゆかりの花嫁衣装
松方正義ゆかりの花嫁衣装 磐田で展示
磐田市上野部のシルクロード・ミュージアムで31日まで、明治時代に活躍した政治家松方正義ゆかりの花嫁衣装を展示している。
出展しているのは絹糸で松竹梅柄の手縫いの刺しゅうを施した打ち掛けと職人が3年かけて製作したとされる総絞りの振り袖2着。
松方正義の五女梅子と夫で実業家の堀越角次郎の娘が嫁入りするのに合わせ、第2次世界大戦のさなかに都内の老舗呉服店の職人を自宅に呼んで作らせたという。
同ミュージアムの鈴木鉄男館長は「現代では材料をそろえるのも難しい、日本に一つしかない貴重な着物」と話した。
問い合わせは同ミュージアム<☎0539(63)5050へ。加賀友禅
   7日ー13日
あ新感覚の作品が目を引く
丹波布 伝習者ら成果190点即売展
兵庫県・丹波市青垣町、市立丹波布伝承館の長期伝習教室の指導者や修了者らでつくる「丹波布技術保存会技術者協会」の作品展が12日、同市柏原町の旧西垣家住宅で始まった。14日まで。
丹波布は手紡ぎの糸を草木で染め、縦糸に木綿、横糸に絹を交ぜ織りして作る伝統工芸品。茶、紺、緑などのしま模様を表現し、紡ぎ、染色、織りの全工程が手作業で化学染料は使わない。製造技術は国の無形文化財に指定されている。
旧西垣家住宅は、明治後期の建築当初の姿を伝える貴重な建物として3月末、国の登録有形文化財に登録された。同技術者協会が住宅を展示会場に活用し、2013年から年1回、作品展を開いている。反物や着物、帯のほかキーホルダーやブックカバーなどの小物を含む約190点を展示、即売。模様や色遣いに新しい感覚を取り入れた作品もある。問い合わせは同協会事務局090(6435)9625へ。

達下さんの「嫁ぐ日」
着物フォト師弟ダブル受賞 黒沢尻北高写真部
岩手県・北上市常盤台の黒沢尻北高の写真部顧問の実習教諭達下才子さん(61)は、着物姿を被写体とする第20回きもの姿ほのぼのフォトコンテスト(日本きもの連盟主催)で、大賞に次ぐ特賞「日本きもの連盟会長賞」に輝いた。同部の中舘遼子さん(2年)も「日本の夏・秋の思い出賞」に入賞。意欲的な撮影活動を続ける同部は、ダブル受賞に沸いている。
全国から2259点の応募があった。達下さんの作品「嫁ぐ日」は、一関市厳美町の伝統的な嫁入り行事むかさり行列で、儀式が終わった女性のほっとした表情を捉えた。審査委員は「花嫁の初々しさに、背景の柱の木目が持つ時間経過が対照的に写り、感じる情報量の多さ、見どころが満載」と高く評価した。
初の特賞に達下さんは「最後まで粘ったからこそ撮影できた1枚。生徒と一緒に賞に入り、最高にうれしい。幸せな一瞬が伝わるような記憶に残る写真を撮っていきたい」と被写体を追い続ける。
中舘さんの作品「一筆入魂」は、文化祭での書道部のパフォーマンスをバランス良く撮影した。「一生懸命な様子を表現したかった。入賞はうれしいが、表情がもっと見えれば良かった」と課題を口にする。

着付けをする尾崎さん
「きもの・で・街歩き」 着物と川崎の魅力を世界へ
神奈川県・着物ファンを増やすとともに川崎の魅力を伝えたい。「みやうち着物学院」(川崎市)の尾崎弘子学院長(72)は、着付けと市内観光のパック企画や、商業施設と連携して着物で街歩きをする企画などを通じ、着物文化の普及に努めている。
尾崎さんは成長や季節の節目で着物をあつらえてくれた母の影響で着物が好きになった。出産後に着付け教室に通った後、40年ほど前に学院を創設。約5000人を育て、着付師や美容学校の講師として活躍する教え子も多数いるという。
着物やそれにまつわる歴史を伝えようと、研究会をつくり、中高生向けのマナーコンテスト、群馬県の富岡製糸場や青梅きもの博物館(東京都青梅市)の見学会などを行ってきた。
2年前からは「きもの・で・街歩き」と題して月1回、着物姿で多摩区の日本民家園を見学したり、和太鼓や三味線の演奏を聴いたりする催しを企画。会場を借りて着付けの時間を取る回もあった。25回目となった4月22日は、フィリピンやタイ出身で日本に住む親子を含め23人が参加。
同イベントの詳細は学院のホームページで見られる。

着物店を開いた齊藤さん(右)
出石の魅力若者に発信 奮闘する地元女性
兵庫県・出石ちりめんでも知られる但馬の小京都豊岡市出石町の城下町で、地元の女性たちが地域の魅力を再発掘しようと奮闘している。散策地図を作ったり、若者向けの着物店を開いたり。特に地元の子育て世代や若者たちに、地域をより楽しんでもらえる取り組みを加速させる。
同町田結庄に今春、若い女性らをターゲットにした呉服店「小さなきもの屋 ふらり」がオープンした。同市庄境の呉服店の3代目齊藤愛織さん(26)が「すごく着物が似合う」と出石のまちにほれ込み、古い建物が並ぶ一角で開業。齊藤さんは「若い世代は着物と縁遠くなりがち。身にまとえば、同じ風景でも違って見える着物の面白さを伝えたい」と話す。
日高高校を卒業した後、介護福祉士として働いていた齊藤さん。2015年、祖母の病気を機に、亡き祖父が起こした京友禅を扱う呉服店の3代目として、呉服の世界に入った。本店の顧客向けに、出石の町歩きイベントなどを企画した経験から、開店を思い立った。2代目の母も背中を押してくれたという。
同店は、フォーマルな本店とは逆に「ジーンズみたいに普段着感覚で使える着物」をモットーとする。商品は比較的低価格な国産で、気軽に洗濯できる木綿の天然素材にこだわった。新潟県の片貝木綿、柔らかくて着心地の良い福岡県の久留米絣を扱う。片貝木綿は祖父が自分のために初めてあつらえてくれた思い出の品でもある。「気負うことなく、気軽に着物に触れてもらえるはず」と齊藤さん。
店内には、チェック柄やパステルカラーなどカジュアルな色合いの生地が並び、特注した出石焼の帯留めや水引の髪飾りも人気。帯やかばんなどの雑貨も豊富にそろう。齊藤さんは「少しでも興味があれば、ふらっと入ってきてみてほしい」とPRする。同店☎0796(34)8318。出石ちりめん 小千谷の織物 久留米絣

