きものメーカーや染工場が、友禅柄のアロハシャツを手がける動きが昨年あたりから活発化している。友禅の見本帳や羽裏柄などを参考に現代の色使いで製作した点に特徴があり、きもの業界では友禅技法を他分野に生かすものとして期待されている。
きもの業界は需要減退による生産量の減退に伴い、委託加工を中心とする染工場などは、染め加工のきものだけを扱っていたのでは生き残れなくなってきているのが実情で、厳しい経営を余儀なくされている。そのため、友禅技法をインテリア、洋服、バッグなどに生かす試みもあり、異業種との取り組みも増えてきている。

 価格は
 
1万6000円〜2万8000円
きもの風土記
そこでその実態を取材してみた。
きものを中心に高級バッグなどを製作する岡重では、「MAJIKAO」でアロハシャツを手がける。同社が所蔵する明治、大正、昭和初期の羽裏柄(梅にウグイス、キューピー、おもちゃ、摩天楼など)を生かしたもので、型友禅の技法を使って昨年から展開する。とりわけ大正のモガ・モボ時代に見られたポップでモダンな意匠に赤、紫、青、茶などの色合いがユニーク。素材は綿70%、麻30%。
染工場の亀田染工場は、3年前からアロハを製作している。同社に眠っていた友禅の見本帳を何とか生かそうと始
めたのがきっかけで、現在「パゴン」という商品名で展開している。京都の祇園に直営店を構えるほか、百貨店の催しなどでも積極的に出店する。商品的には昭和初期のおもちゃ柄、がい骨、ツル、花と宝尽などで、シルクに手染めで作った点が特徴。
京都壬生堂は、きもの柄の友禅アロハをネット販売で展開。墨江調の草花、山水、市松文様、麻の葉、源氏香、縞文様など全体にオーソドックスな和柄。
また、玉葱工房もネットで販売する。渦巻き状や花火、桜の柄を手捺染で製作している。