優佳良織のできるまで

きもの風土記
素材(写真=メリノ種)
世界には3000種の羊がいるが、中でも最高級の羊毛といわれているオーストラリアやニュージランドのメリノ種(スペイン産)を使用しているが他にも絹や綿糸、作品によっては銀糸なども使用されている。
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染色(写真=染められたバラ毛)
スカーリング(洗毛)された毛を染めるのだが1作品に数多くの色が使われるので、染色だけでも1−2年の歳月がかけられる。染め方もトップ染(染めてから糸を紡ぐ)後染め手絞りなどの方法を使い分け、他には草木染も用いられる。
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ハンドカード(写真=ハンドガード)
バラ毛から手紡ぎするための工程で、毛の塊を解きほぐし繊維の並びを整える作業。染色されたバラ毛を素に複雑な色を出すために、何種類かの異なる色に染められたバラ毛をハンドカード、量が多い時はサンプルカードにかけて混ぜ合わせる。
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糸紡ぎ(写真=糸紡ぎ)
糸は、白いバラ毛のまま紡ぐ白糸、色糸が1色だけの無地糸、カードにかけられた多種類の染められたバラ毛を組み合わせた糸の3種類に紡がれる。
この工程は永年の修行とデリケートさが要求される。
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整経(写真=整経)
組織図(デザイン画)に従って織機にかけるのだが、その前に整経と綜絖がある。使われる色糸の種類を糸枠に巻き取り、織物の幅と長さ、密度などに応じて経糸を一定の長さに分け、幅に合わせて本数を揃える作業を整経という。
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綜絖通し(写真=綜絖通し)
紋様を表現するための工程。平行に張られた経糸を組織図に合わせて上下させ、緯糸を通す道を作る。特に紋様が異なる 浮き柄織となると組織図による記号が必要になりそれに従って綜絖を通す。筬は紋様の製図によってそれぞれ通し方と筬幅とが異なる。
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機織り(写真=筬通し)
整経、綜絖、筬通しを終えて、機織に入る。織物によって細い糸、太い糸、ソフトな糸タピストリー類のような硬くて太い糸など使われる糸がすべて違ってくるだけでなくそれぞれに機の糸の締め方と全体の糸の張りの調子も異なる。
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仕上げ
機織りの前に色々な準備作業があったように、機織りの後にも仕上げの作業がある。織り上がり後の「縮絨」もその一つ。無論手仕事だ。染めから糸紡ぎ、機かけと順を追っていって作品が仕上がるまでには20以上の工程を数えるが一つとして省略はできない。