着物や帯の提供も
着物プロジェクトへの寄付 唐津で110万円突破
佐賀県・2020年の東京五輪に向けてボスニア・ヘルツェゴビナの着物制作に取り組むKIMONOプロジェクト唐津実行委員会への寄付が110万円を突破した。全国に拡大する取り組みは企業や団体が大口出資するケースが多いが、唐津は全額寄付で賄う。賛同の輪が少しずつ広がっている。
アメリカなど5カ国の着物を同時展示した旧大島邸会場では入館者に寄付を呼び掛け、3万7160円が集まった。その多くがコインだったが、着物の説明役を担当した手島久美子さん(62)は、「趣旨を話すとみなさん『いいことね』って入れていただいた」と賛意が大きな輪になることを期待する。
寄付は個人が一口5000円、法人が一口2万円(複数口歓迎)。寄付をした人には着物完成後、デザインをモチーフにしたオリジナル手ぬぐいを進呈。問い合わせは唐津商工会議所☎0955(72)5141。

和服の素晴らしさを語る小此木さん
訪日客に着物を 横浜に「楽しむ会」
神奈川県・絹の輸出拠点として発展し、今ではクルーズ港としてにぎわうミナト横浜で、着物に親しむ市民サークル「横浜和服を楽しむ会」が発足し、第1回会合が9日夜、横浜市中区の勝烈庵馬車道総本店で開かれた。市内で活躍する経営者や文化人ら17人が参加した。
「客船で横浜に訪れる外国人客に、着物姿を通して日本文化の素晴らしさを発信したい」と会長の小比木歌蔵さん。友人で同区の在住の池田喜政さん(66)、竹内和彦さん(66)らと意気投合し、同会を立ち上げた。
美食を味わいながらスピーチを楽しむ「食談義」に小比木さんが登場。横浜大港さん橋国際客船ターミナルを管理運営する「指定管理者」の代表として、3月から始めた客船の見送りキャンペーンを紹介。来館者数が急増したことや、港と市民を結びつけることで客船受容野観光客をさらに呼び込むことへの意気込みを語った。
当面は会員を公募せず、会の運営方針は今後決める。年4回ほど市内の老舗で「食談義」を開くほか、8月には浴衣姿でミナト横浜を楽しむ。

「天蚕の山つけ」される皇后さま
皇后さまから雅子さま継承へ 養蚕
東京都・天皇陛下代替わり後、皇后となられる皇太子妃雅子さまが、皇居内での養蚕を皇后さまから引き継ぐことになった。宮内庁関係者が10日、明らかにした。
皇太子ご一家の側近が4月下旬、継承に備え、皇后さまから養蚕の説明を受けた。今月13日には、皇太子ご一家が皇居内にある紅葉山御養蚕所を訪ね、天皇、皇后両陛下から養蚕について学ぶ。皇后さまは長期療養中の雅子さまに対し「負担にならないよう、やれる範囲で」と考えているという。
養蚕は毎年5月ごろから始まるが、来年はこの時期に皇太子さまの即位関連行事が続くため、職員が行う予定だ。松岡姫 和木沢絹 今は無き石西社

参考写真
着付け基礎から学ぼう 受講料無料函館市
北海道・函館市文化・スポーツ振興財団は、市亀田公民館(富岡町1)で開かれる「初歩のきもの着付け教室」の受講生を、10日に受け付ける。
美装教室「衣の会」を主宰する長谷川桂子さんを講師に迎え、着物に関する基礎知識を学んだり、着物や浴衣の着装を実技で学ぶ。
対象は市内在住または在勤の女性。講座は17日~11月1日までの全16回。定員は25人。定員を超えた場合は抽選となる。申し込みは10日午前10時から、市亀田公民館で受け付ける。受講料は無料。問い合わせは市亀田公民館☎0138(41)2445へ。

オリジナル商品と坂本さん
坂本呉服店 開業85年目で新天地へ
東京都・八王子の老舗呉服店坂本呉服店(八王子市)が、八王子駅近くの「ajirochaya」に4月7日に移転して1カ月がたった。
1933(昭和8)年に創業し今年で開業85年を迎える同店。これまで八王子エルシィ(八日町)の近隣に店を構えていたが、店舗の老朽化などもあり移転を決めた。
新店舗は若い世代の入店を促すことも狙い、旧店舗で使われていた欄間や住居表示板などを生かしながら、壁をタイル張りにするなどブティック風な内装とした。「着物のある暮らし」をコンセプトに据えており普段着として着られる着物を中心に展開。ブローチや財布など小物も多く取りそろえ、セレクトショップのような雰囲気となっている。
「ajirochaya」は明治中期から残る老舗日本茶専門店「網代園」の店舗建て替えに合わせ、道や庭など街区を整備し、生まれた。明治時代から残る蔵と第2次世界大戦直後に建てられた日本家屋、昭和40年代に建てられ裏通りに当たる西放射線通り商店街(ユーロード)に面した3階建てのビルをリノベーションし、カフェやレストラン、オフィスなどが並ぶ。

柱が着物柄に
きもの並木道 十日町に登場
新潟県・着物の町十日町市をアピールする「きもの並木道」が十日町市本町1~5丁目の国道117号沿い商店街に登場した。約4㌔にわたるアーケードの柱に着物柄の紙を巻き付け、約200本を並木道に見立てている。
中心市街地の活性化に取り組むNPO法人「にぎわい」が企画したもの。十日町織物工業協同組合などの協力を得て、着物の柄を紙に焼き付けた。その紙を高さ2㍍以上のアーケードの柱に巻くことで、にぎわい感を出したり、訪れた人たちを楽しませたりすることを狙っている。
にぎわい事務局長の樋熊秀行さん(45)は、「この取り組みで、商店街が明るくなった。町歩きを楽しんでほしい」と話した。

