< < <
きもの風土記きもの風土記

日本初の世界自然遺産(ユネスコ)として登録されている屋久島は、南西諸島の中帯に存し、懐に太古の原生林を抱く、小さなお椀形の山岳島である。東京23区にも満たない亜熱帯の小島が、時には積雪を見せる九州1の高峰宮之浦岳(1935m)を頭に、7つの山を雄大にそびえたたせる様は、まさに「洋上のアルプス」と言える。
同時に、その奇なる自然環境は、日本列島に棲息する総ての生命体をも混在させている。
そんな島のシンボル屋久杉に、絹が絡んだ

前もって断っておくが、屋久島自体に染織があるわけではない。屋久杉を草木染めの染材として、西陣で製作されたものの話である。また、染めというものは素材が何であっても染めることはできる。火星の石であってもだ。大事なことは、その素材の持つ雰囲気を、いかにして表現できるかということだ・・・と考える。