作品「ガジュマルの杜」
草木染友禅の35作品展示 須坂の木村さん
長野市・卓越した技能を持つ「現代の名工」に2017年、選ばれた草木染友禅の染め物職、木村不二雄さん(58)=須坂市=の個展が、上松町の「画廊カンヴァス城山」で始まった。草木染友禅は植物からとれた染料を使った柔らかな色合いが特徴で、会場には着物や大小さまざまなキャンバス作品など35点が並ぶ。14日まで。
沖縄県伊良部島の風景を描いた「ガジュマルの杜」は2枚のキャンバスを使った縦1.1㍍、横3㍍の大作。カリヤスやサクラの葉など4種類の草木からとれた色を混ぜ合わせて、絡み合う枝木を立体的に表現した。ほかにも飯山市の菜の花公園や白馬村の田んぼとアルプスなど、作品からは信州の四季を感じることができる。
木村さんは「街には派手な色があふれていると思うので、柔らかい色合いの作品を見てほっこりしてもらいたい」と語った。土日は木村さんが会場を訪れる。問い合わせは、画廊カンヴァス城山☎026(235)0933。

グランプリに輝いた明石さん
きもコン初代栄冠は明石さん きつきお城まつり
大分県・きつきお城まつりが杵築市中心部の城下町一帯で行われた。今年から大衆演劇の世界観を取り入れるなど、一部イベントを一新。県内外から多くの人が訪れ、江戸時代の雰囲気に包まれた祭りを楽しんだ。
今年の目玉で大衆演劇の演出を交えた「きつき幻想ゆめ行列」では、一般公募で集まった約50人が殿様や姫、町娘に扮し、大衆演劇団員の「東西、東西」の口上に合わせて酢屋の坂を練り歩いた。
最終日の6日には、酢屋の坂下ステージで新イベントの「きものコンテスト」が午後1時からあり、事前募集した男女13人が着物姿でランウエーを歩いたり、ステージで自己PRをしたりして、グランプリを競った。初代栄冠は明石裕美さんが勝ち取った。

藍こなしに取り組む職人
藍産地復活目指す 藍住町が地域おこし隊募集
徳島県・板野郡藍住町が、町名の由来にもなっている藍の産地復活に本腰を入れる。タデアイの栽培や「すくも」作り、藍染ができる人材を育成。将来的には事業者として独立してもらい、藍の魅力発信につなげる考えだ。担い手候補として、地域おこし協力隊3人を募集している。
協力隊員は、上板町の藍師佐藤好昭さん(54)に師事し、すくも作りの工程を学ぶ。さらに、藍住町歴史館・藍の館(同町)の職員らの指導で藍染技術も習得する。一定の知識や技術を得た後は、町が藍の館近くに借りた畑でタデアイの栽培から、すくも作りまでを行う計画だ。
町史などによると、県内で葉藍の生産が盛んだった明治後期から大正時代にかけて、旧藍園村(現在の奥野、徳命、東中富、富吉の4地区)は県内有数の産地だった。1915年の収穫量は463㌧に上ったとの記録がある。
だが、化学染料が流通した影響で生産量は減少。57年ごろに、すくもは生産されなくなり、現在、町内に藍師はいない。すくもの原料となるタデアイの栽培は2011年以降行われていない。
町は葉藍の栽培を復活させようと、16年から17年にかけて、町内のニンジン農家に協力を呼び掛けた。しかし夏場に草刈りをしたり、新たに収穫機械を導入したりする必要があり、手を挙げる農家はなかった。
このため町は、担い手を確保する策として協力隊を活用することにした。募集するのは6月1日時点で20~40歳の男女3人。3大都市圏(埼玉、東京、神奈川、岐阜、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良の10都府県)か政令指定都市に住民票があり、町へ移住できることが条件。5月末まで町企画政策課で受け付ける。
町は18年度一般会計当初予算に「藍染普及推進事業」として、隊員の賃金など約887万円を計上しており、写真のような風景を復活させる計画だ。阿波藍

カラフルな着物がずらり
春の大虫干し会 須坂の美術館
長野県・須坂市須坂の須坂クラシック美術館で5日、着物に風を通す「春の大虫干し会」があった。大正から昭和初期の色とりどりの着物が約50点並び、訪れた人の目を楽しませた。
虫干しは季節の変わり目、着物をしまう前に行う。湿気をとばし、虫がつくのを防ぐためだ。同館では春と秋に虫干しをしており、300点以上のコレクションの中から、毎回出す着物を少しずつ変えて風を通している。
着物好きな人がリピーターとして訪れることが多いが、着物の知識が全くない人にも、柄の意味などを丁寧に説明してくれる。学芸員の広田華子さん(31)は「昭和初期は化学染料が出始めた頃。色鮮やかでモダンな柄も多く、今見ても新しい」と話す。
長野市から訪れた和裁士の村上美恵さん(40)は「実際に見ると着物一つ一つの表情が違う。現代の着物には使われていない色もあって仕事の勉強にもなる」と話した。

源氏物語を描いた大作
源氏物語の更紗展 故青木さんの作品展
京都府・手描き染め更紗作家の故青木寿恵さんの作品による「源氏物語の更紗展」がこのほど、向日市寺戸町の寿恵更紗ミュージアムで始まった。平安時代の女性がパリのエッフェル塔を望む構図などで、遊び心にあふれた世界が表現されている。31日まで。
更紗は紀元前のインドで発祥したとされる染め文様。青木さんは草木染による手描きで創作し、世界各国で高い評価を得ている。
今回の展示では「源氏物語」にまつわる着物や掛け軸など38点を並べる。フランスの日本学者レオン・ド・ロニー(1837~1914年)が残した民芸品などに影響を受けた青木さんは、「日仏融合」の作品も多く、会場には平安貴族と凱旋門やエッフェル塔が一緒に描かれた額装も掲げられている。
月曜休館(祝日の場合は翌日)。有料。問い合わせは更紗ミュージアム☎075(934)6395。

産地によって異なる銘仙が並ぶ
各地の銘仙90点を展示 宇都宮
栃木県・大正から昭和初期に生産された銘仙を中心に紹介する企画展「粋でモダンな着物展」が、宇都宮市中里町の上河内民俗資料館で開かれている。関東地方の産地から約90点の着物や羽織などを展示し、かつて和装をリードしていた着物文化を振り返る。6月3日まで。
銘仙は、絹を素材として平織りした丈夫な織物の総称。県内では既に途絶えたが、代表的な足利銘仙や伊勢崎銘仙(群馬)、秩父銘仙(埼玉)、八王子銘仙(東京)など近隣の産地からの作品を集めた。
経糸と緯糸をひもで縛って柄を付ける「括り絣」など、さまざまな織り方の技法も紹介している。
銘仙は丈夫なため、子ども用の綿入り半纏、座布団地などにも利用されたほか、当時、女学生たちのおしゃれ着としても人気があった。こうした懐かしい着物も並ぶ。
資料館は「今、80歳以上の方なら、嫁入りの時に、嫁ぎ先に持っていたもの。産地や織り方によって、いろんな柄に特徴があるのを見ていただきたい」と来場を呼び掛けている。月曜休館。入場無料。銘仙の話
 銘仙が面白い

写真は十日町産地でのサミット
きものサミット 9年ぶりに京都で
京都市・全国の和装業界の関係者が集まり、着物産業の振興策を話し合う「きものサミットin京都2018」が9月5日、京都市で9年ぶりに開かれる。3日までに概要が固まり、国の和装振興協議会が昨年5月に打ち出した「旧態依然とした商慣行の改善」を大きなテーマと定めた。着物の需要が落ち込む中、具体的な改善策や和装再生への道筋を示せるかが注目される。
きものサミットは1996年、当時の京都商工会議所会頭だった稲盛和夫京セラ名誉会長の提唱で始まり、全国の織物産地などで開かれている。今回が16回目で、西陣織や京友禅、丹後ちりめんなど和装最大の集積地である京都での開催は7回目。京商や京都和装産業振興財団などでつくる委員会が主催する。
会場はホテルグランヴィア京都(下京区)で、当日は全国から産地や流通、小売の団体トップら約300人が集まる。協議テーマは、商慣行のあり方をはじめ、民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられた場合、成人式での着物需要が減る懸念への対応▽東京五輪の開催を生かした着物文化のPR▽和装の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録に向けた活動など。基調講演やパネルディスカッションなどがあり、サミット宣言で和装振興をPRする。
開催委の初回会合が市内でこのほど開かれ、会長に京商の立石義雄会頭が就任。京都の業界団体トップらが趣旨を確認した。呼び掛け人の野瀬兼治郎副会頭(京都織物卸商業組合理事長)は「消費者に支持されない販売が長年あったのは事実。関係者が一堂に会する機会に商慣行改善についてしっかりと協議する。疲弊する産地に対し、業界全体でどう応援できるのかも大きなテーマだ」と述べた。

幕末タイムスリップ
幕末の雰囲気を楽しもう! 黒船祭
静岡県・日米友好の証として昭和9年にスタートした黒船祭。記念式典や墓前祭が行われるほか、下田市内目抜き通りを進むパレードや下田港で行われる海上花火大会、「下田条約調印」を描く再現劇やコンサートなど市内各所で華やかなイベントが3日間にわたり繰り広げられる。
黒船の来航と開国を記念した下田最大の祭典。「幕末タイムスリップ」 をテーマに、まち全体が開港当時の情緒で彩られ、着物姿の人々が街中にあふれる。海上花火大会、米海軍、海上自衛隊の音楽隊が出演するパレードやコンサートなど、国際色豊かなイベントが行われ、下田を大いに盛り上げる。
祭りでは、時代劇で使われる本格的な衣装に着替え、竜馬や新撰組、腰元などに扮し、幕末気分で祭りを楽しめる(先着40名、事前申込制、有料)他、
19日には、下田公園で着物ファッションショーも行われる。
期間は18日~20日。問い合わせは下田市観光交流課☎0558(22)3923。
   1日ー6日
作品「熊野古道」
染織工芸作家山出さん 多治見で「里帰り展」
岐阜県・県出身の染織工芸作家、山出勝治さん(75)=京都市=が故郷で初めての作品展を開く。奥の細道などの名所を題材にした作品で知られ、山出さんは「古里を離れ50年以上たった。染めで表現した絵画的世界を見てほしい」と話している。
作品展は、多治見市十九田町のバロー文化ホールで9日(8日休館まで、美濃加茂市太田町の生涯学習センターでは11~14日開かれる。
山出さんは1942年、美濃加茂市生まれ。多治見北高校から京都市立美術大(現・市立芸大)に進み、西洋画を学んだ後、染色の道に入った。「ろう染め」の手法で、名所旧跡の景観を、明るい色合いと大胆な構図で表現。平面作品や屏風、着物を発表している。京都市立銅駝美術工芸高校では若手の育成にあたり、教頭、校長を務めた。京都工芸美術作家協会会員で、日展会友でもある。
里帰り展では、近江八景、熊野古道、奥の細道の各シリーズ作品や、「出町柳」など京を描いた最新作まで約30点を展示。作家としての50年の歩みをたどる。入場無料。

初めての子どもも楽しんだ
ぼろ機織り初体験 井戸尻考古館
富士見町の井戸尻考古館は5日、「ぼろ機織り体験」を隣接する歴史民俗資料館で行った。こどもの日の無料体験イベントの一つで、町内外から大勢が参加。同資料館で活動する機織り愛好グループ「紅蓮・織りの会」(遠峰かよ子代表)のメンバーが指導し、カラフルな模様の簡単な作品を作った。
ぼろ機は要らなくなった布を裂いて織る(裂き織り)ことで再利用する昔の人の知恵。道具から「高機織り」とも呼ばれ、昔は農家の女性たちの仕事だったという。同会では、織った布でバッグや小物を作ったりして、楽しみながら活動している。
参加者は好きな色の裂き布(よこ糸)を選んで機の縁に腰掛け、ペダルを踏み変えながら、左右から交互に通して板で押さえ、約15㌢を織って完成させた。埼玉県から家族で訪れ初めて体験した藤原沙綺さん(小学5年)と弟颯斗君(同3年)は「最初は難しかったけど慣れてきたら面白い。自分の部屋に飾りたい」と話していた。

写真はイメージ
着物姿「夢かなった」 草津で車いす女性笑顔
滋賀県・障害のある人に着物の着付けを体験してもらおうと、草津市の市民ボランティア団体が4日、同市大路の「草津川跡地公園de愛ひろば」のにぎわい活動棟で、着付けの体験会を開いた。中には初めて着物を着た人もいたといい、記念撮影をするなど楽しいひとときを過ごした。
ケアマネジャーや着付け師でつくるボランティア団体「spring」が、障害者から「着物を着てみたい」という声を受けて企画。体験会を通じて、障害者の社会参加の促進とともに障害者への理解を深めてもらう目的も兼ねており、市コミュニティ事業団の助成金を活用して開いた。
体験会には、足が不自由な人や精神障害者ら女性12人が参加。ボランティアに手伝ってもらいながら着物に着替えた。中には車いすを利用する障害者用の着物も用意。上半身は袖を通して羽織り、下半身は足からはくという上下2分割に加工した着物で、障害者は車いすに座ったまま20分ほどで着替えることができた。
身体障害者の野洲市小篠原の赤坂真梨子さん(22)は「着物には縁がなくあきらめていたが、一つ夢がかなってうれしい」と目を細めていた。

先頭を歩く春姫役の千歳さん
こどもの日 名古屋城でお姫様練り歩く
愛知県・こどもの日の5日、子どもたちを対象にしたイベントが名古屋市内各地で開かれた。爽やかに晴れた空の下、元気な笑顔が咲いた。
中区の名古屋城では、木造天守の復元に伴い7日から入場が禁止される現天守を見ようと観光客らが詰め掛け、混雑した。
天守への入場待ちのため、内堀を取り囲む列ができた。家族4人で天守に上がった緑区の会社員鍬本滋さん(46)は「子どもたちに今の天守を見せておこうと思い1時間並んだ。記憶にとどめて、何かを感じてくれていたら」。長女の華穂さん(11)は「新しいお城が完成したらまた来てみたい」と話した。
城内では戦国、江戸時代のお姫様などにふんした子どもたちによる練り歩きもあった。事前の審査で選ばれた5~15歳の35人が、花柄の着物や羽織はかまを身に着けて本丸御殿から二之丸庭園までを歩き、観客に手を振った。
初代尾張藩主、徳川義直の正室の春姫役に選ばれた尾張旭市の小学五年、千歳望勾さん(10)は「練り歩きはあっという間だったが楽しかった。良い記念になった」と笑顔で話していた。

新成人も参加
「着物の町」PR 十日町きものまつり
新潟県・着物の町十日町市がみやびに彩られる1日、「第42回十日町きものまつり」(同実行委員会主催)が3日、市内で開かれた。同市本町など中心市街地を歩行者天国にして、成人式を終えたばかりの新成人をはじめしとやかな着物姿の人々が行き交い、 町は着物一色に染まった。
その他、着物のレンタル、着付けを行う「きものの里をきもので歩こう」や「きもの掘り出し市」でも賑わった。
同市出身の田口千恵さん(25)は、この日のために東京から帰省し、友人と着物姿で参加。「着物を着る機会は少ないが、みんなで参加できてうれしい。着物は十日町の誇りです」と話した。関連記事

写真はイメージ
あやめまつりで結城紬で散策を 体験者募集
茨城県・結城紬であやめまつり散策はいかが。着付け支援団体「ゆうき着楽会」(結城市)は27日、潮来市で開催中の「第67回水郷潮来あやめまつり」で、結城紬の着物を貸し出すが、その体験者を募集している。
結城駅前の市民情報センター1階に結城紬の貸し出し着付け処「喜楽」開設されており、毎月第3日曜日には「ふらり結城紬着心地体験を実施しているが、今回のイベントは27日限定で実施する。
「水郷潮来あやめまつりにて、結城紬を着てみませんか? いつもと違うあやめが見えてくるかもしれません。皆様のご参加をお待ちしております」と主催者。
。申し込み問い合わせ先はゆうき着楽会☎0296(34)0421。結城紬

菊地氏、笹内氏、室井市長
若松市に紋付き羽織 若松呉服商組が贈る
福島県・会津若松市の会津若松呉服商組合は2日、戊辰戦争150周年を記念して市に紋付き羽織(15万円相当)を寄贈した。
「サムライシティ」を掲げる市の行事に市長が出席する際、格式ある和装で臨んでもらおうと企画した。羽織の紋は市の花であるタチアオイの絵柄とした。
贈呈式は市役所で行われ、組合の笹内紘司組合長と菊地哲雄副組合長が室井照平市長に羽織を渡した。笹内組合長は「着物文化は会津観光の柱の一つだ。市長が率先して着用し、市民の機運を高めてほしい」とあいさつ。室井市長は「有効に活用したい」と応えた。
市長が着用する場合、組合は羽織の下の着物とはかまを貸し出すなど協力する。

奥村家住宅室内
「奥村家住宅」特別無料公開 近江八幡
滋賀県・国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された近江八幡市永原町上の近江商人町家「奥村家住宅」で、特別無料公開が行われている。4日午後4時まで。
築150年余の木造2階建てで、無人の現在は春と秋の年2回公開している。県の高齢者向け大学「レイカディア大学」を卒業した地元住民らが4年前から庭の手入れなどをしており、1階の5部屋には12人が作った竹灯籠、切り絵、装飾ひょうたんの作品約120点を並べた。
一方、中庭を挟んだ離れの蔵座敷では、和裁士の森島清香さん(34)=同市中村町=がこの日からギャラリーを開設。大正から平成までの着物や帯を300点以上展示し、今後は月・水・土曜日に無料で開く。
森島さんは「蔵座敷の雰囲気が着物と合っていたので開設を思い立った。和裁や着付けなどの仕事も手掛け、着物を着る人を増やしていきたい」と話した。問い合わせはまちづくり会社まっせ☎0748(47)2045。

丹後織物総合展
10月3日・4日
4月度白生地生産実績 丹後織物工業組合
京都府・あいかわらず秩父(銘仙)とか金沢、京都などなどの観光地での着物レンタルを含む着物散歩は活発で、完全にブーム化してきている。良いことではあるのだが。
丹後産地の生産実績はいかなるものであったろうか。残念ながらじり貧傾向が続くのが産地の状況だ。4月も前年の生産高を上回れなかった。
4月の生産量は25.842反で、昨年同月の28.368反を2.526反下回った。操業日数は23日で前年同月と同じであった。
品種別の生産量は次の通り。単位反。()内は前年。▼一越・古代=137(172)▼変り無地=4.575(4.976)■小計=4.712(5.148) ▼紋綸子(軽)=2.245(2.894)▼紋綸子(重)=2.864(3.483)±銀意匠・朱子一重=18(18)▼紋意匠・朱子二重=13.097(13.856)▼絽織・紗織=1.333(1.335)△その他の紋=222(212)△金・銀通し=1.045(1.013)▼縫取・絵羽=306(409) ■小計=21.130(23.220) ■合計=25.842(28.368) ▼パレス=831(1.034)▼紬=288(337)。
前年比、白マークはプラス、黒マークはマイナス、±は0。丹後ちりめん

さいたま新都心での様子
「さいたま着物さんぽ」 盆栽町
さいたま市・市内を着物で散歩する「さいたま着物さんぽ」が3日、大宮盆栽村(北区盆栽町)で行われる。
市内在住の着物愛好家らが「日常で着る機会が1日でも増えれば市内に着姿が増え、着ることにも慣れてくる。しかも、行事や名所を、みんなで着て街歩きをしたら楽しい」と企画した同イベント。昨年11月に1回目を行い今回で4回目。毎回「着物で散歩するのが似合う場所」を会場に行う。
今回は、3日から5日にかけて開かれる「大盆栽まつり」に合わせて行い、同イベントを着物で見学しようというもの。主催者のひとり、生まれも育ちもさいたま市内で、着物販売の仕事をしていた中央区在住の伊藤恵子さんは「盆栽町は普段から着物が似合う街。地元に住んでいながら、知らない魅力や発見がある。盆栽祭りを着物で見て回るのは新鮮で楽しみ」と話す。
当日のスケジュールは、JR宇都宮線「土呂駅」東口に11時30分集合、希望者のみランチ。15時に市盆栽美術館集合で記念撮影。17時以降に大宮のカフェで懇親会も予定。好きな時間から参加できる。参加無料。ランチ代、美術館入館料などは実費。詳細は公式フェイスブックで確認できる。
 
中原街道時代まつりのおいらん道中
江戸の風俗再現 4日から川崎で
神奈川県・江戸時代の文化や風俗を再現する「かわさき大江戸時代まつり」が4、5の両日、川崎市中原区木月祇園町の市国際交流センターで開かれる。NPO法人「日本伝統文化福祉振興協会」(同区)などでつくる実行委員会の主催。
2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、主催者は「着物文化を世界に発信したい」と意気込んでいる。
おいらん道中の再現(両日午後3時半過ぎから)や、休館中の川崎・砂子の里資料館の浮世絵(美人画)展示(入場無料)が行われる。このほか、江戸幕府3代将軍・徳川家光の小型の火鉢や昔の桧兜(五月人形の飾兜)などを展示する「燦然と輝く秘宝展」(有料)も開催。「川崎座」と名付けたコーナー(有料)では、京都の美容師による髪結い化粧の実演、韓国の花嫁衣装の着付けショーなども行われる。
実行委員長を務める同協会の高島厚子理事長は、これまで約20年間、「中原街道時代まつり」(中原区)や「川崎宿まつり」(川崎区)を手掛けるなど、江戸と着物文化を題材としたイベントに携わってきた。「こうした祭りは今回で最後。これまでの集大成として、東京五輪を前に着物文化を世界に発信したい」と話している。雨天決行。

銘仙羽織って散策プランを立てる女性
秩父銘仙レンタルが人気 SNS映え
埼玉県・秩父地方の伝統的な着物「秩父銘仙」をレンタルするちちぶ銘仙館(秩父市熊木町)のサービス「ぽてぽて銘仙」が人気を博している。銘仙を羽織ってレトロな建築が残る街並みをぶらりぶらり。「SNS映え」を意識する若い女性の支持もあり、利用者は昨年4月の開始以降、1年で約160人に上っている。
1930年に旧県秩父工業試験場として建築された銘仙館の本館前。4月30日、夏のような日差しの下、着付けを済ませた女性4人が写真を撮り合った。市内のマップを手に取り、この日の散策プランに思いを巡らせた。
同級生と秩父を訪れた東京都八王子市の主婦松原直子さん(57)は「着物なら洋服では難しい色柄を合わせられる。手ぶらで来てもすぐに着せてもらえるのがうれしい」と喜ぶ。
ぽてぽて銘仙は、地元の活性化に取り組む市の地域おこし協力隊が主催し、織物の事業者でつくる秩父銘仙協同組合と市商工課が協力する。協力隊の関川亜佐子さん(35)は「織物の町と言いながら着物を着ている人がいない状況を、なんとかしたかった」と話す。
利用するのは主に女性のグループやカップルの男女で、年齢層は10代から70代と幅広い。羊山公園のシバザクラの開花や市内の祭礼に合わせて県南や東京都内から来訪する人が多い。一方で「これまで銘仙を羽織ったことがなかった」と、秩父市内の人が袖を通すケースもある。
ぽてぽて銘仙は、年末年始以外はほぼ無休だが、事前に要予約。問い合わせはちちぶ銘仙館☎0494(21)2112へ。
銘仙館では6日まで「春の銘仙館まつり」を開催。イメージコンサルタントの信海茉美さん=川口市=が恋愛や仕事、女子力を向上するための着こなしを提案している。最終日の六日には試着もできる。銘仙が面白い

作品の帯と岩崎さん
西陣織で「源氏物語絵巻」再現 大津で展示
滋賀県・京都の高級織物「西陣織」で、紫式部による長編小説「源氏物語絵巻」を再現した工芸展が、大津市柳が崎のびわ湖大津館で開かれている。6日まで。
一見、絵巻の複製のように見える帯や額絵は、50点どれも手織り。最大12色の糸を経緯たてよこに織ることで、朱色やねずみ色といった色を再現した。
織り糸の太さは約0.1㍉で、髪の毛の半分ほど。備え付けの拡大レンズで織り目を見ることもできる。30㌢幅の織物のためには2700本の経糸が必要で、作品の完成には平均して半年かかるという。
画家の岡田俊一さんが手がけた「源氏物語絵巻」をもとにした織物も展示しており、平安と平成、双方の「源氏物語」が楽しめる。
作品を手がけた西陣美術織(京都市上京区)の岩崎圭祐さん(53)は、「着物や帯が売れにくい時代。職人の活躍の場を広めるため、西陣織について知ってもらいたい」と話していた。
問い合わせは工芸展実行委員長の蔦田さん090・3165・4325 。

にぎわうシルククラフト展
絹の魅力多彩に紹介 岡谷でフェア
長野県・今年で22回目を迎えた岡谷市の「シルクフェアinおかや」が4月29日、岡谷蚕糸博物館をはじめ市内の製糸関連施設など8会場で開かれた。シルク岡谷の歴史や文化に触れて理解を深めてもらうことが目的。全国のシルク製品が集まるシルククラフト展や、繭アート、糸取り、機織りなどの体験、関連施設の特別公開など多彩な催しがあり、市内外から訪れた多くの人でにぎわった。
シルククラフト展は、今回初めてレイクウォーク岡谷を会場に開催。1階催事スペースのレイクコートでは、地元岡谷をはじめ県内外からシルクに関わる工房や作家が作品を展示販売し、繭を使ったクラフトのワークショップなどを行った。2階、3階のエスカレーター前のスペースでも地元の岡谷絹工房などが出展し、大勢の買い物客らが足を止めていた。信州の織物

復刻なった高砂染め
高砂染め復刻 お披露目会に100人
兵庫県・江戸時代に盛んに作られていた「高砂染」を復刻させようと取り組む企業「エモズティラボ」が4月28日と29日に、多目的スペース「高砂や」(高砂市)で完成した高砂染の着物を披露した。
「高砂染」は江戸時代に姫路藩の特産品として作られていた染め物。江戸時代の後期には姫路藩の家老、河合寸翁が特産品として製造を奨励し、幕府や朝廷への献上品としても扱われていた。しかし明治時代に入ると徐々に衰退し、昭和初期に途絶えたとされる。
同社では「高砂染」を復刻させようと昨年5月に復刻プロジェクトを始動し、クラウドファンディングを活用するなど資金調達を行ってきたという。復刻された着物は江戸時代から残る古布を元に、京都市内の染物店に依頼して製作。松模様に吉祥紋が重ねられたデザインに仕立てられた。唯一現存する高砂染の着物が金色の女性ものだったことから、復刻した着物は銀色の男性ものに仕上げたという。
お披露目会には2日間で約100人が来場。訪れた同市出身の藤本智裕さんは「とても繊細で立体感もある。高砂の松を見ているような気分になる」と感嘆していた。
着物は3日に姫路神社(姫路市)で行われる河合寸翁例大祭でも展示される。関連記事

基調講演する吉岡さん
絹文化の継承誓う 岡谷でフォーラム
長野県・「伝統ある日本の絹文化を未来へ」を合言葉に、絹文化の継承と未来につながる発信を目指す「日本絹文化フォーラム2018」が4月28日、岡谷市のカノラホールで開かれた。NPOシルク文化協会と岡谷市、岡谷蚕糸博物館などでつくる実行委員会が主催。県内外から約300人が参加し、専門家による基調講演や活動報告を通じて、絹文化の発展・継承を誓い合った。
今回のテーマは「絹の神秘を纏う」。基調講演では、岡谷蚕糸博物館で「自然の色を纏う―吉岡幸雄の世界 源氏物語の彩」を開催中の「染司よしおか」(京都市)5代目当主の吉岡幸雄さんが、「千年の色―自然から色をいただく」と題して、中国で生まれ、長い歴史の中で育まれてきた染織技術の変遷を紹介した。
すべての発表終了後は、「伝統ある日本の絹文化を大切にし、これからの『日本の新しい絹の道』を切り拓くことが、日本の絹文化を未来へつなげていく」などとするフォーラム宣言を確認した。信州の織物

撮影会に臨む「くらしき藤娘」
「藤娘」あでやか ハートランド倉敷で撮影会
岡山県・倉敷市の花・藤をテーマに開かれている「くらしき藤物語 第38回ハートランド倉敷」は1日、川舟流しなどで活躍する「くらしき藤娘」が藤色の着物に衣装替え。春らんまんの会場をあでやかに彩った。
藤娘は4日までイベントに登場。今回初めて3種類の着物を用意しており、前日までのあかね色に金色の藤をあしらった中振り袖から、藤色に桜の花が配された色打ち掛けに衣替えした。
倉敷物語館(同市阿知)前での撮影会に藤娘の一人、大塚里咲さん(21)が新しい着物でお目見え。藤の花を手にほほ笑むと、観光客らが盛んにシャッターを切っていた。姫路市の会社員男性(53)は「鮮やかな藤色の着物は藤娘にぴったり。良い写真が撮れた」と目を細めていた。
3日からは黒地に藤と鶴が舞う本振り袖になる予定。大塚さんは「笑顔や所作に気を配り、魅力的な藤娘を演じたい」と話した。
この日は、藤にちなんだグッズの販売(倉敷物語館で3日まで)、旧大原家別邸・新渓園(中央)の開放も始まった。

夏着物を手にする武藤社長
美濃和紙使った男の夏着物 岐阜の卸業者
岐阜市・問屋町の呉服卸業者「柏屋商事」が美濃和紙を使ったカジュアルな夏着物「爽衣そうえ」を販売している。和紙独特のひんやりとしたさわり心地や乾きやすさが特徴という。
店内で、武藤昭成社長(46)は色とりどりの着物や反物を広げた。「麻っぽいさわり心地。涼しいんですよ」 。
美濃和紙を着物に使うようになったきっかけは、同店など市内のアパレル4社が2014年に始めた「岐阜シャツプロジェクト」。繊維で栄えた岐阜市をアピールしようと、県内の美濃和紙を使い、暑い岐阜の夏を涼しく過ごせるシャツを作った。
武藤社長は、この技術を着物にも取り入れようと考えた。和紙を細長く切って糸のようによる際に、シャツよりも2割ほど細くし、着物の織りに合うようにした。色や柄は郡上本染や名古屋黒紋付染で染めている。
男性用の角帯は、山形県の米沢織の技術を生かした。きれいな水が流れる長良川をイメージしてわざとゆるやかに線が曲がったデザインにした。ほかに、下着にあたる男性用の肌じゅばんにも和紙を使用。いずれも昨年夏から販売を始めた。
武藤社長は「岐阜県には、鵜飼い、郡上八幡、高山市の古い町並みなど、着物が似合う催しや場所がたくさんある。岐阜ならではの着物でおしゃれに楽しんでほしい」と話している。暑い日が増える5月から着てほしいという。
問い合わせは同商事☎058(262)9111。

着物姿を楽しめる
着物など日本文化体験が好評 MOA美術館
静岡県・熱海市のMOA美術館で、昨年から始まった日本文化体験のプログラムが国内外の来館者から好評を博している。同美術館の担当者は「新しい美術館の楽しみ方を提案していきたい」と意気込んでいる。
体験は着物、生け花、茶の湯の3コースで、会場は国宝「紅白梅図屏風」の作者尾形光琳の住居を美術館敷地内に復元した屋敷。着物や帯は好みの柄を選択可能で、スタッフが着付けをサポートする。他のコースも自分で茶をたてる時間を設けるなど、多彩な内容となっている。
開始以来、国内だけでなく米国や英国、中国などからも申し込みがあったという。担当者は「伝統的な文化へ気軽に触れていってほしい」と話している。
体験は大型連休中を含め、年間を通じて実施予定。参加費は着物4500円、生け花と茶の湯は700円。いずれも要予約。詳しい日程は同美術館ホームページに掲載している。問い合わせは同美術館☎0557(84)2511へ。

加賀友禅の浴衣
和装行き交う金沢に 浴衣でも特典
石川県・金沢市は7月から、着物や浴衣姿で市内の対象施設や店舗を訪れた人たちが特典を受けられる企画を始める。昨年は「きものが似合うまち・金沢」として秋に実施したが、今年は夏場の浴衣も対象にし、実施期間を拡大。市民や観光客に、和装で行き交う人と街並みが溶け合う伝統文化のまち金沢を印象づける。
幅広い世代の市民や観光客に和装への理解と親しみを深めてもらおうとする取り組み。昨年度は、着物姿の人たちが特典を受けられる企画で、10~11月の期間中、市内の文化施設や飲食店、ギフトショップなど227カ所が参加。入場料が割引になったり、飲み物やスイーツが一品サービスになったりする特典を5467人が利用した。
今年はさらに和装に親しむ人を増やそうと、浴衣も含めて7月から11月までと期間を3カ月拡大した。
市クラフト政策推進課の担当者は「特別な日だけでなく普段から和装に親しんでもらう機会になれば」と話す。
市は本年度の企画への参加施設、店舗を募集している。締め切りは5月31日。問い合わせは同課☎076(220)2373。加賀友禅 

会場に立つ展示に協力した五味さん
浮世絵で見る養蚕 富士見町
長野県・諏訪郡富士見町教育委員会は、「浮世絵で見る 養蚕の歴史展」を高原のミュージアムで開いている。江戸時代中期から明治にかけて養蚕や製糸、機織りなどを題材に描かれた貴重な「蚕織錦絵」の浮世絵約45点と絵に登場する養蚕道具などを展示している。20日まで。
展示には、親子三代にわたって浮世絵を収集している町博物館協議委員の五味滋さん(75)=富里=が協力。「養蚕を描いた浮世絵がこれだけの点数展示されることはない」という。貴重な浮世絵も多く、白馬とともに天から蚕がもたらされる伝承を描いたものや、喜多川歌麿ら著名な浮世絵師の作品もある。
養蚕道具のほか、女性が身に付けた豪華な螺鈿細工のかんざしなども展示。諏訪地方の経済は明治以降、製糸業により目覚しく発展し、貴重な収入源として農家が蚕を大切にした。町内に数多くある蚕神の石碑も地図とともに紹介している。
五味さんは「色落ちなどを避けるために今回限りの展示になるのでぜひ見てほしい」と話している。
有料。問い合わせは町高原のミュージアム☎0266(62)7930へ。

指導する生田さん
伝統産業を継ぐ 障碍者に期待
静岡県・障害のある人が働く場として、後継者不足に悩む伝統産業が注目を集めている。障害がある人の中には、長時間の集中力や、絵やデザインの才能がある人が少なからずおり、手作業が多い伝統産業ではこうした能力を生かせる工程があるからだ。
伊東市の一般社団法人「ひかり」が運営する、障害のある子どものための放課後等デイサービス(放デイ)。1月に開かれた植物染色の体験会で法人の代表理事、生田一舟さん(50)が山桃の木から作った茶色い液体の染料が入ったボウルを差し出した。
染料に漬けて茶色くなった白い布を、続けて色素定着用の透明な液に漬けると落ち着いた黄色に。化学変化に、作業した知的障害のある10代の男子生徒2人は目を輝かせた。「一番楽しい色の変化を見せたかった」。子どもたちの表情に生田さんはほほえんだ。
生田さんは禅僧でもある。2016年5月、お堂の一部で放デイを始めた。以前は大手銀行に勤めた。しかし、利益偏重の姿勢など銀行のありように悩んだころ、仏教に出合い僧侶になった。行員時代に社会貢献活動に携わった経験から、子どもの役に立ちたいと放デイを開き、現在はダウン症や知的障害、発達障害のある県内の6~17歳の33人が通う。
伝統産業と福祉が連携して、障害者の雇用を生み出す取り組みは「伝福連携」といわれ、京都市などで始まっている。
同市では後継者不足は大きな課題。例えば京友禅・京小紋に携わっている人は2006年に約2300人いたが、14年は1000人を切っている。そうした中、昨年は精神障害のある男性が京ろうそくの会社に絵付け師として就職した。市の担当者は「非常に細かく根気のいる作業だが、男性の商品は他と比べても遜色ない」と話す。「後継者難の伝統産業を担う人材として、障害者と伝統産業をつなぐことができれば」。今年4月、京鹿の子絞のメーカーでも、発達障害の男性が働き始めている。

奈良町資料館
「こうげいヌーベルバーグ」展 奈良町資料館
奈良市・関西在住の工芸作家によるオリジナル作品展示会「こうげいヌーベルバーグならまち 和~夢展」が、奈良町資料館で開催されている。色鮮やかな着物や洋服、創作人形など、作家の独特の世界観が味わえる作品を見ることができる。6日まで。
「こうげいヌーベルバーグ」は、プロの工芸作家たちが仕事から離れて感性の赴くままに創作する場を作ろうと、27年前に京都で始まった。奈良では2度目の開催で、今回は奈良、京都、滋賀在住の6人の作家が参加した。
資料館の一角では、シルクとコットンに手描きや木版染めなどで正倉院や春日大社など国内の世界遺産を描いた共同作品を展示。観光に訪れる外国人も楽しめるよう、同展の趣旨を英語で解説したパネルも併設されている。
作家ごとの個別の展示では、宇宙空間で生じる光を豊かな色彩で表現した着物や柿渋で染めた洋服、着物の古布を使った人形など、独創性豊かな作品を楽しめる。
大阪市の大学1年生、奥田美帆さん(18)は「星を描いた着物やいろんな作品があって、どれもキレイだと思いました」と話していた。
入場無料。問い合わせは同館☎0742(22)5509まで。
4月のニュースはこちら  ▲ この頁の最初へ